このカットの車輌は、一応袖仕切パイプの形状から、304−354編成のようですが、判断に迷う部分もあります。一応上の画像は、354号車の、コメットさん☆が立っていたと思われる場所を撮影しました。2005年3月9日、江ノ島駅で撮影。撮影協力:Naka氏。
このあとのカットで、コメットさん☆は右に移動して、車掌室のところから、後ろを見ますので、ドアの開き勝手から判断すると、354号の上の画像のところに立っていて、ドアが右側から閉まってきて、ホーム屋根にツバメがケガしているのを見つけ、電車発車後、右方向に移動し、304号の運転室(後ろ側なので車掌が乗務)の窓から、ツバメの様子を「あれあれ…?」と言いながら見る、という流れではないかと思います。
これを303号車の、同じように見えるところで見てみましょう。
この画像は、303−353編成の、303号車後ろよりドアです。外の看板は、由比ヶ浜駅のホームと反対側にある看板です。この看板については、あとで記述します。作品に登場する看板や、後ろの塀の様子などからすれば、この位置が一応理屈に合った位置となるのですが、コメットさん☆が作品中でいる場所は、もう一つ前のドアのようです。しかし、そうだとすると300形全般に言えることですが、前よりドアの左側には座席がありませんので、このあたりはデフォルメがなされていることになります。2005年2月24日撮影。由比ヶ浜駅。撮影協力:Naka氏。
なお上の画像では、鎌倉向きの353号ではなく、藤沢よりの303号で撮影しました。この理由は、作品中でコメットさん☆が、足踏みをしているカットの場所そのものが、下の画像の場所ではないかと考えられるからです。作品中のコメットさん☆の向き、電車の進行方向からすれば、コメットさん☆が足踏みしているのは、354号車の車内で、駅は由比ヶ浜駅と思えるのですが、由比ヶ浜駅は、鎌倉に向かって右側にホームがあります。しかし、作品中に描かれる看板と、その後ろの塀は、実際には由比ヶ浜駅の、藤沢に向かって右側、ホームと反対の側にあります。
この画像は、由比ヶ浜駅のホームから撮影した、ホームと反対側にある広告看板の画像です。作品中、コメットさん☆が立っている電車のドアの向こうにあるのは、まさしくこの看板とブロック塀であるのがわかりますが、ホームと反対側ですので、作品と実際は矛盾が生じます。なぜこのように描かれているのかは、わかりませんが、由比ヶ浜駅ホーム側は、わずかしか看板類や壁になっているところが無く、民家の裏手のようになっていることから、そっち側を描くわけにもいかなかったのかもしれません。2004年10月29日撮影。撮影協力:Naka氏。
実際の由比ヶ浜駅ホームが、電車からどのように見えるかをお目にかけます。
これは305号車の同じような位置から見た、由比ヶ浜駅の様子です。ごらんのように、看板類は無く、駅舎も下見板張りのようになっています。したがって、こちらのホーム側の景色を、作品は描写しているわけではないと判断できます。305号車は藤沢向きなので、ドアの開き勝手が、そもそも逆です。2005年3月1日撮影。