エンドウブリキ貨車連結器交換

 昔から比較的安価に売られていた、エンドウのブリキ貨車ですが、現在でもネットオークションなどで、そこそこ簡単に入手できるのではないでしょうか。
 中でも珍しい形式があり、「よくこんなレア車を模型化したな」と思わせるものがあったり、床下の軸間距離がいい加減だったり、まるで違う形式になってしまっていたりするものですが、昔よく走っていた、「いろいろな貨車をつないだ貨物列車」の雰囲気を再現するには、うってつけの存在であると思えます。
 素材はブリキなので、サビなどが出てきやすいですが、それも昔の貨物列車にはなんだか似合うところとも思えます。
 さて、そんなエンドウブリキ貨車ですが、長い模型歴なんとなくたまった車輌が多数あります。ちなみに最初は母親に買ってもらった「チ1000木材積み」だったりしますが、現在もちゃんと在籍しています。ただ、購入時点での連結器はみんなベーカー形であり、あれはあれで長い編成にした時、「ガシャガシャ音がするのがかえって実感的」との声もありますが、そのままでは機関車の一部(例えば片側のみなど)をベーカー形カプラーで温存するか、または「控車」(カプラーアダプターになる車輌)を用意しなくてはならず、特に客車との関係を考えると、多少やっかいかもしれません。
 そこで、中学生の頃から、少しずつではありますが、「ケーディーカプラー」への交換を進めておりました。ですが、ケーディカプラーはなんといっても高く、学生には苦しい価格でした。その後、特許が切れたのか、「互換カプラー」がたくさん売られるようになり、すでに20年程度が経過したようにも思えます。まあ、それだけ歳を重ねたということでもありますが…。
 エンドウのブリキ貨車は、床下が一体成形であったり、時代によっていろいろで、無改造でケーディーカプラー化するのは困難なロットが存在します。そうするとそのような車輌にも簡単に付けられるものは無いか探してみたところ、なかなか良さそうなものが見つかりました。
 もちろんケーディーカプラーも、いろいろな種類があり、捨てがたいところがあるのですが、最近もっぱら通販に頼る生活になってからは、あれこれ店頭で探すという楽しみもなくなりました。そこで、多数売られている「互換カプラー」の中から、比較的楽に交換が出来るタイプを選び、エンドウブリキ貨車の「ケーディー互換カプラー化」を、少し本格的に進めようかと考えました。

 まずは互換カプラーの中から、使いやすいものを選びます。ここでは「バックマン・E-Z MATE」というものを使います。いかにも簡易なカプラーで、プラ製のバネの耐久性に問題があるそうですが、当面はこれで十分ではないかと思えます。

カプラーの海外通販の様子画像です

 いきなり何だろう?とお思いでしょう。アメリカの「アマゾン・ドット・コム」から届いた荷物です。
 「バックマン・E-Z MATE」は、かつては「さかつう」さんのところに扱いが有り、巣鴨のお店に買いに行ったものですが、最近は取り扱いが無さそう?なので、国内で販売しているところを探したものの、うまく見つからず、それならいっそ国外で比較的信用がおけるところへ注文してしまおうと考えたのがコレです。
 注文としては、国内のアマゾンに注文するように、注文するだけですが、クレジットカードの名前が提携カードだとよくわからないとか、そもそも全部英語とか、多少ハードルがあります。
 しかしまあ、無事届いたわけです。

アマゾンドットコムから届いた荷物の中身画像

 中身。日本国内ではあり得ない「アバウト」な荷造り…。品物は一番下に「ただ並べてある」だけ。多少のクッション材が入っているのみです。このあたり、日本の通販は丁寧・親切そのものだなと思わせるものがあります。

バックマンE-Z mateの画像です

 取り出しました。左は「E-Z MATE MARK II CENTER SHANK Medium」(正式な名称らしい)、右は「E-Z MATE MARK II CENTER SHANK Long」各2セットです。1セットに12輌分付いています。左右の違いは、連結器の柄の長さ(中ぐらいと長いもの)です。ロングシャンク(右)のほうは、「セット売り」というシールが貼られています。
 なお、E-Z MATEには、このほかショートシャンク(柄が短い)、Under Set(柄が連結器本体の下側に付いている)、Over Set(だったと思う。柄が連結器本体の上側に付いている)といった種類(長さ3種、高さ3種、都合9種)があります。

供試車ワム70000形の画像

 供試車のワム70000形です。細かいサビが出ているようにも見えますが、肉眼で見るとそれほどでもありません。本車はカプラーが欠品でした。床下はダイキャスト一体成形のタイプです。

供試車ワム70000形の画像

 床下の様子。両絶の車輪を、下側からベロのような板で押さえ、さらにはそれがカプラー部のカバーになっているという構造です。本来は前後のカプラー間を、長めのバネで結んで復元を効かせてありますが、カプラーごと本車は欠品です。


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