神奈川県海老名市猫144頭多頭崩壊事例に見る行政の不適正対応に関する考察

 神奈川県海老名市で、猫の多頭崩壊が起き、その数が144頭もの多数に昇るという事案を、よく見ている「たんぽぽの里」代表ブログが報じ始めた。ちょうど2020年9月11日から始まり、21日のエントリから本格的に詳細が報じられた。
 その内容を続けて読むにつけ、どうも特に所管の「厚木市保健福祉事務所」の対応が、一般市民の目から見て迅速・適正とは思われなかったため、ひとまず猫の収容作業を監督した厚木市保健福祉事務所に対して、実際の行政側から見た事態の内容はどうなのか、聞き取りを行うこととした。その内容次第では、必要に応じその場で抗議することも当然考慮に入れた。
 さらに10月3日以降新聞各紙やネットニュース、テレビにて本事案が報じられ、特に11月6日には「坂上どうぶつ王国」(フジテレビ系)が、保護当日の様子を詳細に伝えたため、公開の場にて考察して問題は無いと判断。ここに「厚木市保健福祉事務所」への聞き取り・抗議内容を公開し、さらに「神奈川県動物愛護センター」との討論内容についても概略をお知らせし、この種の事案に対しての対応が、どのようにすれば適正になるのかについて考察したいと考える。

●用語の解説
 まず、ある程度必要な用語について解説する。

多頭崩壊:動物を飼育していたのに、避妊・去勢を適切に行わなかったため、もしくは飼い主不明の動物を拾い集めてしまうなどにより、その人の管理限界を超えるまで個体が増殖してしまい、飼育環境が急速に悪化、食餌の給与や給水もままならなくなり、人間の生活環が崩壊し、動きがとれなくなってしまう現象。基本的に「ネグレクト虐待」の一種であるが、ひとたび起きてしまうと、個人が終息させるのは非常に困難である。

保健所:保健福祉事務所などと最近は名前を変えている場合もある。市民の健康増進、健康保持、動物から感染症まで、広い分野の「保健」を司る行政機関の一つ。かつては、飼いきれない犬や猫を「処分」するために連れて行く場所とされていたが、現在は多くの自治体でそのような動物の引き取りはしていない。

動物愛護センター:「殺処分機」があり、「愛護」と言いながら、無機質な殺処分場のようになっていたところも多かったが、現在はかなりな自治体でそのような状況を改善し、獣医師が常駐して動物の保護や回復、治療といったことも行い、飼い主のいない犬猫の譲渡会なども行っているところがある。ここでは神奈川県動物愛護センターのこと(神奈川県平塚市)。ここには殺処分機は無い。

NPO団体:この場合は、猫の保護・譲渡・地域猫活動・看取り・葬儀その他を実行あるいは相談にのるなどしている、動物愛護認定NPO団体のこと。本来は行政の協力要請にしたがって、協働して問題の対応にあたるはずだが、行政としては「便利に使っている下部組織」のように思っていることが多い。損な役回り。

アンモニア濃度:多頭崩壊が起きている現場は、たいていの場合、糞尿が処理できない状態にまで環境が悪化しているので、その処理できなくなった糞尿から発せられる物質であるアンモニア(NH3)の空気中の濃さのこと。耐えがたい刺激臭を発するばかりか、目や呼吸器に障害を及ぼすことがあるので、濃度によっては非常に危険なガスである。厚生労働省の基準濃度は25ppm。


 まずはブログに書かれていることは、どの程度事実なのかを検討しないでは、保健福祉事務所の対応が適切かどうかはわからないので、電話にて聞き取りを行い、不適切と判断できる場合には、その都度抗議の意を含めた指摘をすることとした。
 以下はその内容である。実際の電話は、問題が問題であるだけに、1時間を超える時間であった。この電話は2020年10月2日にしている。翌日から新聞が取り上げることとなる(詳しくは後述)。

(一部繰り返し表現や、言葉にならない返事などは略。また意味が通じないところや言い間違いは括弧で補足。地名や氏名など支障があるところは伏せ字)

<事実確認と反論を聞き始める>
オ(筆者。以下同):環境衛生課の方でしょうか?
環境衛生課(以下カ):厚木保健福祉事務所環境衛生課××です。
オ:よろしくお願いします。昨今猫の多頭崩壊が144匹の規模で起こっているということが、「たんぽぽの里」という認定NPOさんだと思うのですが、そこのブログを見ていまして、いろいろな問題が起こっていて、まあ困ったことになっていると。それでまあその、猫を助けなければいけないという話に当然なるわけなんですが、えーと、ここでかなり保健所の職員の方が、あまり芳しい対応をなさらないということが書かれているのですが、これはあくまでNPOさん側の書き口といいましょうか、言ってしまえば一方口ですよね。
カ:そうですね。
オ:なので…。
カ:先におっしゃっていることですので…。ハイ。
オ:ですので、ちょっとそれが本当にその通りなのかどうなのか、それから責任の区分とかそういった問題についてですね、今ひとつ私ども、私も実は猫を飼っていまして、各地の距離があるところとしては大阪とか、そのあたりの猫の保護団体さんなんかに物資支援をよくしている者なのですが、たびたびこのような多頭崩壊というのは、昨今起こりますね。
カ:はい。
オ:その度に困ったことだと思い、かつひどい状況ですと心を傷めるところでありまして、私どもが住んでいるエリアでも、何年か前かになるのですが、やはり××でそういうことが起こって、地元の団体さんがレスキューに入ったとかそういう話もかなり聞いております。
カ:はい。
オ:なので、だいたいの話の流れというのはおおよそわかるのですが、ちょっとこの今回の144頭の件というのは…、
カ:はい。
オ:ひどいケースにあたると思いますね。
カ:はい。
オ:で、ちょっとその保健所の職員さんは、横に立っているだけだったと。…というようなことも書かれていたりするのですが。
カ:はい。
オ:この方、(ブログを)書かれる方も文章が整理できてないのですよ。なので、これは誰のことを言っているの?というのが、今ひとつよくわからない部分があるのと、
カ:はい。
オ:それからその、実際にこういう(書かれているような事実の)ケースが発生しているのだとすると、
カ:はい。
オ:それはそれで(保健福祉事務所の)対応が正しいのかどうかということについて、考えなければいけないと思うので、それでまあ、お電話申し上げて、もう少しなんというか、双方の言い分を聞きたい…。
カ:そうですね。言い分のほうを精査しないとそういう正しい事実関係というのがわからないというふうに考えていただけると本当に、すごく理解していただいてるのかなと思えるのですが、
オ:ええ。
カ:いまちょっとこの案件に関しましても、ちょっといろいろ個人情報等もありますので、
オ:ええ、ええ。
カ:あーの、ちょっとそのブログのほうでどのような書き方されているかというのは、私たちもその細かくは確認したりだとか、
オ:ええ。
カ:あの、そういう(音声不明瞭)作業に追われてしまうと本来の業務が滞ってしまうので、
オ:ええ。
カ:ちょっとまあ、個人の意見は個人の意見ということで、こちらは何か反応したりとか、そういうことは無いのですが、現在対応中の事案でありますので、
オ:ええ。
カ:ちょっとまだ、はい、詳しい事情等については、ご説明できなくて申し訳ないのですが…。
オ:えーと、今実際にですね、その写真なんか多数掲載されていて、かなりひどい写真もあるんですが、その辺が事実かどうかということはちょっと一つ確認しておきたいと思うのですよ。
カ:写真自体についても、愛護団体さんが中に入って撮影されたものかとは思うのですが、
オ:はあ。
カ:あの実際飼い主さんの了解を得て掲載しているものかも含めて、
オ:え?
カ:やはり偏った一方の一部分を切り抜いた情報だけだと、そこは正しい事実の内容は伝わらないかと思いますので。

