「コメットさん☆」という作品は、実放送もこの「ストーリー原案」も、割と狭い範囲で話が進みます。それとコメットさん☆が出かけていく各地については、一般的な解説が少し必要と思えます。また一部の事柄や、特別な用語、一般的でない言葉に、多少の説明も必要でしょう。そのようなものについても、五十音順で解説を試みることにします。話数の増加や、改訂などがあれば、適宜改廃されます。
なお実放送にはない場所も、多数ありますので、実放送向けの解説とは異なることがあります。
凡例:実在するかしないか(●=実在しストーリー等に関係、▲=実在するが直接は無関係、×=実在しない、★=全く無関係、■=特殊なもの)、地名・言葉、よみがな、初出話数、説明の順です。
▲磯浜(いそはま)「169」:海と陸地の境が、砂でおおわれているところを砂浜と、一般的には呼ぶが、その中に大きな岩が混じっていたり、岩のみで構成されていて、なだらかな勾配で海と陸地がつながっている地形を指して言う。
●海開き(うみびらき)「157」:夏の海水浴シーズンの始まりに、事故が起きないように祈願し、海の家などの諸施設の準備を整え、海水浴に興じる人々を迎える行事。日本の多くの海水浴場では、7月中に開かれるが、早い地域では6月中というところも。由比ヶ浜(下方参照)は7月1日が通例。
×扇屋(おうぎや)「160」:由比ヶ浜の海水浴場(下方参照)に、夏の間オープンする海の家。沙也加ママさんの店「HONNO KIMOCHI YA」に、出前をしてくれる。料理がうまいらしい。
■王宮の前庭(おうきゅうのまえにわ)「168」:ハモニカ星国にある王宮には、コメットさん☆の居室をはじめ、王様の執務室、王妃さまの執務室、居室などがあり、議会棟もあるが、それらの建物の前にある庭。普通に星ビトが出入りし、芝生の庭。
■王宮のランドリー(おうきゅうのらんどりー)「169」:王宮内にある洗濯場。王家の人々が、私物を洗濯したりする。侍従に頼めば洗濯してもらえるが、プライベートなものなど、コメットさん☆はなるべく自分で洗濯する模様。
●海浜プール(かいひんぷーる)「164」:鎌倉市の、鎌倉海浜公園(下方参照)内にあるプール。由比ヶ浜の西側。海が荒れているときなど、市民が利用する。夏の間のみ営業。
▲海洋生態学(かいようせいたいがく)「161」:海の動植物が、互いにどのように関係しあうのか、また人間の経済活動と海の生物相がどのように関係し、影響を受けるのかを、生態学的に考察する学問。
★角帯(かくおび)「162」:男性用の浴衣を含む和装に使用する帯の一種。幅は狭く固いのが特徴。
●鎌倉海浜公園(かまくらかいひんこうえん)「164」:鎌倉市の由比ヶ浜中央部、由比ヶ浜の西側、景勝地としての稲村ヶ崎の3ヶ所からなる、海のそばの公園。普通の公園施設のほか、プール(上方参照)、駐車場もある。
●鎌倉の花火(かまくらのはなび)「163」:鎌倉市由比ガ浜で毎年開かれる花火大会。例年8月上旬〜中旬に開かれる。花火玉をモーターボートから水中に投げ込む「水中花火」が名物(実放送第21話にもその様子が描かれている)。市内各所大混雑する。
●監視台(かんしだい)「157」:ライフセーバーが海上を監視するために、砂浜に設けられる、簡単な梯子段を登った上に人一人が座れるようになった台。テニスの審判がのっている台に似る。砂浜の海岸全体を見渡せる場所に設置される。広い海岸では複数設けられることも。
★神田結び(かんだむすび)「162」:和装で、帯の結び方の一種。羽根を水平(リボンなどでも使われる「蝶結び」は、羽根が斜め上に向く)に、立体的な結び方になる。それでいてコンパクト。文字で説明するのは難しいが、小さく折り返したような結び目が、腰の幅半分程度の大きさで、帯の方向と平行になる。
▲クイーン(くいーん)「159」:チェスにおいて、もっとも強い力を持つコマ(キングをのぞく)。縦、横、斜めのどこにでも動ける。将棋で言えば、角と飛車を組み合わせたような動きが出来る。
▲合谷(ごうこく)「173」:人間の手の甲、親指と人差し指がわかれる分岐点上で、やや人差し指寄りの角に存在するツボ(下方参照)。肩こりや歯痛に効く。
▲紅葉狩り(こうようがり)「176」:自然の恵みを取ったり、捕まえたりすることを「狩り」と言うが、ここでは紅葉を鑑賞することを指して言う言葉。紅葉した葉っぱを、たくさん取ったり、食べたりするわけではない。
