第31話の巨大流木アートコメットさん☆輸送経路周辺続き
続いて、コメットさん☆が山形の飾り意匠のついた建物の前を、横切るように歩くカットになります。もう小町通り自体に星力がかかっています(笑)。…ので中央部を堂々とコメットさん☆は歩きます。
この場所は、東洋精肉店というお店の脇のやや広めの路地から、小町通りを見たところになります。このカットは、ラバボー視点なのかどうかはっきりしない部分もありますが、もしラバボー視点だとすれば、ラバボーのいる場所も特定できることになります。ちなみに場所としては、第1話で、コメットさん☆が、星力でメロンパンを出したところが、この右後ろになります。作品中では、もう少し左右の道幅が狭く描かれ、正面のお店の右隣の店も、連続して描かれるなど、多少のデフォルメが入っています。またこの地点は、小町通りのだいぶ起点より(鎌倉駅より)になりますので、コメットさん☆は、かなり後戻りしていることになります(笑)。2004年11月21日撮影。
さて、ここから山道にかかるほうに、コメットさん☆は向かいます。小町通りを外れ、横須賀線の線路に向かいますが…。それにしても注文した老婦人、どういう地図をコメットさん☆に渡したんだ!?(笑)。
ここでコメットさん☆は、JR横須賀線の「今小路(いまこうじ)踏切」を渡ります…というか、渡るように見えます。この場所は非常に厳密に再現されており、左右の家の形状、車輌通行止めの標識、遮断機の角度などまったくそのままとも言えるほどです。右上に見える隣接家屋のベランダまで忠実です。省略されるのは、向こう側の警報機と標識くらいでしょうか。なおこのカットは、この作品特有の「黒枠囲み」カットなので、左右は正方形に描かれます。2004年10月29日撮影(撮影協力:Naka氏。以下同日日付のものは同じ)。
ただ、ここをこの段階でコメットさん☆が渡ったとすると、そのあとのカットに矛盾が生じます。
続いて、コメットさん☆が小川の脇を歩くカットになりますが…。
コメットさん☆はこの道を向こうに向けて歩きます。ところが、ここは上の画像の踏切のすぐ小町通り寄りなのです。つまりいったん渡った踏切を戻って、この道に行き、この道はこの先小町通り方向に戻るので、また踏切を渡ったとしか考えられないのです。場所としては、若干デフォルメが入りますが、奥の建物など、非常に忠実に描かれます。巷間、上のカットは江ノ電の踏切では?とか、このカットは源氏山公園の近くなどと言われていましたが、いずれも間違いであることが確認されました。2004年10月29日撮影。
つまりこれら一連のカット回しは、厳密な経路を描写したものではなくて、コメットさん☆が遠い道のりを、自分から動作させる星力ではなくて、自力で努力する意志に対して、星力を持つものたち(それは星の子そのものもそうです)が、手をさしのべずにいられないという、コメットさん☆を支えようとする力は、気付かぬところでも、いつもはたらいているんだよ…ということを、指し示す「素材に過ぎない」ということでしょう。これまた「さらっと見てしまえばその通りだが、実はテーマ性を持ったメッセージが隠されていることが多い」この作品の、特徴をよくあらわしていると言えるのではないでしょうか。
さて、コメットさん☆はやはり踏切は渡ったようで、横須賀線の線路沿いを歩きます。この道路は「今小路(通り)」と言いますが、車の通りが多いところなので、注意を要します…。
コメットさん☆は、今小路通りをずっと北へ向かって進みます。そして横須賀線「寿福寺踏切」を過ぎたところを、なおも化粧坂(けわいざか)に向けて歩きます。少女のコメットさん☆が、大きな荷物を持って歩くには、そうとうつらい距離だと思いますが…。
場所としてはここになります。右側のガードレール、線路、カーブミラー、架線柱、左側の植栽や壁など、非常に忠実に描かれます。季節としては、この撮影した日(2004年11月10日)より、放送日が少し前ですが、紅葉の具合は、実際よりきれいに描かれます。またこの撮影時刻よりは、少し早い時間のようですね(午後1時頃?)。影の落ち具合まで、かなり忠実な描き方なのは、驚嘆に値します。
道の角度や、ミラーのあたりから下り坂になっている関係で、コメットさん☆の位置は若干異なりますが、この画像ですと、中央下少し左寄りに見える、立っている棒状のもののあたりの手前になると思えます。
このあと、民家の白い塀の前を、つらそうに歩くコメットさん☆の横顔が映ります。
コメットさん☆が、眉間にしわを寄せて、苦しそうに歩くのが映るのは、この場所ではないかと思います。横須賀線寿福寺踏切先から、コメットさん☆が左方向へ向けて歩き、かつその顔をコメットさん☆から見て左側からとらえるとすれば、この場所しか白い塀のところはありません。しかし、作品中では、左側の道路はただの植え込みのように描かれます。2004年11月26日撮影(撮影協力:Naka氏)。
がんばって、コメットさん☆…。…というところで、その先は化粧坂切り通しのシーンになりますので、ここから先は、「コメットさん☆と鎌倉」の「その他の場所」のところで取り扱います。