<事実と異なるというような語り口に驚きつつ対応の迅速性について質す>
オ:えーと、保健所としてはこれ、こういう案件に対してどういう介入が出来るんですか?。
カ:こちらとしましては、動物の愛護に関する法律(動愛法)に基づいて、法律の中で飼い主さんと連絡を取り合いますし、
オ:ええ。
カ:あの、なかなかすぐに飼い主さんなんかもこういう状況になっている方というのは、…ねえ、お話しするのも難しい状態の人とか、
オ:うーん…。
カ:…は、いまして。
オ:ああ、そうですか。
カ:あの、警察のようにこちらも強制的に中を取り調べたり、立ち入ったりするという強い権限がありませんので、
オ:ええ。
カ:あのまず飼い主さんと信頼関係を築いていきながら、現状を把握していくというところにどうしてもやっぱり時間がかかったというところは否めないかと思いますので…、
オ:えーと…。
カ:こちらでこの方の件について関知したのは5月時点でのにおいに関するご近所からの…、
オ:あー…。
カ:…ご相談ということで、5月のコロナの中でのことだったので。
オ:あー、なるほど。
カ:なかなかすぐにお会いするというのも難しい状況で、連絡先等も教えてもらえない状況で、ただその中で飼い主さん自身もひどくお悩みになっているということは感じ取っておりましたので、飼い主さんもできる限りの中での対応をいっしょに検討していたところではあるので…。
オ:わかりました。えーと、あの行政さんがよくおっしゃる、そのできる限りのできる限りのとおっしゃるのはわかるんだけれども、これ5月の案件で、今問題になっているのは9月ですよね?。
カ:はあ。
オ:猫の増殖スピードから考えると、5月の時点ですぐ介入していれば、ここまでひどくならなかったかもしれないというのもあるんですよ。
カ:5月の段階で100頭以上の飼育ということを確認していませんので…。
オ:それは確認できなかっただけであって、要するに確認しなかった…のかもしれないし、出来なかったのかもしれないし、そういったところはなんとも言えないですよね。それは全くの水掛け論になっちゃうと思うんですよ。
カ:ええ。
オ:だから、その現実としてもう最終的に144頭になっちゃったと。で、何匹も堕胎手術をしているというような状況で、
カ:はい。
オ:ここのNPOさんは動物病院持っているんで、
カ:はい。
オ:まあそこでの様子なんかも、かなり見る人によってはショッキングな画像だなっていうのが平気で載せられているが、でもその実際を知るということは実は大事だと思うんですね、私なんかは。で、その一つ一つある程度確認をしたいと思うのですが。
カ:はい。

<事実確認しようとするも捜査案件として回答を拒もうとする>
オ:保健所の職員さんは、飼い主の所有権放棄の費用15匹分をもらいに来ていたそうですって書かれているんだけれども、そんな目的だけで現場に行かれた?。
カ:その目的だけでは無い…。
オ:そうですよね?。で、中に入られたのですか?。
カ:中にも入っております。
オ:ははあ。そうであるとするならば、その死骸についている(虫)、まあそれから本当に写真で見ますと泥のようになってしまっている猫、それからまあ、本当にひどいガビガビになってしまっているような猫の死体とかが見られるわけですが、「骨が無いから通報できない」というのは本当ですか?。
カ:えと、骨がないからというような話はしてないです。あの、出てきた状況だとか、全体の状況を勘案しての判断になりますんで、そのあたりについては、捜査事項にもなるので、今ちょっと詳しい内容というのは申し上げられませんので。
オ:要するに、この状況ですとですね、写真が載っているのがとてもねつ造だとは思えないので、あのー…。
カ:捜査上の内容を一般的に公開するという行為もどうかなというふうに思いますので。
オ:うーん、そりゃそうだろうけれども現実問題として起こっていたことを、報道することっていうのは、報道の自由だから、別にそれは問題ないと…。
カ:ちょっとその公正な立場の報道かどうかというところも…。
オ:いや、公正な立場で別に報道しなければならん理由はないでしょ。それはどっちの立場に立ったって、それは向こうは、ここはこの人のブログなんだから、好き勝手その人の立場でやるに決まってますよね、それ。それに対して行政として…。
カ:(不明瞭)自由という言い方は出来ますが、例えば個人の自由で殺害現場等をそういう公に発信していいかというところは、いろいろ倫理上の問題があるかと思います。
オ:んーと、倫理上の問題っていうことで言うならば、ここまでネグレクトを許したってこと自体、倫理上問題ありませんか?。そういうふうに言うならね。
カ:うーん…。
オ:結局そういうことになっちゃうでしょ。
カ:あのー、一方の立場に立ったご意見だけいただいても、ちょっとこちらとしては…。
オ:いや、私別に一方口を聞こうとは思ってないと先ほど申し上げたように、一方口だけで、一方の立場にたっての意見なんて言おうと思ってないけれども、ただこれだけひどい状態だと、これはもう十分ネグレクトの事案だと思うんですよ。なんでそれが行政側が警察に通報するっていうようなことは、積極的に行えなかったのっていうのは、ちょっとそこはどうしてなんですかと、むしろ聞きたいですね。
カ:うーん、ちょっと私個人の見解でのお話はちょっと今できませんので…。
オ:あのー…。
カ:そういったところの、内容についてお知りになりたいということであれば、またちょっと改めて…。

