さて動力機構そのものは、MPギアでいいとして、モーターとその取付を考えると、床板を新製しなければなりません。このNSE車は、床板が床下機器の付いた短い板になっており、前の台車のところには床板がかかっていませんでした。また床が低いので、あまりかさ高なモーターは入りません。連接車なので、後ろの台車も同時駆動には、しにくい(出来ますが、床面高さが上がってしまいます)という問題もありました。
以上の諸点を解決するため、床板は加工のしやすいアクリル板から、長めに切り出してみることにします。これはのちに別の問題から、変更を余儀なくされるのですが、透明なので、作業がしやすいという利点もあります。
1.まずは、1ミリ厚のアクリル板から、床板の寸法にあわせて、板を切り出します。
ごく普通に、ステンレス定規でケガキします。
2.アクリルカッターで切断します。
3.アクリル製の床板が切り出せました。寸法は現物合わせですが、前の台車のさらに前方までカバーする寸法としています。また両側の先頭車を動力化する可能性を考えて、2枚切り出しておきました。
4.カツミのユニバーサルトラクション(左の台車に付いている)を取り外します。これは優れた台車モーターで、軸間距離を25〜32ミリ程度に変更できるのがミソでした。今は絶版になっているのが残念です。手軽に客車をユーレイ化出来たりしたのですが…。白い線が引いてあるのは、車体に対して、片側レールの電気が流れる構造のため、向きを間違えるとショートが起こるためのようです。
5.台車にMPギアを組み込みます。普通にMPボルスターを使いますが、台車の軸穴が浅すぎ、そのままでははまりませんので、台車の軸穴を1ミリのドリルで深くします。あまり深くしすぎると、表に貫通してしまいますので、注意が必要かもしれません。