2005年前半分地名など解説

 2005年前半分(第183話から第207話)に関係する地名、または一部の事柄についての解説をします。

 「コメットさん☆」という作品は、実放送もこの「ストーリー原案」も、割と狭い範囲で話が進みます。それとコメットさん☆が出かけていく各地については、一般的な解説が少し必要と思えます。また一部の事柄や、特別な用語、一般的でない言葉に、多少の説明も必要でしょう。そのようなものについても、五十音順で解説を試みることにします。話数の増加や、改訂などがあれば、適宜改廃されます。

 なお実放送にはない場所も、多数ありますので、実放送向けの解説とは異なることがあります。

凡例:実在するかしないか(●=実在しストーリー等に関係、▲=実在するが直接は無関係、×=実在しない、★=全く無関係、■=特殊なもの)、地名・言葉、よみがな、初出話数、説明の順です。



★あら熱(あらねつ)「191」:高い温度に加熱された状態を指して言う言葉。料理用語。非常に熱いものをさまして使うことを、「あら熱をさます」と言う。

●伊豆稲取(いずいなとり)「190」:伊豆半島の「東伊豆市」に属する温泉街。温泉とそれを利用したレジャー施設が自慢。「雛のつるし飾り」などの、独特な風物も。

▲エスプラネード・ラグーン(えすぷらねーどらぐーん)「184」:オーストラリア・ケアンズにある、人工海浜。一種の海水プールのようになっている。ケアンズには砂浜が無いために造られた、自然融合型施設とのこと。無料、無休。

▲大木戸門(おおきどもん)「197」:東京都内の国営公園、新宿御苑の、新宿御苑前駅側(東側)のはじにある門。新宿駅からは歩いて30分程度かかる。

▲神奈川県庁(かながわけんちょう)「195」:神奈川県横浜市中区日本大通1丁目にある。最寄り駅は「みなとみらい線日本大通駅」。本庁舎は1928年に竣工した、初期近代建築。国の登録有形文化財。タイル貼りで、塔のある重厚な建物として親しまれている。

●河津(かわづ)「186」:静岡県河津町。伊豆半島の東側にある町で、温泉と河津ザクラ(下方参照)が特に有名。伊豆急行線・河津駅下車。海のレジャーの基地としても。

▲河津温泉(かわづおんせん)「186」:河津町(上参照)の温泉郷。今井浜温泉、河津浜温泉、谷津温泉、峰温泉、湯ヶ野温泉、大滝(おおだる)・七滝(ななだる)温泉の総称。河津川という川に沿う。

●河津ザクラ(かわづざくら)「186」:カンヒザクラと早咲きオオシマ(ザクラ)の自然交配種と言われる桜の一種。1955年発見。1974年命名。2月上旬くらいから、1月も花が咲き続けることで有名。静岡県河津町原産。ここの名物である。最近は下田市に植えられたものも有名になりつつある。

★北半球(きたはんきゅう)「184」:地球を球体として見たときに、中央を横切る線を赤道(下方参照)とし、そこを境に北側の半球を言う。

★グレートバリアリーフ(ぐれーとばりありーふ)「184」:オーストラリア、クイーンズランド州の沿岸に広がる、世界最大の珊瑚礁。全長2000キロ以上。世界自然遺産。大小の島々からなる。

★ケアンズ駅(けあんずえき)「184」:オーストラリア、クイーンズランド州の北部の町ケアンズの、中央駅とも言える駅。クイーンズランド州鉄道のノース・コーストレイルウエイと、キュランダ・シーニック鉄道の合流点駅。ひっそりとした駅で、列車の発着は極めて少ない。線路の幅が、意外にも日本のJR在来線と同じ狭軌線である。

▲ケイオウザクラ(けいおうざくら)「186」:春先に花屋に出回る、小さめな花の桜。カンヒザクラとシナミザクラの交配種と言われる。本来の花の時期は、ソメイヨシノより少し早いくらいのようである。近縁に「ケイタロウザクラ」も存在する。