<筆者の食い下がり>
オ:あのー、要するにこれは虐待事案だという認識ではないんですか?。要するにそのネグレクトという…、まあ、多頭崩壊というのは基本的にネグレクトですから、
カ:はい。
オ:そこはもう論を待たないと思うのですけれども。多頭崩壊が現実に起きているということで、しかもこんな子猫が死んでて、もうなんだかわからないような状態の遺骸が残されているというようなショッキングな状態になっているのに、カツオブシムシという虫がわいて、ウジャウジャそれが動き回っているというような状態、これ仮に人間でこんなことが起こってたら、大変な問題ですよね?。だけどこれは動物だから許されるっていうことでもないと思うんですよ。だから周辺から悪臭がするっていう、そういう通報が来たわけだと思うんですね。そうするとやっぱりそれは悪臭がするっていう段階で、もうそれはネグレクトを疑うべき事案だと、ぼくは思うんですし、現実問題としてこの通りもうこんなひどい状況になってれば、これはもうネグレクトだと言えると思うんですが、これ警察の方に、行政側から、保健福祉事務所さん側から通報なさったんですか?。
カ:こちらからは警察に通報してないです。
オ:それどうしてですか?。
カ:そちらはまだその判断内容については、一般の方にお答えできる段階ではありませんので…。
オ:それ、どうしてですか?。
カ:あのー、ま、その内容については、今お答えはちょっと出来ません。
オ:だから、どうしてですか?。
カ:うーん、あのー…。
オ:理由を聞いているんで。
カ:…。
オ:その、答えられないということをおっしゃるから、その理由を聞いているんです私。
カ:…。
オ:私県民ですよ?。市民ですよ?。
カ:県民の方と言われましても、あの全てを現時点ではちょっとお答えできませんので。
オ:それじゃ、開示請求とかすれば、答えざるを得ないということなんですか?。
カ:ま、内容によるかと思います。
オ:それ、誰が審査します?。
カ:あの、こちらの方で判断させていただきます。
オ:それはあなた方の判断じゃダメでしょそれ。
カ:……。
オ:だってそれ、バイアスかかっちゃうじゃないですか。この、ブログにバイアスかかっているかもしれないから、ぼくがこうやって聞いているんで。あなた方の意見っていうのも聞くべきだと思っているから聞いているんで、あえて答えないとおっしゃるんだったら…。
カ:あのー、電話の段階で、どなたかわからないような状態で、全てこちらの個人情報にかかるような部分も多い事案ですので…。
オ:個人情報って誰の個人情報?。
カ:この飼い主さんのこともありますし、警察の方が今調べている状態でもありますので。
オ:つまり警察案件ってのは、その、要するに警察案件になったのは、このNPOさんが通報したので、その場で通報したというふうに書かれていますけど、通報したのでそういう案件になったと。で、それにあたっては全くその保健福祉事務所さんの方としては警察案件ではないという認識だったと、そういうことで、それは合ってますか?。
カ:ま、ちょうど現場の様子を控えて、関係機関と相談、通報するべきかどうかについても相談中の中での話です。
オ:うーん、えらくゆっくりですねそれ。そうやっている間にも、保護しなければいけない猫は、どんどん倒れて行くわけじゃないですか。これだけひどい状況だったらね。で、ケガしている猫もいる。かつその…もう共食いされたのかどうなのか、遺体の一部しか残ってないような猫もいる。そういう現場に入っていながら、これが警察に通報するべき案件だと思えないっていうのは、いったいあなた方、動物愛護法の趣旨理解してます?っていう疑問もわいちゃうんですよ。これは一般市民としてわくんですね。どっちの肩を持つとかいうことじゃないんです。
カ:うーん。

<謎の論理で多頭崩壊を動物虐待と認めない不思議>
オ:それ普通に…。
カ:ただ、いろいろこちらは飼い主さんと関わってきたし等もありますんで、あーのー、その一場面だけを見て動物虐待だとか…。
オ:いやいやいや、一場面を見てって、これは結果が全てでしょあなた。何言ってるんですか。
カ:…あのそうなっているわけではありませんので…。
オ:あのですね、えーと飼い主さんの、…との関係を築くために、のらりくらりとやってればいいってことにはならないですよそれは。この結果が生じていることは全てなんですから。
カ:のらりくらりやっているわけではありませんので。
オ:この結果が生じているってことが全てなんですから。
カ:こちらは行政機関として必要な手続きを経て、法律の範囲内での対応をするしかなかったという部分もありますし、もちろんその収容施設の問題もあります。
オ:まあもっともそれは144頭ですから、一気にそれを全部捕獲して収容するっていうのは、仮にその今の法律ですと所有権の放棄が無いと捕獲も出来ませんよね。だからそこのところの難しさってのは確かにありますから、飼い主との信頼関係を築くのは大事なんですけど。また、その144頭仮に捕まえられたとしても、とてもじゃないけど収容するところが無いと。ということはまあありますわな、確かに現実問題として。そこのところの話は理解できるのだけど、ただ、ちょっとこれって、だとするならば、いったい何のために法律はあるのかということと、それからいったい何のために県の動物愛護センターが、あれだけのお金かけて建て直しして、で、○○ちゃん(県知事の名前)はなんか、これからは動物を殺処分するところじゃなくて、ここから動物を保護して、いろいろな欲しい人に譲渡するようなところにしていくんだみたいな決意を述べていましたよね。ああいったことってのは、全く空文ではないかっていうことにもなりかねないと思うんですよ。もっとね、われわれみたいなその、猫保護とか(活動している人はもちろん)それからそういったことに関心が無い人でも、「動物センター何やってるの?」っていう話になりかねない事案だと思うですね。すると、ちょっとこれはなんか、県の税金を使って造った、まあ寄付金も使ったんだけど、両方使って造ったものにしては、なんかその(今回の件で保護された猫を収容した)ケージを収容するための場所は貸したようだけれど、でもそれも一週間だということですよね?。そう書かれているんですよ。
カ:うーん、あのー…。
オ:それで実際まあ一生懸命みなさん、そのセンターの人自身は一生懸命やることはやっているようだけれども、だけどその組織として見た時に、保健福祉事務所さんとそれからセンターさんっていうのは、十分機能を果たしているとは、ちょっと一般的に見て言えるのかっていうのが、私疑問なんですね。

<猫収容にお金が取れないから収容できなかったと言い張る>
カ:うーん、あの、現状の法律の中で出来ることは、それぞれの機関の職員で最大限やっているつもりですが、やはりこういう突発的な事案に対して、あの収容能力の限界であったり、職員の数の限界等、いろいろ問題があるので、そうならないように随時調整していきながら、対応はしているところではあるんですが。
オ:えーと、今回の件で法律上障害になって、なかなか前に進めなかったというのは、例えばどういうことがありますか?。
カ:まあ、飼い主さんの所有権放棄に必要なお金が整わないっていうところが一番…。
オ:えっ?。所有権を放棄するのに金が必要なんですか?。
カ:所有権放棄に対して、お金が必要になります。
オ:例えば具体的にそれはどんな?。
カ:一頭あたり4000円っていうところが、所有権放棄をする上で必要な金額…。
オ:それ、誰に払うのですか?。
カ:飼い主です(飼い主からもらうの間違い)。
オ:飼い主から「買い上げる」って形ですか?。それは。
カ:買い上げるわけではなくて、引き取りの手数料というのが手数料条例で定めがありまして。
オ:え?。ん?。ということは、それは飼い主から「取る」の?。
カ:そうです。
オ:飼い主から4000円、一匹あたり4000円を取りますよと、そういうことが法律(正しくは条例)で決まっていると、そういうことですか?。
カ:決まっています。
オ:ということは、144頭を放棄させるためには…。
カ:それだけの費用がかかる…。
オ:4000円というと…。

