イタリアで月刊のコミックスとして刊行されている「AMICI」である(読み方は「アミーチ」)。この本の特徴は、4つの作品を連載のように掲載する形式であること(原則1号1話)。作品ごとの単行本ではないのである。他に連載されている作品は、「怪盗セイント・テール」の他に、「ミラクル・ガールズ」、「コードネームはセーラーV」(後に第15号から「クリィミーマミ」に変更)、「はいからさんが通る」となっている。第1号から第20号まで、原作を忠実に連載した(ただし20号のみは、2話掲載)。しかし第21号以降、本の刊行形態が1号まるごと同じ作品で刊行する形に変更され、「セイント・テール」の残りの話は、23号にまとめて掲載された。国内版コミックス第7巻の終わりの話まで掲載されているが、1巻などに入っていた立川先生の旧作品は、掲載されていない。なおもちろん正式な著作権利用許諾済み。
また第14号までは、表紙のタイトルが「Lisa e Seya」(リザとセヤ)という、現地のアニメタイトルと同じ題になっているが、中身の記事は「セイント・テール」(「La
Ladra SAINT TAIL」)になっている。第15号から表紙も「Saint Tail」になっているが、この理由は不明。
AMICIの第1号(左上)から第7号まで。内容は4作品のオムニバスだが、表紙はその4作品を輪番で表紙絵としている。4号まで(上段)は、小さい丸の中に表紙になっている以外の作品の絵があるのも、見逃せない点だ。
同じくAMICIの第8号(左上)から第14号(右下)。この右下の第14号までは、表紙に表示されている題が「Lisa e Seya」(リザとセヤ)となっている。
同じくAMICIの第15号(左上)から第20号(下段中央)と第23号(右下)。第15号から表紙に表示された題は「Saint Tail」に変更された。また第21号、第22号には、怪盗セイント・テールの掲載はない。
第23号は、「怪盗セイント・テール」のみで1冊となっている。これは第21号から、現地での売れ行きの関係上、1号1作品形式に変更になったためだそうで、したがってAMICIと左上に銘が入っているものの、表題は「Saint Tail」になっている。また立川恵先生の名前も表紙に表示された。ちょっと見にくいが、背表紙にもセイントテールのタイトルが入っている。
AMICIのセイント・テールに関わる全巻の背表紙を示す。結局セイント・テールが表紙になったのは、1,5,9,13,18号と23号ということになる。
背表紙ではなぜか第13号の絵が、モノクロなのが目を引く。三角印は第23号で、やはり厚みも厚く、他の号とは体裁が異なるのがわかると思う。