▲化粧坂(けわいざか)「207」:化粧坂切り通し。鎌倉駅から北に向かって、横須賀線沿いの道を行くと、次第に道は山がちになり、ついには車が入れない場所に出る。その先に源氏山という山があるが、その山を抜けて北鎌倉方面に抜ける山道。車輌通行止め。「化粧坂」と言われるようになった由来については諸説ある。古戦場だったり、鎌倉時代の商業地だったりした。鎌倉には「切り通し」と呼ばれる、交通の難所・隘路が各所にあり、それが街の中心部を守る役割も果たしていた。

●小海(こうみ)「193」:長野県南佐久郡小海町。八ヶ岳を望む高原の町。観光資源は多く、松原湖、温泉、山菜採り、スキー、釣りなど多彩な楽しみ方が出来る。東京から比較的近く、山のレジャーに好適。

▲極楽寺坂切り通し(ごくらくじざかきりとおし)「205」:江ノ電長谷駅より、海側の道を稲村ヶ崎方面に進むと、次第に道は山道の様相を呈し、成就院というお寺の前を抜けて、極楽寺駅前に至る。この道の成就院前付近を指して言うが、現在の道は、極楽寺開山の時代よりかなり掘り下げられ、さらに道幅を大幅に拡大してあるので、いわゆる「鎌倉の切り通し」の様子は、今や無い。しかし、元々は鎌倉の七切り通しの一つである。

▲小淵沢(こぶちざわ)「199」:長野県と山梨県境に位置する町。古くから交通の要衝として栄え、今もJR中央線と小海線のジャンクションである。元は「小淵沢町」と呼ばれていたが、2006年に近隣の「北杜市」と併合した。

★珊瑚礁(さんごしょう)「184」:造礁サンゴと呼ばれる、岩のような構造体を形成する動物の一種が、群生して出来た石灰岩質の岩盤状海中地形。遠浅で、水温が高く、塩分濃度が比較的濃いところに形成されやすいとされる。広大なものは、赤道(下方参照)付近に多く分布。

▲シドニー(しどにー)「184」:オーストラリアの東南部に位置する、最大規模の都市。メルボルンと並んで、観光・商業の拠点。ニューサウスウェールズ州の州都。有名な都市なので、首都と勘違いする人も多いが、オーストラリアの首都はキャンベラ。

▲春分(しゅんぶん)「193」:二十四節気の一つ。春分点を太陽が通過する日、とされ、一般には秋分と並んで、昼と夜の長さが同じ日ととらえられている(実際にはやや昼が長い)。3月の20日か21日。

▲新川崎(駅) (しんかわさき)「194」:横須賀線電車は、かつて大船から東海道線の線路に乗り入れ、東京まで走っていたが、のちに混雑緩和、増発のために、横須賀線の電車と、東海道線の電車を別の線路で運転することとなった。そのため大船から東京まで、貨物線も利用しながら、ほぼ並行して走るように線路が改築されたが、この際に、横浜−品川−東京間は、まったく経由地が変わることとなり、横須賀線電車は、川崎駅を通らなくなるため、当時の新鶴見操車場脇に、新駅が作られた。それが新川崎駅である。新鶴見操車場は廃止され、現在は空き地になっているので、駅前の再開発は、まだ進んでいないように見える。

▲新宿門(しんじゅくもん)「197」:東京都内の国営公園、新宿御苑の、新宿駅南口側にある門。新宿駅から歩いて10〜15分程度なので、アクセスがよい。

★赤道(せきどう)「184」:本来天体の重心から、自転軸に対して垂直に線を引き、その線と地表面が交わる点を自転軸に平行に並べて出来た線を言う。地球では緯度0度の場所。赤道上は年間日射量が一番大きくなるので、温暖だが多雨な熱帯性気候となる。

★高尾(駅)(たかお)「199」:東京都八王子市高尾町にある駅。古くは中央線の国電区間の終わり、快速電車の終点駅とされていた。最近は中央線快速電車に、大月行きなどが設定されたため、そのような電車の運転による区別はなくなっているが、JR中央線の、都内最西端の駅。高尾山の玄関駅としても知られ、京王高尾線と連絡する。