<お金がもらえないから手術も収容も出来ない>
カ:それだけの費用を用意できないとなると、なかなか所有権放棄も先に進まないということになりますし、手術をするためにはもっとお金がかかってくるので、原則的には動物の管理にかかる費用というのは、飼い主さんの負担になっていますし、今そういう動物の殺処分が出来ないというような状況でもあるので、出来るだけ飼い主さんの、そういう身勝手な理由などでの所有権放棄であったり、そういう動物遺棄等を禁止する動物愛護条例がありますので、そういった中でこちらはなるべく譲渡に結びつく繁殖制限をしていただくっていうことでお話をしていたところであります。
オ:うーん、ちょっとその4000円ずつ払わないと、多頭崩壊の場合でも引き取れないというのは、ちょっとなんか、非常に疑問を感じると言えば疑問を感じますね。その件はね。
カ:なので、そういったところがこちらにとっても、解決する上でのハードルになっている部分がありますので、あの、現場の職員としては出来ることはやってきているつもりなんですが、やはり法律はそういった部分にまだ追いついてないところもありますので…。
オ:うーん…。あの、4000円ってのはそれは法律ですか条令ですか。
カ:条例ですね。
オ:県の条例?。
カ:県ですね。
オ:…ですよね。うーんと、ご立派な(動物愛護)センターを造っていながら、その収容するには4000円要りますよって、そういうことをおっしゃるわけですか。××さん(県知事の氏名)は。そういうことになりますね。
カ:そうですね。あの過去にはもう少し手数料も安かったんですが、
オ:ええ。
カ:やっぱり安いと簡単に動物を手放してしまうということで、手数料が引き上げになったような経緯もありますし、まあ金額を上げることで動物を放棄される飼い主さんが減るとは思わないんですが、いろいろな判断もあって、私たちが決めたルールではありませんので、どうしてもなかなかそういったところ、現場の声も反映されにくい部分もありますし…。
オ:なるほど。まあその現場…。
カ:やっぱりこちらとしても、悩ましく判断に困っていたところはたくさんありますので…。

<正常性バイアスによる「いい方へ」「楽なほうへ」の思考回路>
オ:はあ。そうするとその、「骨が無いから通報が出来ない」という職員さんがいたというのは、それはちょっと事実と異なるということでしょうか?。
カ:ただその現場で確認したものについては、
オ:ええ。
カ:あの、例えばそういうネズミなんかも出ていたというふうに聞いていますし、
オ:ええ。
カ:猫だけではない別の動物の死体の可能性もあるということもありますし、その場でそういう証拠になるようなものを崩してまで確認をとることは難しいかと思います。
オ:とりあえず、明らかに猫だなっていう、あの死体の画像が(ブログに)あるんですけども、
カ:はい。
オ:それは…、あの、問題ないと?。これはネズミかもしれないとそういうことでしょうか。
カ:ただ、やはり動物ですので、産まれた時に死産するものもありますし、出てきた場所が食器棚の奥の方と聞いていますので、直ちにそういう例えば飼い主が意図的に何かその死体を放置したとか、そういった状況ととれるかどうかという判断が難しかったかと思います。そういった部分は。
オ:いやー、この、このもうめちゃくちゃで、もううじゃうじゃ猫がいて、それでっていう状態をネグレクトではないという風な判断ですよね、それは、それはね?。そういう前提に立って、それは死体じゃないのだと。死体かどうかわからないのだと、いうことですよね、猫の死体かどうかわからない。で、かつその死産かもしれないからというふうに、いい方にいい方にこう、考えてるように、ぼくには思えるんですけども、まあ個人的考えですからそれはいいとしても、そのそっち方向にそう考えて、それをして、そのたぶんこのNPOさんは、「骨が無いからで終わった」って書かれてるのはそのためなんだろうと思うんだけれども、まあ要するにその、その場の行政職員さん、つまりそのそちらの職員さんが、その、これはその奥の方から見っかってるし、要するに猫の死体かもわからんし、死産だったかもしれんというふうにおっしゃったんでしょうね。だからそれに憤慨したその、まあたぶん憤慨したんだろうな、憤慨したそのNPOの職員さん(正しくはメンバー)は、「何を言っとるか、これはネグレクトではないか」というふうに質したと思うんですが、えーと私客観的に見てていくつかこの種のその多頭崩壊の現場っていうのは、少なくとも画像ですけどね、画像としては見たこと、動画も含めまして見たことありますが、もれなくこれら(多数の多頭崩壊の現場)はネグレクトであろうというふうに、私らの認識だと思うんですよ。そのへんはやっぱりその、行政の方々はこれはネグレクトでは無いと、そういう風に認識なさっているんでしょうか。
カ:んー、個別のその、案件についてはいろいろ、本当にこの件に関しても今捜査の内容のものでもあるので、あの直接のコメントはちょっと差し上げられませんので。

<ネグレクト虐待の基準をすぐ答えられない>
オ:それはじゃあ、わかりました。この件に関してはネグレクトかどうかの判断は今ここでは出来ないと、そういうことですね。
カ:ここではちょっと…。
オ:です…とするならば、ネグレクトってじゃあ何ですか?。
カ:…。
オ:逆に定義をうかがいたい。
カ:…。
オ:ネグレクトっていうのは、ここからネグレクトだというその線引きがあるから、あなたはこれはネグレクトじゃ無いと、まあもしくは判断できないというふうにおっしゃるんですよね?。
カ:そうですね。
オ:だとしたらば、ネグレクトってのはどこに線引きがあるのですか。それちょっとうかがいたい。それがあるから当然ネグレクトかネグレクトじゃ無いかを判断できないとおっしゃってるんでしょ?。
カ:んー、あのー、まあ飼い主さんがもう飼養できない状況で、糞便が堆積してそのあたりに死体も放置されているような状況?(語尾上げ)、あと水やえさが十分に与えられていない状況で、ま、動物がやせ細って、生きていくのに…。
オ:まさにこの状況はそうじゃないすか。だってアンモニア計この人たち持ってきましたよ。「99」(ppm)ていうような振り切れるような値が出ている画像もちゃんと載っている。それは一つの証拠は証拠ですよね。で…。
カ:ただ、においだけをもってして、あの虐待とも言い切れない部分がありますし…。
オ:何を言っているんですか。今あなたそういうふう(糞便が堆積)に言ったじゃないですか。(だいぶ上では)悪臭がしているとかっていう表現でおっしゃったじゃないですか。もう一回聞かして下さい。いいですか?。ネグレクトというものの線引きはどこにあるんですかというふうに私おたずねしたんですが。

<現場を直接見てない筆者にはわからないとする担当者と、現場に寝られるかとする筆者との攻防>
カ:…なので、まあ、現場の様子を見てない方に、その様子を説明するというのもなかなか難しいものもありますので…。
オ:いや、ティピカルな部分を見りゃわかるわけじゃないですか、そんなことって。じゃもう、めちゃくちゃくで、汚いですよこれ。この上にあなた寝られます?。私自分ちに猫を飼ってて床の上に転がったって平気だけれども、掃除してっから平気だけれども、これあなた、カツオブシムシがわいてて、糞や尿がいっぱいになってて、まああなた方に言わせれば何だかよく訳のわからない動物の死骸があって、猫ではないかもしれないけれど、何だかよくわからないあれ(死体)があって、で猫が144頭もいて、もうそこらじゅうに餌だか糞だかわからないものがばらまかれているような状況、どろどろしたたぶん赤ちゃん(猫)というものがうじゃうじゃ落っこっているところに、これあなた寝られますか?。寝られるんだったらネグレクトじゃ無いかもしれない、そりゃ。寝られるこれ?。
カ:…。
オ:あなた方さ、あのそういうことおっしゃるんだったら、んーまあ保身のためなのかもしれないけれど、あまりにそういう硬直した、かつ、そのなんて言うんですかね、無い無いづくしのことをおっしゃるんだったらば、もう少しちょっと踏み込んだことを言いたいと思うのだけれど…。

