旧形電動ハンドルパチンコ台整備

 今や、パチンコ台というものは、フィーバー機や換金機などと呼ばれるものばかりになった印象ですが、かつてはごく普通のチューリップがたくさん並んだ台が存在していました。1発ずつ玉をはじくのもいいのですが、電動ハンドルになったばかりの時期に作られた台も、ちょっと欲しくなりました。そこで例によってオークションを探していますと…。「不動ジャンク」というものが売られています。2000円と手頃な値段。不動はおそらく配線の切れ等によるものだろうと、勝手に楽天的解釈をして、落札しました。

電動ハンドル初期のパチンコ台画像

 それで到着したのがこれです。平和というメーカーの、いわゆる「一般台」。それにしてもチューリップだらけ。それもそのはず、1回の払い出しが「オール10」と言って、10個しか玉が出ないタイプでした。

 コンセント金具が付いていますので、パチンコ台では一般的な交流24Vを、スライドトランスで作り、かけてみます。なるほどハンドルを回しても、何も起こりません。確かに「不動」ですね。

 そこでまず配線を見ます。どこかに配線の切断が無いか…。ハンドルを回すと、裏側でワイヤーが引かれ、押されていたマイクロスイッチを解放、モーターに通じる回路に通電し、モーターが回るはずです。ところがやっぱり断線しているところもなく、テスターで各端子の部分から通電が途切れる場所がないか調べましたが、どうも不動の原因がわかりません。モーターが焼けていることも考えましたが、特にそのような様子もありません。うーむ、これは他の台から、ハンドル部分一式移植しなければならないのか、そんなことが可能だろうか…、などと考えましたが、なんとかしないとただのゴミになってしまいます。

 結局あれこれやったのですが、今一ついい方法が見つからずしばらく放置状態に。

ハンドル部分の画像です

 ハンドル裏のモーター部分、カバーを外したところ。特に手前のコイル部分(白に青線の部分)に異常は見あたりませんが…。

配線をチェックしている画像です

 配線もOK。左下のプロペラのようなところが回り、右上のキネを繰り返し打つように出来ているはずなのですが。

ハンドル部分の画像です

 前側にも異常なし。メーカーは「平和」というだけあって、平和の象徴鳩が描かれています。

 このあと、ハンドルの下側ネジを一度外してみようと思い、台ごと上下逆さにしてみますと…。なんと、モーター部分に「100V60Hz」の文字が!!。ということは、この台は交流100Vで作動する台だということです。

役物を掃除している画像です

 というわけで、スライドトランスを再度つなぎ、つまみを24Vから徐々に上げていきますと、50Vくらいからモーターが「ウィーン」とうなり始め、「ゴトン、ゴトン」とキネが打ち始めました。「不動」とは、「24Vでは不動」ということでした。

 これで動作に問題はないことがわかったので、盤面の掃除を始めます。特に役物などは結構汚れていますので、マジックリンを古布につけて汚れ落としをします。


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