鶴見線クモハ12形

 鶴見線で運行されていたクモハ12形電車です。JR東日本最後の営業用釣り掛け駆動旧形電車で、1996年3月に引退するまで70年あまり走り続けたベテランでした。また最後のJR在籍17メートル車体営業用電車でもありました。


武蔵白石−大川間を走るクモハ12


 晩年の走行は武蔵白石−大川の一駅間だけでしたが、高い人気を誇りました。クモハ12052号。


武蔵白石駅に待機するクモハ12

 武蔵白石駅の大川支線用ホームは、この写真のように急カーブを描いており、これがこのクモハ12形延命の理由でした。その後、大川へ行くには鶴見方面から武蔵白石を通過するようにして行くようになり、このホームは崩して線路を移設、103系が直通するようになりました。その103系もまもなく205系に置き換えの予定です。


白熱灯が残るクモハ12052車内

 白熱灯が残っていたクモハ12052の車内です。奥側が増設運転台で、もとは片運転台車でした。左すみの座席は550ミリの一人がけ座席です。国鉄〜JRを通じて、一人がけのロングシート座席をもつ通勤車は、ごく一部を除き例が無いと思います。