<さらに厳しく対応を質そうとするとあわてて話をそらそうとする?>
カ:ただ、あの…。この状況でお話詳しくできることがあまりありませんので…。
オ:だけど、現実問題としてこの状況であなた方は話すことが無かったとしても、こうやって「閲覧注意」のページが、表示されているわけですよね(ブログ内には)。で、これ、じゃあ多くの…、じゃあ仮にですよ、これがネグレクトじゃ無いのだとしたら、
カ:ええ。
オ:あなた方は相当な名誉毀損を受けていることになる訳ですよ。それは、はっきり言えば市民の立場および県民の立場として言えばね、
カ:はい。
オ:県民の、県民が信頼しているところのはずの、県の組織がですね、不当に腐されていることになるわけですよ。
カ:うーん。
オ:仮にね、これがあなたの言うとおりだとするならば。ネグレクトでも何でも無いんだと、ただなーんでも無い。ちょっと頭数が多くて、周りから臭いねって言われただけなんだと。ネグレクトじゃ無くてとても丁寧にやってたんだよ。でも、たまたまそこにはカツオブシムシがいて、たまたま何の生き物だかわかんない死体があって、で糞尿にまみれているように見えなくもないような床だったけれども、これ何でも無い、とてもきれいなんだよ、ネグレクトじゃないんであたし寝られるよ!って、そういうことなんだという認識でよろしいのかっていうことなんですよ。そんな、血の通ってないようなことでいいんですか?。
カ:…。
オ:私これ、あなた方のおっしゃることって、文字起こししてみたいと正直思いますね。私なんでもそういうことは、社会問題的なことは(webに)書きますよ。だけどこの件を書くか書かないかってことじゃないけれども、ただまあ、あまりにちょっと言っていることが人間的で無いのでね、
カ:うーん。
オ:それは非常に残念だと思うんですよ。もちろん法律の縛りとか、それからまあ個人情報の縛り上しゃべれないことはあるでしょう。だけどこれをもってネグレクトじゃないですかね。あなた、この(現場の床の)上に寝られますか?。カツオブシムシがうじゃうじゃしているところへ。私寝られませんよ。

<飼い主は生活していたからネグレクト虐待には当たらないという行政の謎の論理>
カ:だけど、ここで飼い主さんたちは、まあ生活されていたわけで…。
オ:そうだろうけれども…、そこは(飼い主が寝ていたところ)少しはきれいになっていたんだろうね、そりゃ。
カ:うーん。
オ:だけど、飼い主が寝ていたところがきれいだったから、ネグレクトじゃ無いとそういうことにはならないと思うんですよ。そうじゃないでしょ。ネグレクトの定義ってなんですかって、さっきからうかがっているけれども、はっきりとした答え無いですよね。ネグレクトの定義として言えば、やっぱりその、ネグレクトって放置しちゃうことだから。
カ:うーん。
オ:放置しちゃって、自分たちのところは確かに、ま、ちょっとはきれいかもしれないよ、そりゃ。ただこの(現場の)汚さ具合で、床にご多分に漏れず、はっきりこれはもう糞尿であろうなってものが堆積していて、もう訳のわからないものがいっぱいうじゃうじゃあって、その上を猫がいっぱい走り回っているの。
カ:はい。
オ:で、その、かなりこれ(ブログの画像)見るのに正直勇気を要するような画像ですけどね、私ら猫好きからしたら、本当にもうね、なんということだろうと思うような画像を見ている訳だけれども、そもそも、あなた方この相手方が発表した画像くらい見なさいよ。
カ:…。

<自分たちに厳しい指摘をしているブログを見もしてないのに「一部分を切り抜いた情報」とする>
オ:ね?。その上で、自分たちの行いってものが、本当に正しかったかどうかってことの検証ぐらいは、やっぱり一応ね、県および市の組織なんだから、(検証を)しないとダメでしょそれ。危機管理ってことにおいても、コンプライアンスってことにおいても、ガバナンスってことにおいても、ちょっとダメだと思うんですよ。
カ:そうですね。
オ:やっぱり…。
カ:こちらでも、あの、いろいろ今後は反省すべき点もあるかとは思いますので…。
オ:やっぱりそのね、(ブログは)向こうの一方口だから、全面的に賛成するわけじゃぼくも無いけれども(この件に関しては全面的に近く賛同するが)、ま、保健所の職員さんに(警察へ)通報して下さいと言っても、30分も何も動きが無かったと。それから生きた猫がいる状況でなければ(「であれば」の言い間違い)ネグレクトの定義が緩むと話してたと。で、協議中ですとおっしゃったと。そういうことをかなり具体的に書かれているわけですね。そうするとこれはちょっと、まるっきりそのこの代表さんが脳内で考えたことで、勝手にそれを書いているとはちょっと思えない。現状の写真を見る限りでは…、
カ:はい。
オ:あなた方写真見てないっていうのも驚きだけれども、自分たちどう書かれているのかくらい一応見ておくべきだと思うよ。それ逆に問題があった時…。
カ:現場でも、同じ方々に同じ内容でのそういう罵声等を浴びせられてますので、内容についてはおおむね、「こういうことをおっしゃてるんだろうな」っていうのは理解しております。
オ:そうしたら、画像見ましたか?。あなた。
カ:画像も現場に入ってみておりますので…。
オ:それを見て、まあ写真も撮ってあるわけだけれども。
カ:はい。

<現場を見たとする担当者のほうがネグレクト虐待ではないとする不思議>
オ:つまりあなたは先ほど、「おまえは現場を見てないではないか」というような意味のことをおっしゃったけれども、(現場で現場の)画像見ている本人の方が、なんでネグレクトじゃないと思っちゃうのかってのが、私にはわからないですよ。それ(の理由)教えてもらえませんか?。
カ:ただ、ちょっとそのネグレクトかどうかという回答に関しては、様々なところを考慮してこちらでも、判断しなければいけない部分ではありますので、で、またそこの部分について、あの、捜査にも関わってくる条件…。
オ:わかりました。ですからもういっぺん最初の話に戻って、じゃネグレクトの線引きってどこにありますか。それ答えて下さいよ。それはわかるでしょ。あなたは現場の人なんだろうから、現場に行って、うわこれはひどいと思った時に、ネグレクトかな、ネグレクトじゃ無いかなっていう、その線引きのラインを持っているから、これはネグレクトでは無いというふうにおっしゃるんでしょ?。
カ:はい。で、ま、ネグレクトの定義として、実際やらなければならない動物を飼う上での当たり前の健康管理であったり、あの、世話をしないとかっていう部分での、ま、あの新鮮なお水を与えたりだとか、餌をあげるって行為は飼い主さんされていたと認識しています。ただ、あの飼育密度が適正では無く、手術が出来ないために、ま、どんどん数が増えていったという状況は、適切では無いというふうには思います。
オ:すると、今のその、実は答えになってないんだけれども、ネグレクトの線引きってどこですかって聞いても、その、この現場がどうであったかということを言ってるんじゃなくて、今この瞬間は、ネグレクトの線引きってのはどこでしているんですかと聞いてるんですよ。

