小田急電鉄さよなら9000形フェスタ続き


外に運び出された売れ残り部品の画像

 どうも売れ残ったのか、9000系のヘッドライト・テールライトのセット(15000円)と、8000系のサハ化改造車から発生したと思われる台車銘板(1枚5000円)は、外に運び出されて売られていました。値段がいくら何でも高すぎます…。台車の銘板…、比較するのは何ですが、旧営団の1500形のものを放出した際は、同じ住友金属のエッチング製で、1枚100円でした。


じゃんけん大会に出品される部品の画像

 最近の小田急のイベントでは、最後のほうになると、じゃんけん大会で売られる部品があります。購入希望者をつのり、じゃんけんで買った人が買えるというシステムです。
 手前のヘッドマークは、係の人の話から推定するに、3月中旬に9404編成に掲げられていたヘッドマーク2個(1個50000円)。奥の百合のマークは、長野電鉄に譲渡される10000系のうち、解体された中間車から取り外した側面エンブレム(30000円?)。テーブルの上には、モデルチェンジで発生した乗務員カバン20個(1個のみ見本を展示。2000円)、奥のテーブルの上、デハ9009号の貫通ドア(20000円)と、同車側面車番(10000円)です。


じゃんけん大会の画像です

 さて、じゃんけん大会が始まりましたが…。どうもあまり盛り上がらない…。今回は部品の点数が少なく、また高額なものや、大きすぎるものが多いので、希望者が少なめなのが原因なのと、偶然とは言え、結果的に一人の人が、ヘッドマーク、10000系、9009ドア、9009側面車番と、ほとんどさらっていってしまったので、正直つまらなかったです。
 やはりじゃんけんなのですから、あまり高額なものばかりでなく(今回乗務員カバンは大人気+点数が多い+手頃な値段でしたが)、もう少しいろいろなものをたくさん出し、かつきびきび進めた方がいいような気がします。それと勝ったのに辞退する人、一人で多数購入可というのも問題で、勝ったのに辞退した人と、1点購入できた人は、次以降の品物のじゃんけんに参加する権利を失うようにすべきでしょう。


高台から見た9000系と1000系の画像です

 帰り際、駅近くの高台まで登ると、車庫線が見渡せるところに出ました。ここから望遠で、撮影が出来ます。車輌は運用の都合で、東京メトロ6000系が帰り(実際は帰れず、新宿に入線して、これまたお祭りに)、1000系の多摩急行に交代しました。
 われわれがぬかるみに足を取られながら、イベントに参加しているうちに、人身事故まで発生し、ダイヤはいっそう大混乱になったのでした…。


唐木田駅の表示の画像です

 唐木田から帰ろうとすると…。多摩急行は運転中止しており、各停のみ。それも「臨時各停・EXTRA LOCAL」になっていて、さらには時計をご覧になるとわかるかと思いますが、15時10分なのに、15時03分の電車がまだ発車してないという事態に…。
 千代田線の保安装置故障が長引き、さらに人身事故が重なって、ダイヤは大混乱。9000系も、16時過ぎに唐木田を出て、喜多見に返却回送される予定が、2時間遅れになって、回送の撮影が出来ない(最後の走りを見られない)というアクシデントになりました。



 今回のイベントは、どうも「さよならイベント」という感じではなく、いつもの海老名のイベントのノリになってしまったのが、ちょっと不満でしたね。どこも行列がひどすぎ、特に子ども連れの人たちなどには、気の毒でした。また雨天も災いし、本来は屋根のかかっている喜多見のほうが、場所としてはよかったのだと思います。いろいろ会社側の都合もあるでしょうが、雨天が全く考慮されていないのには参りました。おかげで「さよなら」どころではない、という、本末転倒な気持ちにならざるを得ず、消化不良な気分に…。
 もっとも主催側としても、ダイヤが大混乱するなど、想定外の事態が多々発生し、不可抗力の部分はあったように思われますが…。
 
 しかしまあ、ある意味波瀾万丈であった9000系の、長い活躍を象徴するようなイベントになっ(てしまっ)た気はします。
 9000系は、小田急唯一のローレル賞受賞車であり、その影響力の大きさからすれば、文化的工業遺産とも言えると思うので、1輌だけでも保存されるといいと思うのですが…。ローレル賞も、今後は標準化の影響で、取れる見込みがないだけに…。9000系の走っていない小田急線は、なんだか違う鉄道のようで、寂しい感じがするものです。

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