函館駅ホーム。今と比べものにならないくらい、粗末な上屋ですね。「連絡船のりば」の看板が、郷愁を誘います。奥に留置されている「黒い貨車」たちも、既に過去のものになっています。左からタキ、ワム90000、トム50000?、トラ、トラ…と続くようです。
乗船口。1等乗船口、2等乗船口という表示が、グリーン乗船口などでないところに、時代を感じます。遠くに港の施設が見えますが、どことなくうらさびしい感じも漂っています。
駅の建屋から見た車輌桟橋。雨に煙る、という感じです。中央の3線が、船につながるわけですが、転轍機が「ダルマ」だったり、レールが細そうだったりと、今から思えば、質素な時代背景がうかがえます。時計が示すように早朝の撮影です。
船が接岸する側から見た車輌桟橋。ここに船が入ると、桟橋に6本立ち上がっている「可動レール」が船にはまり、車輌が出入りできるようになります。遠くに見える貨車も、全て黒い貨車ですね。
十和田丸の救命ボートと、連絡船の煙突に描かれた、大きな「エ」の字マーク(右上)。見た目としては、まあ一応普通の客船ですね。
雨模様の中、青森を目指し出航していく「十和田丸」。その後建造され、連絡船の廃止まで使われた「十和田丸」とは別の、もう一世代古い船です。
次第に遠ざかる十和田丸。当時は車輌甲板にフタをしていなかったのですね。