★単眼鏡(たんがんきょう)「182」:遠方を見るための望遠鏡の一種。両目で見る双眼鏡に対して、片目で覗くものを言う。鏡筒の大きさの割りに、倍率が高いのが特徴。反面立体的に見にくいなどの特性も。

▲千葉(県)(ちば)「184」:関東地方の、東京湾南東側から、関東北東部の一部までを包括する県。房総半島はまるごと千葉県であるので、特に南部は気候温暖で、海産物の宝庫と言える。東京から比較的近いこともあり、レジャー施設が多いのも特徴の一つ。成田空港も千葉県内に位置し、東京湾横断道路など、交通の要でもある。

●トリニティビーチ(とりにてぃびーち)「184」:オーストラリア、ケアンズからわずかに北へ上がった場所にある、ケアンズにもっとも近いビーチ。世界的に著名な珊瑚礁、グレートバリアリーフの目前でもある。ケースケはここでライフセーバーをしていたらしい。

▲野毛山公園(のげやまこうえん)「194」:神奈川県横浜市野毛付近は、かつて邸宅街であったが、関東大震災後の復興事業で、公園として整備された。1926年開園。和洋の庭園、桜の花見、動物園が有名。

▲東伊豆(ひがしいず)「186」:伊豆半島の東側海岸沿いを指して言うことが多い。伊豆半島の中央部付近は中伊豆、下田から南西側は南伊豆、松崎町より北西側は西伊豆などと呼ばれる。おおむね網代付近から下田までの、海岸沿い各地域を言うことが多い。

●ひなまつり(ひなまつり)「190」:旧暦または新暦の3月3日に行われる、桃の節句とも言う。元は人形遊びに由来するらしいが、江戸時代から儀式化。現在のように人形を段にのせて飾るようになった。地方によって飾り方に様式がある。一応5月5日の端午の節句に対して、女の子の健やかな成長を願うとされている。

★フユザクラ(ふゆざくら)「186」:バラ科サクラ亜属の、10月下旬から3月まで咲くサクラの一種。コバザクラとか、十月ザクラとも呼ばれる。冬の間咲いていることで知られる。花期が長いのも特徴で、秋から冬でも、春を感じさせるサクラとして親しまれる。

▲ボンダイビーチ(ぼんだいびーち)「184」:オーストラリア・シドニーのやや南東に位置する、ボンダイ湾にあるビーチ。やや波は荒い模様。ライフセーバー発祥の地として知られる。休日には露店が出たりするそうである。

▲本牧臨海公園(ほんもくりんかいこうえん)「194」:神奈川県横浜市本牧の、三渓園と本牧市民公園に隣接する公園。臨海公園と言うが、海に直接隣接しているわけではない。JR根岸線山手駅か根岸駅が最寄り駅。

▲マンリービーチ(まんりーびーち)「184」:オーストラリア・シドニーから、ポート・ジャクソンを対岸に渡って、なお北東に上がったあたりにある、比較的近場のビーチ。ライフセーバーの大会が、多く開かれるところ。

★南半球(みなみはんきゅう)「184」:地球を球体として見たときに、中央を横切る線を赤道(上方参照)とし、そこを境に南側の半球を言う。北半球とは季節が反対になる。

▲元町(もとまち)「202」:神奈川県横浜市のみなとみらい地区から、さらに東側に広がる商店街地区。古くは江戸末期居留外国人相手の商店から発展した。現在もちょっとお洒落な商店が並ぶ地域として、よく知られている。

★桃の節句(もものせっく)「190」:元々は平安時代にさかのぼる、けがれを祓う貴族の儀式の一つ。それがその後女子の人形遊びとつながって、災厄を引き受ける人形を川に流すようになったものの、さらに時代が下って、豪華な人形を飾るお祭りとなった。現代では、「ひなまつり」(上方参照)とほぼ同義に扱われる。

★山梨(県)(やまなし)「199」:神奈川県、長野県、静岡県に隣接し、まわりを山で囲まれた内陸の県。旧甲斐国。富士山をはじめとして、自然遺産にも恵まれ、首都圏のベッドタウンとしても発展し、また首都圏に加えられることもある。


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