カメラは右から左にパンしながら、その病院の全景を映します。右側に縦長な窓のある建物、そのとなりに小さな窓が並ぶ建物…と映りながら、大きな建物がやや斜めに映り、画面左上には、赤十字が赤く光っています。
実際の場所としては、画像の位置になります。実作品では、横断歩道の白線の間隔が広く描かれ、信号機の柱が、街路灯に変わっていますが、建物の配置、特に奥の本館と、右側建物の位置、手前の低い部分の様子、門の位置など、実に忠実に描かれます。作品中で光る赤十字のマークは、実際の建物では、慶應義塾大学の、ペンが交差するマークでした。上の画像は、カメラのパンニング分を見込んで、やや横長に切り出しています。逆に実際と異なるところは、手前の門の形状、生け垣がないこと、左側の花屋さんが描かれないこと程度で、多少の建物のデフォルメがあるものの、驚くべき忠実度に脱帽です。2006年7月9日撮影。
日曜日の病院は、ひっそりとしています。作品中で描かれる科は特定できなかったので、一応イメージとして、自由に立ち入ることの出来た精算待合室の画像を掲載してみます。コメットさん☆は、作品の中で、「こんな時間じゃだれもいないかなぁ」と言っています。いえいえ、病院というところは、何時だろうと、いつだろうと誰かはいますよ、コメットさん☆…、と言いたいところですが、自分で「こんな時間」と言うような時間に、出歩いてはいけませんよ!、コメットさん☆!…。もう…。2006年7月9日撮影。
作品中、患者は救急車でやって来ていますので、この救急外来入口から入ってきたところが描写されているはずです。そのため画像の場所がそれで、コメットさん☆は、画像の中央部付近に、ナース服姿で立ち、手前がナースステーション、ということになるのですが…。作品で描かれる病院内部は、もっと幅が狭いようですし、実際の場所としては、後方に待合室となっていて、まったく食い違っています。病院は、日曜日といえど、ひっきりなしに人が通り、上の画像のように誰もいない状態は、なかなか撮影できません。みなさん見舞いの人も、外出する入院患者さんも、そして本当に救急で来た人も、ここから日曜日は、出入りするようでした。もっとも病院によって、いろいろ異なるはずで、この画像の場所を、モデルとして作品を構築しているとも思えません。そもそもこの病院で、実際に基づいて描写されているのは、おそらく外観のみであろうと思われます(病院の構造というものは、病院ごとにそれほど大きく異なるということはないですし…)。2006年7月9日撮影。全て一般の人が、普通に行き来している場所のみ、取材対象としました。
病院の前の駐車場で、コメットさん☆は縫いビトに「変身」させてもらいますが、その場所は一応ここと思われます。後が病院本館です。タクシーの客待ち列があるところ、1台目と2台目の間のすぐ右あたりのところで、コメットさん☆は立ったまま縫ってもらいます。右下脇にはラバボーもいる、と言う構図です。奥側に見えるビルの様子は、作品と実際で全く異なりますが、ビル屋上に立つ、携帯電話のアンテナは、それらしく描写されています。
全体のイメージとしては、この場所のほうが近いような気はしますが…。いずれにしても、街灯の間隔や形状など、作品と実際はかなり食い違っています。2006年7月9日撮影。