セイントフェイスに関する考察


 セガの人形「セイントフェイス」には、セイント・テールと深森聖良の2種類があるが、さらにそれぞれを、いくつかのタイプに分類できることが知られている。

 外からわかる分類としては、深森聖良の人形に付属する聖書の表紙の色が、茶色と黒の2種あることである。比較的初期に店頭に並んだものは茶色だったため、初期形が茶色で、後期ロットで黒に変更されたと思われたが、そうでもないらしい。この聖書に関するロットについての詳細は、とりあえず深森聖良の項に譲る。これとは別に外からではきわめてわかりにくい違いが、セイント・テールと深森聖良の両方に存在する。

 この外からはわかりにくい違いというのは、人形のボディが「魔法騎士レイアース」からの流用であるかどうか、という点である。

 「魔法騎士レイアース」の人形は、1994年(背中のCマークによる)から生産されたもので、光(ひかる)、海(うみ)、風(ふう)の3人と、後にプリメーラという妖精も同じサイズで製作された。これらはいずれも共通のボディであったが、このボディの原型はその後「怪盗セイント・テール」、「サクラ大戦」、「少女革命ウテナ」、「コレクター・ユイ」にも共通に使用された。

 しかしボディが流用されたのは、確認している限りでは、「魔法騎士レイアース」から「怪盗セイント・テール」へのみである。なお「魔法騎士レイアース」は、その後「DX」というシリーズと、「キャラドールコレクションシリーズ」で再生産もされたが、「DX」は本来の「魔法騎士レイアース」のもの、「キャラドールコレクションシリーズ」は、共通化されたボディにシールを貼ってある。

 では具体的に、ここでは「セイント・テール」の人形を例に、「魔法騎士レイアース」とも比較しつつ、レイアースより流用されたボディの実際を見ていこう。


 まず「セイントフェイス」の箱を開けて、人形を取り出し、背中を見る。

 向かって左側がこのデータベースで「Aタイプ」と呼ぶ、レイアースのボディを流用して、その「Cマーク」を削り落とし、上にシールを貼ったと思われるバージョンである。

 それに対し、向かって右側は、当初から「セイント・テール」として作られた、「Cマーク」が正規の浮きだしになっているバージョンである。

 したがって、少なくとも販売当初は、「セイント・テール」としてのボディが間に合わず、「魔法騎士レイアース」の首をすげ替えるか、または余剰のボディを流用して、「セイント・テール」が商品化されたものと思われる。ただしこれは確認がとれたことではないのだが…。


 それでは外箱を見てみよう。果たして違いはあるかどうか…。

 結論から言って、外箱の表側に違いは見られない。また中身もこうして見る限り違いはないように見える。しかしよく見ると左側のAタイプ(シール付き)は、わずかに顔色が濃いように見える。これは実際に2種類を並べてみて初めてわかる程度なのだが、一応製品がいくつかあるという場面では、識別可能なわずかな違いと言えそうである。


 では裏側はどうなのか。もし外箱の裏側に違いがあれば、手に取ってみられるところでは、識別できることになるのだが…。

 残念ながら、これは全く違いがない。一文字一句違いは見られない。したがって、こちら側を見たからといって、中身を識別することはできない。


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