四角い窓の縁に色入れをするわけなので、車輌を回しながら、楽に色入れできる辺のみどんどん色さししていきます。多少のはみ出しは、あとで削れるので気にする必要はありません。この画像の例では、窓の右辺を連続して塗っています。2段寝台の上段用のぞき窓も同様に色さしします。リキテックスはアニメカラーと同様に使えますが、少し薄めに水で薄め、割りばしなどでよくかき混ぜます。薄めすぎには注意。だいたい割りばしから、少しぽたりぽたりと垂れる程度。
同じ方向のみ連続して色さしするのは、手順として合理的かつ乾いてない段階で、手ですってしまうのを防ぐ意味もありますが、窓の上下にあたる部分、少し食い込むように烏口を動かすのがコツでしょうか。画像の例では、縦棒形に色入れするのではなく、「)」形に入れるという感じ(角にも少し食い込む)で色入れすると、うまく行くと思います。
このように、車輌の向きを変えながら、4辺を色入れします。四隅のところは、塗料が重なることになりますが、あえて少し重ねるようにして、全体としてスムーズに線が続くようにします。あまり力を入れないですっと線を引くと、重なる部分でも特に下になる部分が剥がれるなどはありません。
上段寝台用の小窓(左上など)は、少しはみ出しがありますが、かえってはみ出している方があとの修正が楽です。線の途切れや不足は、再度塗らなければなりませんが、はみ出している分には、その部分を爪楊枝の先などで少しずつ削ればいいのです。
特に窓セルを外すことなく、全ての固定窓に色入れが出来ました。窓セルを汚さないようにするには、烏口の窓セル側の面のみ、リキテックスをティッシュでぬぐってから窓にあてれば、うまくいくはずです。
反対側サイドです。こちらも破綻無く窓セルそのままで色入れできました。
天賞堂製のオロネ10は、青塗装のものでも、非常口の表現がありません(手前小窓部分)。
真横から見たところ。
アップにしたところ。少し上辺や上段寝台用小窓にかすれがありますが、拡大してこれなので、まあだいたいのシーンでは、特に問題は無いでしょう。
このHゴムへの烏口での色さしテクニックは、身につけているといろいろ応用がきく技法だと思われます。
なお、これらはやはりサイズ的にHOゲージ向けの技法であり、Nゲージでは対象物が小さすぎ、アクリル絵の具の特性からしても、別な方法を考えた方がいいと思います。