●82:ベンチに座って泣きながら、空を見上げるコメットさん☆を、コメットさん☆から見て左前下から、あおるようにカメラが移動しつつ写します。コメットさん☆は、ついに「お母様」と、母である王妃さまのことを呼びます。雨しか降ってこない空を見上げながら…。
カメラがパンアップする形になりますので、位置としてはこんな感じになると思います。それにしても「お母様」とは、悲しい叫びだなぁ…。2004年10月29日撮影。
●83:ベンチに座るコメットさん☆を俯瞰でとらえます。
雨粒が直線的に落ちていく中、コメットさん☆がぽつんと座っている様子を描きますが、その通りに撮影することは、不可能でした。角度はこれで合っていると思いますが、高さがどうしても足りません。これで一脚にカメラを取り付け、高く掲げて撮影しています(下側に写っているのは、すぎたまの手と一脚です)が、どうしても作品通りの視点から、ベンチ周辺を見たいとなると、高い脚立かクレーンでもないと無理でしょう(笑)。スタッフの方々は、そのようにして撮影した資料を参考に描いているとは思えないですから、低い位置の資料から、非常に高い位置の絵を描きあげるというのは、さすがプロの仕事と言わざるを得ません。2004年11月26日撮影。撮影協力Naka氏。
●星国カット群:ここで、一転星国のカットに変わります。コメットさん☆の「お母様」という声は、星国のメモリーボールに届きます。そしてそれは光り出します。王妃さまは「たいしたことではないと思います」と言いますが…、たいしたことですよ!。お母様!。
●84:王妃さまは、「…でも、かがやきは星だけじゃないわ。希望という名のかがやきは、いつだってどこにだってあるの」と言い、画面では81と同じ場所に、藤吉家の黄色いビートルがやってきます。
この右下のところから、すすっと沙也加ママさんの運転する黄色いビートルが、左に見える街灯のあたりまで来て止まります。2004年10月18日撮影。
●85:後部座席に乗っていたツヨシくんとネネちゃんが、「あ、コマッタさんがいるよ」と言って、ベンチに座るコメットさん☆の後ろ姿を見つけます。場所としては、上の84の画像の、手前ギリギリに見える柵の、真ん中あたりになります。
位置としてはこのようなところです。作品中ではビートルの窓越しに沙也加ママさんとツヨシくん、ネネちゃんが描かれるので、背景ははっきりしませんが、もう少し右側の木が大きく描かれます。しかし、実際の場所としてはこのアングル、高さでほぼ間違いありません。2004年10月29日撮影。
●86:沙也加ママさんは「コマッタさん?」と怪訝な顔をしつつ、二人に聞き返します。そして車のドアから屋根越しに小公園のほうをのぞくと…。そこにはコメットさん☆の小さな後ろ姿が見えるのでした。
作品中では、距離感や街灯・立ち木の位置などは、かなりアレンジされて描かれます。このカットだけはどうも特別ですね。またやや視点が高めから描かれるのも特徴的です。一応実際の場所としては、黄色の矢印の位置にビートルの運転席が、ピンクの矢印にコメットさん☆の背中がという感じです。2004年10月18日撮影。
●87:コメットさん☆は「わーん」と言いながら、昼間星力で出したメロンパンを口に運びます…。おいしくないだろうに…。カットとしては、79とほぼ同じ位置ですが、ややコメットさん☆の視点よりは高めの視点から映ります。
…ところが「どうかしたの?」と沙也加ママさんの声が…。
沙也加ママさんは、地球ではじめてコメットさん☆に、ちゃんと声をかけてくれた大人ということになるのでしょうか…。コメットさん☆はこの画像の中央あたりで、メロンパンを結構大きな口で、ひとくち口にします。2004年10月29日撮影。
●88:傘をさしてやさしい顔で立つ沙也加ママさんが、あおり気味に映ります。位置はコメットさん☆のベンチのわずかに右前です。
沙也加ママさんがコメットさん☆に声をかけるのは、この位置あたりではないかと思われますが、作品中では傘をさした沙也加ママさんが、アップで映るため、背景は判然としません。しかし、場所としては、ベンチのやや右前というと、ここ以外に考えられません。2005年3月1日撮影。
●89:びっくりしたような表情で、沙也加ママさん、次いでツヨシくんとネネちゃんを見つめるコメットさん☆。王妃さまの言った「希望のかがやき」とは、この人たちのことでした。なおカットとしては、87と同じです。
●90:ツヨシくんとネネちゃんが映ります。「コマッタさん?」と尋ねるツヨシくん。…そう、ツヨシくん、君こそ本当の王子さまだ!。場所としては、コメットさん☆から水平に右前方になります。
ツヨシくんとネネちゃんの後ろに映っている低木の感じから、このアングルで間違いないと思われます。左方に見える切り株形のいすや、中央のポットなどは、省略されているようにも見えます。2004年10月29日撮影。
●91:ふたたび涙がこみ上げてきてしまうコメットさん☆。カットとしては87・89と同じです。
●92:ようやくラバボーも、コメットさん☆の座るベンチ脇の植え込みから顔を出します。そして「姫さま?」と言いながら、切り株形のいすのかげに隠れます。
ラバボーがようやく姿をあらわすのは、この丸いベンチの後ろの植え込みです。縁石は一直線に描かれますが、実際にはこのようにカーブを描いています。その曲率の変わるすぐ右上のあたりから、ラバボーは顔を出し、手前の丸いベンチのところまでやってきて、画像右側に隠れ、左下方を見つめます。2004年11月26日撮影。撮影協力Naka氏。
●93:手前のラバボーをナメ、真横からコメットさん☆の座るベンチ、沙也加ママさんとツヨシくん、ネネちゃんが映ります。奥はJR横須賀線の線路のはずですが、透明化され(笑)、東口側のビルが描かれます。
作品中では、もう少し低い位置、ぼぼ路面からの描写となります(そのため手前にかくれているラバボーの全身が映ります)。またベンチはもう少し前に出ているように描かれます。画像の背景にあるお店はもっと左側よりに、単なるビルとして描かれ、右後ろのキャッシュコーナーや、電話ボックスは省略されます。2004年10月29日撮影。
さあ、いよいよです。コメットさん☆…。
●94:黄色のビートルの屋根越しに、ロータリー内側から、沙也加ママさん、ツヨシくん、ネネちゃん、そして後ろ姿のコメットさん☆が描かれます。基本的に86と同じですが、やや高い視点のような感じ、かつ黒枠で囲ったカットなので、左右が詰められています。これがラストカットになって、第1話は終了します。
鎌倉駅西口時計台前のベンチこそ、コメットさん☆に、地球での信頼できる「家族の絆」ができた場所ということになります。
最後にその実際の場所の、晩春の画像を掲げて、この項を終えることにします(2004年5月21日撮影)。おめでとう、コメットさん☆!。…そして、お疲れさま。