セイントフェイスに関する考察<続き4>



 ここで全体を比較してみる。

 画像の左側はセイントテールのAタイプ、右側はレイアースから海である。この画像では文字が見えないが、基本的に同じものである。


 もう少しわかるように比較してみよう。

 2体の人形を並べて、文字がわかるように比較してみよう。

 左側はセイントテールのAタイプ、右側はレイアースの光である。左側のセイントテールはシールをはがして、上の方に移動させている(上参照)。シールをはがした下から出てきた文字は、削られているので見にくい部分もあるが、右側のレイアース光と全く同じ、「Cマーク、C.K.Y.D.T」、「SEGA 1994」、「KOREA」であることがなんとかわかる。このCマーク以降の意味は、C=CLAMP、K=講談社、Y=読売テレビ、D=電通、T=TMS(東京ムービー新社)である。

 これに対してセイントテールのシールに書かれている文字は、上にも書いたように、「Cマーク、T・K・ABC・D・T」、「SEGA(ロゴ) 1995」、「KOREA」である。このCマーク以降の意味は、T=立川恵(原作者)、K=講談社、ABC=朝日放送、D=電通、T=TMSである。内容も表示の仕方も、双方で結構異なっているのがわかる。

 それにしても、元のボディの表記を「削ってある」という、我々から見れば少々「荒っぽい」作業には、権利が絡むとはいえ、驚かされる。


 以上のように、怪盗セイント・テールの少なくとも初期のロットは、レイアースの人形からのボディ流用が行われたようである。しかしそうだとすると、レイアースの人形の「生首」が大量に余剰となったのだろうか。これはセイントテールと深森聖良の出回った数からして、そうは考えにくい。しかし謎は謎として残る。

 またわざわざ浮き出しを削り落としてまで流用した理由は何か。これまた謎である。型の修正が間に合わないほど、工程が切迫していたのだろうか?。

 最後にきちんと所定の表示になった、セイントテールの「Bタイプ(シールなし)」の画像を掲げて、この項を終える。

 表記はAタイプのシールの上に表示されていたのと、全く同じ内容である。SEGAの文字がロゴ化しているのまでいっしょ。

 なおこの1体はオリジナルの衣装に交換されているので、衣装の形や色は異なっている。



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