パンタグラフ部分配管ヒューズ箱2個タイプ

 パンタグラフ部分の配管が、どうなっているのか。それは特に模型工作の場合、必要な資料となるでしょう。そこで、屋根上が観察できる駅で、何枚か写真を撮影しましたのでお目にかけます。
 なお、この画像は、デハ9300番台で撮影しています。デハ9700番台も同じ配管ですが、デハ9100番台とデハ9500番台の場合、パンタ位置の関係で、上り向きと下り向きが正反対になります。避雷器の位置とその配管が、山側に通ることになるわけです。また、デハ9400番台と、デハ9600番台は、ヒューズ箱の数が1個であり、そのすぐ隣に避雷器が来ることなど、異なる部分が多いので注意を要します。


小田急9000系屋根上の画像です

 小田原向き先頭車のパンタとその周辺です。デハ9300番台、デハ9700番台はこのままになります。デハ9100番台とデハ9500番台も同じ様子です。ヒューズ箱には帯が無く、上面はただの四角い箱です。そして、2つのクーラーの間にありますが、ややパンタ寄りに付いています(下画像)。避雷器は晩年写真に見られる丸形になりましたが、長く六角形のものが付いておりました。東北沢駅。

小田急9000系屋根上の画像です

 デハ9100番台のヒューズ箱と避雷器、クーラーの関係。経堂駅。

小田急9000系屋根上の画像です

 窓との位置関係をご覧下さい。ヒューズ箱は、やや左のクーラー寄りに付いています。真ん中ではないので注意が必要かと思います。

小田急9000系屋根上の画像です

 再び屋根上。向こう側を車端部とした時、パンタ左→クーラー左の下側→パンタ寄りヒューズ箱→クーラー右側へ→クーラー右の上側→パンタ脇→車端部右側から台枠部へ。パンタ右→クーラー右の下側→パンタから遠い側のヒューズ箱→クーラー左側へ→クーラー左の上側→パンタ脇→車端部左側から台枠部へ、となっています。なお、一番車端部よりのクーラー脇を通る母線は、クーラーをよけるようにわずかに曲げられていますが、その曲率が左右でほんの少し異なるようです。しかし、模型としては表現しきれないかとも思えますね…。この画像で、パンタ右から向こうの車端部へと降りる細い配管は、パンタの下げシリンダへ空気を送る空気配管です。東北沢駅。右側通過中の列車も9000系です。右下がサハ9650番台、その上側の車輌がサハ9550番台、さらに上側がデハ9500番台…と続きます。サハ9550番台のクーラー配置は、すぐ左のデハ9200番台と同じですが、ランボードの有無が異なります。デハ9000番台と、デハ9200番台には、将来を考慮して、ランボードのみ新製時から設置されていました。実際にデハ9010とデハ9210は、これを生かして後にパンタを搭載し、デハ9409とデハ9609になっています。


戻る