▲骨董市(こっとういち)「163」:古物や、アンティーク、昔は使われていたものの、現在は使われなくなって、希少価値、美術的価値が出たもの、古い書画などを一定の場所で即売する市のこと。神社やイベント会場などを借りきって行われることが多い。
■コメットさん☆のベッド(こめっとさんのべっど)「168」:一般的な意味としては、コメットさん☆が夜休むための寝台、ということになるが、ここでは王宮のコメットさん☆居室(下方の「星国宮殿の自分の部屋」を参照)にある、丸みを帯びた天蓋付きのベッドのこと。枕は2つほどあり、カーテンで完全に仕切れるようになっている。
●浄明寺(じょうみょうじ)「160」:鎌倉市の北東側に位置する街。住宅街と商店、それに寺社が混在する。稲沢万里香ちゃんの住居はここにある。
▲新幹線(しんかんせん)「172」:日本が世界に誇る、高速鉄道網。およびそのシステム。1964年に開通した、東京−新大阪間の「東海道新幹線」に始まり、以後、新大阪−博多間の「山陽新幹線」、東京−八戸間の「東北新幹線」、東京−新潟間の「上越新幹線」、東京−長野間の「長野新幹線」(北陸新幹線の一部)、新八代−鹿児島中央間の「九州新幹線」が現在完成しているが、将来的には北陸地方、北海道、九州への、延伸を含む建設が計画されている。システムとしての特徴は、全てが電車列車であり、旅客専用であること、列車の制御を完全に自動化した「自動列車制御装置(ATC)」を用い、300km/hに迫る速度での高速運転とそのための勾配・曲線の緩和、踏切をまったく設けず、軌道内への人や物の立ち入りを厳しく禁じる軌道構造、レール幅に世界標準軌間を採用し、日本の車輌としては大形・大出力の電車を運転すること、などがあげられる。また、開業以来大事故もなく、乗客の死亡事故が1件のみという安定した安全性は、世界からも高く評価されており、システムごと台湾と中国に輸出されている。
▲新宿のデパート(しんじゅくのでぱーと)「169」:新宿は巨大ターミナルなので、いくつものデパートが集まっている。東側に伊勢丹、三越、丸井、My Cityなど、南側に高島屋、西側に小田急、京王といったところが大手と言えるだろう。そのうちここでは、西口の小田急デパートのことを指して言っているもよう。
●世界選手権(せかいせんしゅけん)「166」:スポーツの各種競技で、世界一(世界覇者)を目指して競う大会、またはその出場権。ワールドチャンピオンシップ、ワールドカップなどとも言う。ここでは、ケースケが目指している「ライフガードの世界選手権」のこと。
▲反物(たんもの)「163」:和服地の総称。織物の長い生地で、長さは10メートル以上にも及ぶ。これを裁って着物を作る。1反2反と数える。
★チアリーディング(ちありーでぃんぐ)「167」:スポーツ競技の応援のために結成される応援団の、応援形態そのもののことを呼んでいたが、のちにその応援の所作そのものを競技として、どれだけ観客を魅了できるかを競う「表現するスポーツ」をも指して言う言葉。見た目の華やかさからか、チームは女性が多く、男性は少ないと言われる。
★チェック(ちぇっく)「159」:チェスにおいて、「そのままではキングが取られてしまう」状態のこと。将棋で言う「王手」。コマを動かすなどして、その状態を解除しなければならない。キングがもう動けず、「詰み」になってしまうことを「チェックメイト」と言う。
★ツボ(つぼ)「173」:東洋医学において、人体には「気血」と呼ばれるエネルギーが全身を巡っていると考える。それは「経絡」と呼ばれる通路を通って、全身を巡ると考えられるが、この経絡上で、エネルギーが滞りやすい場所があり、そこがツボと呼ばれている。ツボを刺激することで、経絡の中の気血の流れが正常化し、病気が治ったりすると言われていて、実際にハリ治療などを施すと、固まった筋肉がやわらかくなり、こりや張りが軽減するなどの効果が確認されている。さまざまな病気の治療、症状の改善のため、今後も研究が期待される。
▲東北(とうほく)「172」:日本の関東から北側に位置し、北海道をのぞく諸県。気候は比較的冷涼で、特に日本海側の冬の気候は荒々しいが、風光明媚な観光地も多く、純朴な人々が多く住むことも手伝って、国内旅行の行先として人気。やや山がちの地形が多い。