<事案によっていわば恣意的に変わるネグレクト虐待かそうでないか>
カ:あの、それぞれの事案によって、あのその線引きっていうのは、そういう調査項目が…、あの、調査項目というか、判断が異なってきますので。
オ:てことは、ちょっと待って下さい。ネグレクトであるかどうかっていうその定義づけ上の線引きというものは、その場において恣意的に変化することが起こりうる、そう、要するにその、事案によって変化してしまうと。基準線が変わってしまうとをおっしゃってるんですか?。
カ:事案によって変わるべきでは…、あ、変わるというものではなくて、
オ:ええ。
カ:その現場の様子、あの、それぞれ違いますので。
オ:具体的にどういうことがあったらネグレクトなんですか、じゃあ。それ私らもわからないんで、教えて下さいよそれ。
カ:もう明らかに、その、衰弱した動物が多数出てくるような状況ですかね。あの死体がそのまま放置されていたり。
オ:ってことは、衰弱動物、死体…、
カ:餌が得られていない状況、糞尿の始末がされていない状況。
オ:…食餌、糞尿。その4要件ですかね。
カ:ま、主に該当してくるかと思います。
オ:うーん…。そ…、これ(本件)って、それに当てはまっているように思いますけどね。で、まあ結局そのこの案件は、その、このNPOさんの代表さんと、それから別のNPOさん(公益財団法人の間違いか)の代表さんとで、まあ、検討した上でその場でこの110番通報なさったと、ゆうことなんですが、その「高原のにおいはしたが臭くはなかった」ってのはほんとですか。
カ:えと、な、何ですか?。こうげん?。
オ:高原。「伊豆高原」とかいう場合の高原。「高原のにおいはしたが臭くはなかった」と行政の方が来訪した時の、おっしゃったと書かれているんだけど、それってほんとですか?。
カ:ちょっとそのあたりは、よくわからないです。

<5年前に市役所で把握されていた案件。なかなかそれを認めない>
オ:で、しかもこの案件は、5年前から市に相談があったっていうんですけど、それは把握しました?。
カ:市の方から県の方に、その相談が来たのが5月になります。
オ:…市に相談をしたと書いてあることから考えると?。えーと、1回市から県に上がって、それでそちらに降りてきたとことなんですかね。
カ:そうですね。
オ:それに5年もかかったと、そういうこと?。この間の5月にここが問題になっていることに気づいて、情報として知り得たのは、厚木のその、保健福祉事務所さんとしては5月だというふうに先ほどおっしゃいましたよね。
カ:そうですね。
オ:2020年の5月であると。だけどその近隣住民は5年前から市に相談をしていた、2015年だと思うのですが、2015年から市に相談をして、
カ:はい。
オ:今年保健所に相談をしたということなんですが、今年相談してっていうのが、ちょっと時間軸が妙だと思うのです。さきほどあなたがおっしゃった話では、いったん5年前に通報があったのが、県に上がって…、なんで県に上がるんですかねそれ?。
カ:えと…、県に上がるというのは?。えーと、県では、
オ:ええ。
カ:5月から管理になりますので、
オ:そうすると5年前というのは…、
カ:それまでは市役所のほうにご相談されていたのだと思います。
オ:市役所が、5年前に(相談者が)相談した案件を、そちらに下ろしてなかったと、そういうことですか。5年間も。
カ:そうですね。
オ:まるでそれ、縦割り行政でダメなパターンじゃないですか。
カ:で、あのー去年の秋に多頭飼育届けの制度が県で、
オ:ええ。
カ:始まりまして、
オ:ええ、ええ。
カ:で、海老名市のほうについては、多頭飼育届けの対象になるのではないかということで、こちらの県の方に相談を投げてきたという話です。
オ:んー?。ちょっと待って下さいね。えーと、10頭以上の場合登録が必要ってあれ(条例)ですよね。
カ:10頭以上の場合届け出をして下さいという。
オ:ですよね。で、それが上がってきたのが、5月?。
カ:そうですね。
オ:2020年の5月。
カ:そうです。
オ:そうすると、この5年前に市に相談を入れたっていうのは、その市役所で止まっちゃったっていう話ですかね。
カ:そうですね。
オ:で、それは全くその、保健福祉事務所のほうには話降りてこなくて、わからなかったと。わからなかったということですか。
カ:はい。
オ:で、今年保健所に相談をしたっていうのは、どういうことなんでしょう。そう(ブログには)書かれているんですが。…それが5月の話?。
カ:今年、ご近所の方から、
オ:はあ。
カ:そのにおいについて、相談があって、で、どうも猫を10頭以上飼っているようだから、多頭飼育届けの対象になるんじゃないかっていうことになって、その中で猫の状況を聞いて、においをなんとかしてもらえるように、(音声不明瞭)していただきたいっていう…(不明瞭)。
オ:そうすると、えーと5年前に市に相談が入ったということについては、あとからでもそちらは全く調査なさってないっていうことですよね。
カ:えと、調査してないっていうのどういうことでしょう?。
オ:要するにその5年前の相談がどういう相談案件だったのかっていうのは、(遡っては)調べてないと。
カ:5年前の内容も、同様の「におい」についての、相談というふうに市のほうから聞いています。

<ようやく5年前に相談があったとは認めたがアンモニア濃度の問題をにおいの問題にすり替える>
オ:えーと、わかりました。そうしますと、家の前でアンモニア計で測ったら、30(ppm)を超える示数で、ものすごい臭かったと。
カ:あの、家の前ではそれほどにおいはしません。家の中で測ったものだと思います。
オ:中だと90(ppm)を超えるということなんですが。そのまあ数値が…。
カ::あの、団体の方が一方的に書かれている内容なんで、こちらでは、そういう「におい」を測定する機械等もっておりませんし(注:これはにおいの問題では無く、化学物質の濃度の問題なのだが)、においを指標に指導するっていうようなことはやっていないので。
オ:(あまりの答弁に吹き出す)ちょっと待って下さい…。何言っているんですか。だって、相談が臭いからって言われたから、あなた方も認識したんでしょ、それを。現場に行ったんでしょ?、それで。
カ:現場に行きましたが…、
オ:で、高原のにおいがしたんでしょ?。
カ:風向きによってはそういうにおいが確かにしますが、
オ:風向きによってにおいが変わるのはあたりまえじゃん、そんなことは。そりゃ、ゴミ集積所のにおいが、「くせーな」と思っても、次の瞬間風がばふっと吹いたら、「あまり臭くないな」と思うのと同じで、人間の感覚的なものってのは、鼻も慣れるしね。だからそれ、逆に言えばアンモニア計持って行ったってのは、すげーなとぼくなんかは思いましたよ。それ、客観的だもの非常に。で、アンモニアってものは、鼻につくばかりがアンモニアじゃないからね。人間の鼻っていうのは、当然慣れていくわけだから、あのー、ぼくなんか大学は農学部だったんで、牛豚の世話ってのやるんですよ。ものすごい臭いですよ、それは。ものすごい臭いけど、5分10分やると慣れちゃうんですね。人間ってそういうものなんですよ。5分10分いるとね、だんだんにおいって、あんまり気にならなくなっちゃう。だからそういう意味で言うと、このアンモニア計持って行ったというのは、すげえなとぼくは思ったですよ。これはある意味でいうと(数値というものは)非常に中立的だから。あなた方がどう言おうと、「高原のにおいがした」と言おうと、なんと言おうと、アンモニアが30(ppm)は検出されましたよってことなんだから。もちろんその、機械の精度ってものは、検定しなけりゃダメだから、それはまた、あなた方も「それ貸して下さい」って言って、いろいろなもの、腐った魚とか、今の季節だったらキンモクセイでもいいですよ。ああいうものにかざして、どんなにおいがどのくらいした時にどういう数値(表示)が出るのかっていうのをデータ化しなきゃ。そうしないと、これ(ブログの書き込み)に対して、科学的に反論できないでしょ、あなた。
カ:…。

