2009年・産まれた卵の観察日記続き



 一方朝になって帰ってきたのを、窓をそーっと開けて確認したのが下の画像。目まで写ってない…。灰色っぽい模様のある鳩のようですね。

北側段ボール箱の卵を守る親鳩の画像

 さらに、南側の鳩も、29日の夜、朝顔のしぼんだ花を取ろうと、夜の22時にベランダに出たところ、なんと巣から出て飛んでいってしまい…。ああ、もう!。まあ、人間の不注意と言えばそれまでですが、まさかこんなにも夜に飛んでいくとは…。
 一つの問題として、マンション形の団地というのは、夜でも比較的明るいということがありそうです。それは共用通路や階段などに、一晩中電灯が灯っていたり、街灯が整然と並んでいたり、遅くまで起きている家があったりするためですが、そんな理由で、「夜だから」と、気軽に巣のそばに近寄れない…。まあ、ヒナがかえるまでと言えばそうかもしれませんが、温めている卵はどうするんじゃ!と、突っ込みを入れたくなります…。反対側の棟の出窓に止まったまま、戻ってきません。困ったなぁ…(日が昇ったら戻ってきましたが…)。

南側鳩と卵の画像です

 南側鳩さん、日中に撮影したものがこれ。右側のすだれの脇に、卵が見えます。この撮影後も、この鳩さんは逃走…。1分後位に帰還。うーむ、気を使うところですねぇ。しかしまあ、鳩の帰巣本能は優れたものですので、一時的に巣を離れたからといって、それほど心配することは無いようです。6月29日日中。

 6月30日。もう6月も終わりですが、南側の鳩さんは、元々の餌場から約2.5メートル位離れたところに巣を作っていることになります。餌場が騒がしいと、卵を抱いている鳩には気になるかと思って、なるべく離れて、そーっとやることにはしていますが、他の鳩が集まりだすと、結局大騒ぎになります。羽音、「ぐるっぽー」と鳴く声、歩き回る音など。ところが、意外な一面も。
 餌を出して、集まってくる鳩たちに食べさせていましたら、なんと巣からひょいと顔を出し、すたこら走って来ていっしょに餌をついばむではありませんか!。どうするのか、そっと見ていますと、あまりたくさんは食べず、ある程度で見切りを付け、今度はてくてくと歩いて巣に戻り、スルッと巣に入ってしまいました。見ていると少し滑稽ですが、鳩さんたちは大まじめ…なんでしょうね、やっぱり。

南側ベランダの画像です

 南側、巣のある場所は、ブルーの矢印で示したところ。植物たちに水をやっても、洗濯物を干しても、特にびっくりすることはありませんが、南側に巣が出来た例は、この団地では極めて少ないかと思えます。
 北側の鳩は、ひたすら静かにしているようです。もっとも、窓の向こうで見えないということもありますが。
 
 7月1日。北側の鳩、部屋の通風のため、窓を少し開けますと、驚いて巣から出てきてしまいました。何しろこちら側は、ただの段ボール箱を横倒しにしたものなので、外の状況は、鳩も出てみないとわかりません。私がタンスのシャツを取ろうとしますと、上へ飛んでいってしまいました(上は屋根です)。間もなく帰ってきましたけれど…。
 南側、冷や麦を砕いて撒きますと、父鳩と思われる鳩が、巣から顔を出し、すたこら走って様子を見に来ます。少しはついばんでいるようです。
 夕方6時頃、南側に普段から使っていた餌入れに餌を入れて出しますと、10羽くらいの鳩たちが一生懸命食べに来ます。ところがよく見ていますと、1羽のやや小さめな鳩が、のれんのところ(巣の方向。上の画像ですと、下から左上へ)へすたすたと歩いて来たのです。すると巣のところから中の鳩がひょいと顔を出し、さらに巣から出ました。それと同時に歩いてきた方の鳩も方向転換し、餌場に近い方へと縦に2羽歩いていきました。おやおや?と思っていると、エアコンの室外機陰から、巣の中にいた方の鳩が飛び上がり、西側隅の物置上へ。他の鳩と多少つつき合いなんかしているうちに、巣の近くまで歩いて行った方の鳩が、再度方向転換し、すたすた歩いて巣の中へ。この様子を整理すると、つまり父鳩が抱いていた卵を、今度は母鳩が抱くように交代した、ということではないかと思えます。不思議ですねぇ、鳩って。頭がいいのと、うまいやり方に感心するところです。

 7月2日。取り立てて今日は何もありませんでした。いつも行く杉並のソバ屋さんで、鳩の卵の話で盛り上がったくらい。南側の巣の鳩さんは、垂らしてあるすだれを、少し自分で押しのけたようです。右側にわずかにずれていました。出入りしにくいのでしょうか。

 7月3日。スズメの餌入れに使っている水槽が、あまりにも汚れてきたので、回りといっしょに掃除をしました。水で洗って、餌場の回りも次亜塩素酸で消毒しましたが、南側鳩さんは、ちゃんと静かにしています。だいぶ人の動きには慣れてきたのかもしれません。巣の真上の植木鉢に、水をやっても大丈夫です。北側鳩さんも、じっと卵を抱いているのを確認。そっと窓を開けて行います。

 7月4日。南側鳩さんは、少しきょろきょろしていますが、ちゃんと卵を温めています。カーテンの動きには多少敏感で、落ち着かない様子を示すときもありますが、おおむねは慣れた模様。
 夕方鳩の餌を餌場にやりますと、いつものメンバーの鳩たちが集まってきました。すると巣からサササっとやって来て、自分も食べられないかと、そばで様子をうかがいます。どうやら体の大きさから、今夜の担当はお父さん鳩の様子。餌場が騒がしかったせいか、窓近くの台の上、次いで手すりに上がったあと、巣のそばに飛び降り、すたすたと巣に帰っていきました。餌にはありつけなかった様子…。気の毒なり。
 夜7時半過ぎ、大きな音のする花火を上げ、うちの前あたりでパーンと破裂させる人々がいました。団地の中の公園で、こういうことをする人がいるのです。どういう神経しているのだか…。だいたい建物に向かって、打ち上げ花火をというのは、常識を疑う以前の問題ですね。鳩がびっくりして、また飛んでいってしまわないか気を使います。

南側巣の中にいる鳩の画像

 巣の中に座り込んでいる時の鳩は、こんな感じです。7月4日撮影。窓越しなのできれいに撮れませんが、比較的こっち向きに入っていることが多いです。


次のページへ