★名古屋(なごや)「161」:中部地方最大の都市。愛知県名古屋市。東海道本線、新幹線、名鉄線、地下鉄、高速道路などが縦横に走る交通の要衝。みそ煮込み、金のしゃちほこ、ういろうなど、独特な名物多数。徳川家康は尾張(現在の名古屋近郊)の出身なので、歴史的にも知られた場所。
★南米(なんべい)「176」:南アメリカ大陸と、その周辺の島を指して言う言葉。アメリカ合衆国やカナダなどの北アメリカ(北米大陸)に対し、南アメリカとも呼ばれる。
▲花火大会(はなびたいかい)「162」:大形の花火を、連続して装置を使い打ち上げるイベント。主として河原や海岸などの見物しやすく、比較的安全な場所で行われる。特に巨大な花火玉の打ち上げを競ったり、光り方のコンテストが行われることもある。
★ビショップ(びしょっぷ)「159」:チェスにおいて、ゲーム開始時、キングとクイーンの両側に配置されるコマ。将棋の角と同じように、斜めに進むことが出来る。「僧侶」の意味。
×ペンションのサンルーム(ぺんしょんのさんるーむ)「158」:景太朗パパさんが設計し、柊修造さんと柊美穂さん(コメットさん☆の叔母さんであるスピカさん)が建てたペンションの、南側にあるガラス張りの部屋。冬でも温室のように温かいので、コメットさん☆とスピカさんが秘密の話をしたり、お客さんの子どもや、みどりちゃんが遊んだりと、多目的に使われる。
■ほうき星の海(ほうきぼしのうみ)「168」:星国の海というところは、長く波の荒い荒れた地形のところであった。そこを地球同様に遊べるように、コメットさん☆が、海の妖精とともに、水遊びが出来るところに整備した砂浜。波の穏やかな入江になったが、コメットさん☆の名前にかけて、のちにこのように呼ばれるようになったらしい。
★保険証(ほけんしょう)「173」:日本の国は、国民皆保険と言え、かなり多くの人が何らかの健康保険に加入し、医療費はそこから7割程度補填される。その保険に加入していることを証明するものとして、発行される小形の証書をこのように呼ぶ。これがないと、保険診療は受けられないので、医療費が高額になる。
■星国宮殿の自分の部屋(ほしくにきゅうでんのじぶんのへや)「168」:コメットさん☆は地球に来るまで、当然にして星国に住んでいた。宮殿内に自室があり、それは現在でも同じようにそのままになっている。そのコメットさん☆の星国宮殿内にある部屋のこと。天蓋付きベッドや、宙に浮いたテーブルがあり、直接外が見えるが、外から中は見えない。
★三重県(みえけん)「161」:紀伊半島の東側に細長く位置する県。近畿に分類される場合、中部に分類される場合がある。松阪牛、みかん、真珠などが特産品。伊勢神宮、世界遺産の熊野古道が有名。
●由比ヶ浜(ゆいがはま)「157」:鎌倉市内、鎌倉駅から若宮大路を南に下った先にある、大きな砂浜。国道134号線が沿っており、逗子市寄りは材木座海岸と呼ばれる。夏には海水浴場として、66万人もの人が訪れる。由比ガ浜と表記することも。
●由比ヶ浜海水浴場(ゆいがはまかいすいよくじょう)「161」:由比ヶ浜に、夏の間オープンする、日本最大級の海水浴場。広さはそれほどでもないが、設備と人出でそのように言える。沙也加ママさんのお店「HONNO KIMOCHI YA」も目の前である。ライフセーバーも常駐し、若者に人気だが、もちろん家族連れにも向く。週末の混雑は激しい。
▲理学療法士(りがくりょうほうし)「178」:法令で定められた国家資格の一種。法律の条文を引用すると、「「理学療法」とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えること」であり、それらの療法を患者に対して専門的に施す資格者のこと。
★リハビリ(りはびり・「リハビリテーション」の略)「178」:脳障害、怪我などで失われた身体機能を取り戻したり、改善したりする目的で、理学療法士や医師の指導のもと、機能を回復する訓練のこと。上の「理学療法」の定義とほぼ同義と言える。
▲リンゴ園(りんごえん)「180」:果樹を、主として出荷することを目的に栽培する生産施設を「果樹園」と呼ぶが、そのうちリンゴを専門に栽培する果樹園を言う一般名称。