第34話でコメットさん☆が乗車する300形続き


 コメットさん☆は、ドアが閉まるとき、由比ヶ浜駅のホーム屋根に、ケガをしたツバメを見つけたようです。作品中ケガをしたツバメそのものは描かれませんが、コメットさん☆は、車内を「あれあれ…?」と言いながら移動し、一番後ろの車掌室(運転室)の前までやってきて、電車正面の窓から、ホームを見つめます。

江ノ電303号運転室後ろの画像です

 コメットさん☆は、この中央に見えるドアのガラスに手をついて、奥側の運転室窓からホームを見ます。画像の車輌は303号車です。作品はこの部分がドアではなく、普通のガラスがはまった窓のように描かれますが、運転席のメーターなどが描かれ、また手すりを支える金具などとともに、非常に忠実な描写です。2005年2月24日撮影。撮影協力:Naka氏。

江ノ電305号運転室後ろの画像です

 これは305号車の車内から、コメットさん☆と同じように由比ヶ浜駅のホームを見たものです。作品と同じような角度でホーム上屋が見えています。おそらくこんな感じを想定しているのではないかと思われます。ただ、作品で描かれる、広告用の壁が続くホーム背面の雰囲気は、この駅の実状と明らかに異なり、このカットで再現しているのは、由比ヶ浜駅そのものではないと言えるでしょう。
 なお、電車の内装色は、この305号車が、一番作品で描かれるカットに近いと思われます。2005年3月1日撮影。

江ノ電304号車の運転室後ろの画像です

 とりあえず車輌の特定に至らないかと考え、304号車でも撮影してみました。やはりステンレスのドアが、作品での内装色に合っていない印象で、300形とすれば、305号車が一番近い雰囲気です。袖仕切パイプの形状から考えても、一応305号車で矛盾はないと思います。2005年3月9日撮影。江ノ島駅。撮影協力:Naka氏。

江ノ電305号車から見た極楽寺駅ホームの画像です

 では、駅のモデルはどこでしょうか?。どうも広告の掲示の様子や、ホーム上屋の形状などを考えると、ホーム自体のモデルは、この極楽寺駅のような気がします。ホームがカーブしているので、ここの駅のデザインを使い、場所そのものは由比ヶ浜駅、さらにホームと壁の近さは七里ヶ浜駅を参考に、全てミックスしたような印象です。またこの車輌は305号車ですが、やはりドアと窓回りの配色からして、一応この編成(305−355編成)に、コメットさん☆は乗車していると見て、いいのではないかと思います。2004年10月29日撮影。撮影協力:Naka氏。

 結果として…、駅:由比ヶ浜駅、参考:極楽寺駅・七里ヶ浜駅。車輌:305−355編成…が、この一連のカットには使われているということではないでしょうか。



 すっかり保育園に迎えに行くのが遅くなったコメットさん☆は、ツヨシくんとネネちゃんから、「罪滅ぼし」が必要だと、「叱られ」てしまいます。それに対してコメットさん☆は、「つみほろ星」という星ビトかと、スペシャルな勘違いをする…というボケが仕組まれています(笑)。ここでは、コメットさん☆、ツヨシくん、ネネちゃんの3人が、帰りの電車に乗っているところが映ります。

江ノ電304号車車内の画像です

 コメットさん☆、ツヨシくん、ネネちゃんが3人で腰掛けているのは、この画像の位置です。一番左の袖仕切パイプ寄りにコメットさん☆が座り、となりはネネちゃん、次いでツヨシくんです。この車輌は304号車ですが、作品中では、窓に保護棒は描かれません。しかし、袖仕切パイプの曲線は、この車で合っているような感じです。2005年3月9日撮影。江ノ島駅。撮影協力:Naka氏。

 念のため303号の同じ場所を見てみましょう。角度はやや正確ではありません。

江ノ電303号車車内の画像です

 303−353号の特徴として、袖仕切パイプが直線的というのがあげられます。そのためこのカットで、三人が乗車しているのは、やはり304号であると考えられます。305号車は、窓が作品で描かれるより窓が大幅に大きく、やや考えにくいためです。2004年7月9日撮影。撮影協力:Naka氏。
 ただし、このあとのカットで、コメットさん☆が由比ヶ浜駅のホームにて、ツバメのことを思いだし、あわてて降りるシーンでは、電車車端部の窓が2枚であり、この窓配置は放送当時在籍していた旧500形のものと思われるので、もしかすると、旧500形ということもあり得ます。旧500形の内装がどうなっていたか、今となっては確認のしようがないところが惜しまれるところです。



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