<権限が無いと繰り返し不手際を認めつつ、つい本音も>
オ:やっぱりその、ここまで不名誉なことが仮に書かれているというふうな認識をお持ちだったら、やっぱりそれはその、市民および県民の財産であるところの、その保健福祉事務所の価値を下げているのだから、不当に。仮にこれが事実に反するならね。
カ:あの、事実に関しては参考にさせていただきますので、
オ:ちょっとそういうなんか、全然詰めが甘いですね。あの、中立的な立場で考えて。
カ:ま、そう思われてもしょうがない部分があるかとは思う…。
オ:んー、相当しょうがないと思うね。
カ:本当に出来ることにも、こちらも限りがありますので…。
オ:限りがあるから、放置していていいやってことにはならないし、あの一週間しか場所貸さないでいいや(これは厳密には動物愛護センターとの交渉問題)ってことにもならないんだよ、それは。やっぱし、それはこの問題が片付くまで、本当に場所をどこかに確保するとか、そういうところは予算的にも難しいかもしれないけれども、それこそセンターにプレハブでも建てて、そこの中にでも収容するであるとか、まあ猫のケージや何かはみなさんだいぶ持ち寄ったりしているし、(緊急性を認識した人が)送ったりもしているようだから、そりゃまあ物資や何かはね、なんとかなっているようだから、そこはまあ問題ないと思うけれど、ただその収容するところが無いから、30匹ずつ放置でいいや(「30匹ずつ収容で残りは放置でいいや」の間違い)って、そういうことにはならないと思うんですよ、これ。もちろん法律の限界ってあるけれど、この人10頭以上飼育の登録してたんですか?。
カ:なので、こちらから連絡を取るようになって、届け出をいただいた時点ではご本人の申告では30頭ということでこちらも動いて…。
オ:あー、なんかそんなこと書いてありましたね。まあ、そういうのはたいてい過少申告するものですけどね。
カ:ただ、それについて、あの警察のような立ち入って、
オ:うん。
カ:調査をするというところまでの、権限がある制度ではありませんので…。
オ:それがちょっと歯がゆいんですよね。ほんとは、んーなんていうんですかね、立ち入り権を認めてくれればいいと思うんですけど、まあ、日本は割とちょっとそういうことに、こう、甘いと言えば甘いし、令状主義なので、まあみだりに、勝手にいろいろな人がどかどか入ってきちゃたまらんというのも、そりゃもちろんその通りだから、まあ、なんともこれは難しくて、もう少し時間が…その法律が変わったり、条例が変わったりなんていうのには時間がかかるだろうなとは思うんだけれど、ただまあちょっと、やっぱりこれは得体の知れないものが、ごちょごちょ死体になって転がっている段階でですね、ちょっとやっぱりネグレクトだという前提で動いて下さいよ。それは、そうしないとおかしいじゃないですか。
カ:んー、ただまあ、県域でいろいろな事例もありますので、あのー、まあなかなかやっぱり、全部を全部そういうにネグレクトというふうに定義してしまうと、かなりのそういう件数になってしまいますし、あの…。
オ:件数を減らすために、あの…。
カ:件数を減らすためにやってるわけではありません。あのー…。
オ:でもそういう言い方じゃないですか、今の言い方は。
カ:全部対応していくっていうのが、なかなかこちらも限られた人数で動物以外の仕事もやってる中での業務ですので、なかなかそういういっせいにそうやってずっと、それにかかりっきりになるというのは難しい状況もありますので、
オ:うん。
カ:で、あとこちらには収容できる設備等が無いので、どうしても動物の問題になると愛護センターの協力で、やっていかなければいけないっていう部分もありますので…。
オ:えーとね、わかります。だいたいその、あなたも心苦しいなと思っていることはよくわかりますよ。わかりますけど、やっぱりもうちょっとその、なんていうんですかねー、「クッション性」を持ってくれないかなと思うのは、いつも思うんですね。私は正直言って、NPOの会員ではありますが、実際に(多頭崩壊などの)現場に出動するということはしていませんので、
カ:はい。
オ:まあ、幸か不幸か多頭崩壊の現場のひどい状況を、直接目で見たってことは無いんですけどね。
カ:はい。

<主体的に動いて欲しい旨要請と保健福祉事務所の存在意義について>
オ:だから、お前にはわからんだろうと言われりゃ、そりゃそうかもしれんけれども、ただまあその、基本的にちょっと私いつもその疑問に思うのは、行政が介入している案件でも、なんか全てそのあとの処理は、ボランティアにお任せなんですよね。もうちょっと主体的に行政さんが、あの、この場合で言うと保健福祉事務所さん、それからおよびその愛護センターも、もう少し主体的に動いていいんじゃないのかなぁと思うんですよ。で、その警察案件になっているから、あまり手出しが出来ないって言うけれども、そりゃそうかもしれないけれど、相手は生き物なので、証拠調べが終わったら、猫引き上げさせて下さいってなことは、出来るだろうし、警察にそれ、飼い主に対して「これ引き上げますよ」っていうふうに言っても(らっても)いいと思うし、でまあ、その4000円(すぐに)取れなくたって、いいじゃないですか。(144頭分で)57万円も払えるわけ無いでしょこの人が、現実問題として。
カ:ただ、それをこの人だけ特例で、あの…。
オ:もちろんいいですよ、だから請求はしてもいいけど、現実問題としてそんなこと言って、悠長にお金支払ってくれるまで待っていようそのままで、って言っているうちに、また増えちゃうわけですよこれ(猫の頭数が)。(避妊去勢)手術を一刻も早くやんなきゃならないとなったら、そういう時にその、ボランティアの人たちに協力を求めるのはそれは当たり前のことだし、そうじゃなきゃとても一人や二人や三人や四人じゃ、これとても、捕まえるのも含めて出来ませんからね。で、その目の前で交尾に至ろうとしていた猫を、職員がバインダーで叩いたって話まであるんだけれども、それほんと?。
カ:それについてもまあ、向こうの方が一方的に書かれている内容ですので…。
オ:複数の人が証言しているようなんだけど。
カ:うーん…。
オ:一件や二件の、このブログ主さんだけが、現場に入ったわけじゃ無くて…。(したがってバインダーで叩いたのは事実と考えられるから)もうちょっとやり方ってものが、ぼくはあると思うんですよ。ね?。仮にその目の前で交尾に及ぼうとしている猫がいて、やばいと思っても、まあ極端な言い方すれば自分がケガしてでも引きはがすっていうようなやり方で、やるしかないと思うんですね。でも、どうしても大きい音をたてて、他へ注意をそらさせようというふうに思うんだったら、そばの壁でも床でも叩けばいいじゃないですか。そういうなにかその、保護のあり方っていうもの自体がですね、「保健福祉」っていう名前を冠している組織としてはちょっとひどいよね、っていうのも、あるにはあると思いますますね。まあちょっと保健福祉っていうものの本質ってものを考えたら、命大事にしなきゃいけないってことでしょ?。だから保健であり、福祉じゃないですか。命なんてどうでもいいって言うんだったら、あなた方解散した方がいいですよってことになっちゃいますよね。存在意義がなくなっちゃうわけですよ。
カ:うーん。
オ:だけどやっぱり、あの県民の中には、んー、県民と言わず国民全てですよね。あの本当に命の面で苦労している方もいらっしゃる。いっぱいいらっしゃる。明日、今日明日どうにかしなきゃならないっていうケースは、いくらも発生するんだけれども、いつもその、私らの見方として言うと、別にそれは保健福祉事務所さんに限らないんだけれども、全てその行政機関ってものは、法律によっかかっちゃって、「あのー法律の縛りがあるんで出来ません、今すぐは出来ません。明日以降じゃないと出来ません、いついつじゃないと出来ません」…、だけど猫の増殖スピードとかそういうことから考えたら、今日明日やってくれなきゃ困るよっていう人は、いくらもいるだろうと思うんですよね。だからちょっとそこでその市民のニーズに応えられてないんじゃないかってことは、ちょっと自問していただきたい、自分で自分に問いかけていただきたい。
カ:そうですね。

