直角カルダン駆動試験車クモハ40030製作続き
さて、ここから模型の話になります。
このクモハ40は、モハ40を更新修繕した後の姿で、ジャンクボディとして入手したものです。「ロコモデル製」というふれこみでしたが、実際の品を見るにつけ、ロコモデル製ではなく自作車体のようです。製作者が誰かはわかりませんが、精密に出来たペーパーモデルであり、車体は窓セルも入った準完成品になっていました。
そのため下回りを付ければ、基本的に完成します。このあたり、「製作」ではなく、「組立」のレベルではないか、という気もしますが、車輌として走るようにするためには、そこそこ車体の加工や追加工作も必要となったため、それらを手順を追って紹介します。
FS−201台車は、解説にも示しましたように、ゲルリッツ式の台車で、本に載っている写真を見ますと、FS−107やFS−108といった吊り掛け駆動の台車に似ています。そこで市販の製品から似たものを探しました。さすがにこの世に2台(1輌分)しかない台車は、製品化されていません。
結果、日光モデルのFS−103(阪急用)が入手できましたので、これを活用します。実際は少し枕バネが小さいですが、クモハ40との組み合わせでは、おそらくゲルリッツ式の印象のほうが強いと判断できたので、台車そのものは特に加工はしていません。
箱から出した台車を、組み立てます。と言っても、ボルスターアンカーを接着剤で付けるだけです。FS−103には、台車枠上部に大きなブレーキシリンダーがありますが、FS−201には無いので、取り付けません(右下のポリ袋)。その取り付け穴があいたままになりますが、FS−201には、なぜかその位置にちょうど穴があいており、好都合でした。
台車1個のアップ。ボルスターアンカーは、ゲルリッツ台車FS−103からFS−108の場合、レール方向に線対称、かつ車体中央向きに棒が伸びる形ですが、FS−201は車体外側(前後方向向き)になるのが特徴です。模型の場合は、本来と前後逆に付けるわけですが、特に支障があるわけではないので、気にせず工作を進めます。
車体は完成しているので、床板を準備します。市販の20メートル車用では少し長いようです。
3ミリ程度長いでしょうか。
長い分をカッターで切断します。木製床板はこういう時楽なのですが。それにしても値札の500円はボッタクリですね。この板は、これまたジャンクとして大量に購入した部品類に混じっていたものですが、本当に1枚こんな値段で売った時期があったんでしょうか?。