旧形電動・手打ち両用セル板交換式パチンコ台整備
手打ちのパチンコ台は、1970年代末頃までにほぼ消滅し、以後は電動ハンドル式の台に全て移行しました。1発ずつ玉を手で打ち上げるというスタイルは、歴史のかなたに去ったということになるわけです。その後は、ハネ台や、フィーバー台など、主に盤面部分の進化にとどまり、打ち出し部分の構造的な変化は、その後ほとんど起こっていません。
ところが一時、電動ハンドルと、手打ちハンドルの両方を取り付け、プレーヤーが自分に合った方を選択できる台というものが存在したようで、そのようなものを、偶然入手出来ました。例によって整備して、動くようにしてみようと思います。
ただ、この台はどうも電動ハンドルが後付けのようです。つまりは改造機なのではないかと思いますが、盤面も交換式になっており、玉の払い出し機構や、打ち出し機構部分はそのままに、役物の付いている、つまりは「プレイフィールド」部分のみが交換できる仕様なので、この台に関する詳しい経緯や登場時期などは、わからなくなっています。
盤面部分は、一般に「セル板」と呼ばれているようなので、この部分の交換についても、別項目で取り上げますが、まずはベースになる台の整備をお目にかけます。
入手時の状態です。一見きれいに見えますが、結構汚れていました。右下部分、電動ハンドルと手動のハンドル両方付いているのがわかるかと思います。こういう構造の台は、私は見た記憶がありません。
ハンドル部分のアップ。不思議な感じですねぇ…。
裏側。AC24Vで動作するようになっています。手動ハンドルで遊ぶときも、電源が必要で、電源が通じていないと、玉の払い出しが動作しない仕様です。
側面を見ますと、経年変化か、枠と台の間にやや大きなスキマが開いています。これは裏側の止め金具の角度を調整して直しました。
ガラスが2枚入っていましたが、家庭用ではやや危険なので、例によってアクリル板に交換しました。アクリル板は在庫している新品を使いました。この時点ではまだ保護シートがそのままです。この台はオール15(15個ずつ賞球が出る)で、平和工業製です。この時点での盤面の名前は、「フーガ」と言うようですが、詳しくはわかりません。