<行政組織としての自主性>
オ:ええ。それはちょっとね、あなた自身が自分にって意味じゃ無いですよこれは。そういう意味じゃ無くて、その組織として自問していただきたい。やっぱり組織の中でも、ディスカッションするときってあると思うんですけど、そういうときにやっぱり「こういうことでいいんですかね」っていうことは、もう少しちょっと前に出してもらえませんかね。で、やっぱりちょっとそれから、あのもうちょっと主体性を、法律の範囲でいいですから、主体性を持って、正常性バイアスをなるべく働かせるんじゃなくて、
カ:うーん。
オ:むしろ悪いほうに考えるくらいの感じで、「あのボランティアさん、これ手伝ってもらえますか」って、逆にボランティアさんに指示が出せるぐらいじゃないと。本当はね、悲しいと思うんですよそれ。それじゃなんか、行政の意味ないじゃない?っていうね。行政はやっぱり市民の味方じゃなきゃいけないんで、あらゆる市民の味方である必要があるんで、その立場は苦しいし大変ですよ、確かに。苦しいし大変だけれども、でもそれを達成しなければ、本当はいけない。そうでしょ?。ねえ。やっぱりその、まああまりそういう言葉が適当かどうかはちょっとなんとも言えないけれども、やっぱりその、公務員さんっていうのは、やっぱり憲法に書いてあるように、「全体の奉仕者であって、一部の奉仕者では無い」と(憲法第15条)。…いうふうに言いますよね。そうするとやっぱりちょっとその、困ったら何でもボランティアに丸投げね。うん、施設は1週間貸すよ、あとは貸さないよって、それはちょっとなー。そういうつなぎ方はないんじゃないのっていうことにもなってくると思うんですよね。だからまあ、ちょっとそれはティピカルに出した話なんで、それをどうしろっていうことでは、すぐには無いんだけれども、ただまあちょっと、私もちょっと長く話しすぎたかもしれませんが、あの、もう少し積極的に介入していただきたいな、というのが思います。
カ:そうですね。今後の課題として積極的に、
オ:うん、そうですね。
カ:介入できるように、法整備等できるよう提案していきます。
オ:そうですね。やっぱりそれはちょっと、まあぼくらのほうでもね、県議会や何かにも働きかけていかなきゃいけない問題だろうとなと思うんですよ。
カ:はあ。
オ:ですから、こういう件がね、まあ毎年何件かずつは起きてますよね。あの、管内でという意味じゃなくて、県内で。(略)法律の範囲で対処するしか行政さんは無いのだというのは、その通りだから、それは難しいだろうなーと思うところもあるし、現場の人は歯がゆく思っているだろうなと思うところもちろんありますよ。だけどやっぱり、それはそれとしてやっぱりそのもうちょっと積極介入っていうんですかね。少なくとも今回の件では、やっぱり警察への通報くらいは(行政機関として)してよかったような気がします。
カ:わかりました。じゃあ、そういった意見いただいたということを共有しますので…。
オ:そうですね、ええ。あのまあ、もうちょっと是非みなさんと話し合ってくれませんか。あの…。
カ:はい。
オ:例えばその、ここの団体さんじゃなくてもいいから、地元の小さい団体さんもあるだろうから、そういうところと関係をうまく構築なさっていただければなあと、ちょっと思ったり…、そうすればむしろ情報の入りが速くなりますから、私らが住んでいる市でも同じような問題がおこりましたけれども、割と個人で活動している方が多いのですよ。NPOってのを立てちゃわないで、一人で活動しているって方が多いんですね。
カ:はい。
オ:それはそのNPOと、行政との間でうまく関係が結べてない例があるんです。
カ:はい。

<主になって動いているNPOと言いながらコメントできないという>
オ:うまく行っているところもありますよ、もちろん。あるのですけれど、なんか敵対しちゃう人はいるんですね、結構。たぶんそちらにも…。
カ:まあ、いろいろな方からおりますから、特定の方だけを頼りにするということもできませんので、
オ:まあそうですね。
カ:まあ(ブログ主は)今回主になって動いて下さっている方々なんで、
オ:ええ。
カ:その方たちに対してのそういう、こちらからのコメントというのも特に差し上げられませんので。
オ:あー、まあそうですよね。でもまあ、ちょっと一応向こうがなんと言っているかくらいは、まあごらんになっておいたほうがいいんじゃないかなと。
カ:はい。
オ:それでまあ、それを逐一違いますよと訂正する必要は無いと思うけれども、
カ:はい。
オ:ただまあ、あんまりその…ねえ、関係が悪くなっちゃうのも互いのためにならないと思うんですよね。
カ:うーん。
オ:ちょっとまあそのへん、行政側としては積極的に動くってことで、まず動く姿勢を見せるってことですよね。それが大事ということが一つと、ただNPO側も、あんまりその怒ったり怒鳴ったりしないようにということは、ぼくも申し上げておきたいと思いますよほんとに。
カ:はい。
(略)
オ:あの、まあ頑張って下さいませ。そうですね、もう少し積極介入でお願いいたしたいと思います、という希望をお伝えして終わりたいと思います。
カ:はい。
オ:どうもありがとうございました。
カ:いえいえこちらこそ…。
(以下略)



 厚木保険福祉事務所への「聞き取り」は、以上であった。
 個人的な感想としては、応対に出た人は、言ってみれば「非常に役人そのもの」と言える答弁と思えるし、気色ばむようなシーンはほとんど無かったので、「仕事に対して無感動なんだろうな」とは思えた。また自らが不満なことに対しては、「うーん」で態度を保留するというあたりも「役人根性」だなとは思わせる。その他「ま、」とか、「ただ」とか、そのような相手の言葉を継ぎつつ、実は全く肯定してない言い方などは、非常に気になる。一見誠実に回答しているようには見える。しかし実際にはどうなのか。

 これと、その後の報道、テレビ放送の内容と照らし合わせたことにより、明らかとなった問題点については、次ページ以降で検証する。


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