母鳩が抱いていましたが、巣から抜け出したすきに撮影した卵2個。ころんとしていてかわいいですね。7月5日の15時過ぎ。
7月7日。今日は七夕です。珍しく晴れていました。北側の巣には、昼過ぎになると、巣になっている箱に直射日光があたることがわかりました。このままですと、中の温度が上がり、環境としては好ましくないように思えます。これはこの建物が、やや東南に振って建てられているためで、春から秋口までは、太陽が少し北側を照らす時間が発生します。真上に来た太陽の光は、屋根に遮られますが、傾いた陽の光は、斜めに巣の箱に差すことになるのです。そこでこれをなんとか遮ることを考えます。
元々北側のこの小さいベランダは、餌場として使うことにしていましたので、餌をついばむ鳩たちが、外から見えないように、手すりに銀色のシートを貼り、アルミのスノコの上には、アルミ板の端材をクリップで止め、餌入れを置いていました。巣が出来た現在、餌場として使うのはやめ、餌入れも撤去しましたが、アルミ板や銀色シートはそのままにしてあります。そのためこれらの資材を、もう少しうまく再配置することで、日光を出来るだけ遮ることとします。
アルミのスノコは、ベランダ床面から1メートル近く上にあり、板状のアルミ材間隔がやや広めです。3センチくらいは開いていますので、いずれヒナがかえると、エアコン室外機を置くことを想定している真下の部分に転落する可能性が、無いとは言えません。それで隙間を少しでも埋めるため、5ミリ厚のアルミ板を発注して、おとといの7月5日に届いたところでした。これは重さが1.4キロもあり、アルミ板としても重いです。これなら風で舞い上がる危険も無いでしょう。これを敷くことで、元から敷いてあった薄手のアルミ板を転用し、それを巣の箱に当たる日光の遮蔽板として使うことにします。
大がかりにいろいろ動かすことになり、そこに親鳩がいる状態で作業しなければならないので、なるべく静かに作業する必要があります。また銀色シートは、しっかり止まっていない部分があり、風でばたつくので、それも修正したいと思っていました。そのため、あらかじめ必要なテープなどは切っておき、現場で大きな音をたてないなどの工夫をしました。
ついでに、それまで横からしか映せなかったビデオカメラを、ケーブル延長により巣の正面に移設し、巣の中が映るようにすることにしました。
作業中、特に鳩さんはがさがさすることもなく、思ったより簡単に作業終了。全く陽の光が防げるわけではありませんが、側面からはかなり日が当たらなくなりました。
ビデオカメラは、ガムテープを小さく切って止め、ケーブルも一応防水のために接続コネクタのところは、テープで巻いておきました。受信状態はやや悪化しましたが、アンテナを調整し(カメラ本体に、ヒゲのようなアンテナがあります)、受信機も調整しますと、なんとか画像が映ります。
モニタをデジタルカメラで撮影したのがこれ。ノイズっぽい画面ながら、なんとか鳩の様子が映っています。実際に見る画像は、これよりはだいぶ鮮明です。一応これで、巣の中の様子が、スイッチを入れてテレビを外部入力に切り換えれば、すぐにわかるようになりました。この画像の様子から、ほとんど親鳩さんは動かず、時々目をぱちくりしたり、頭を上げ下げする程度で、本当にじっとして卵を温めています。ただ、カラスの声がカーカーと聞こえると、そちらに顔を動かし、落ち着かない様子になります。やはりカラスは天敵なのでしょう。
余談ですが、巣の真下は排水口のある、エアコン室外機置き場。そこに小鳥の骨?のようなものを見つけました。ここで力尽きたのでしょうか…。しかし鳩さんの巣があるので、拾ってあげられない…。
7月8日。今日は風が強いです。南側の鳩さんはじっとしていますが、北側は巣の箱に風が吹き付けて心配なのか、時々向きを変えたりしている様子。電波状態が悪く、あまりはっきりしませんが、上の画像とは違う鳩が守っているような…?。父と母が交代したのでしょうか?。
7月9日。曇りから晴れへ。北側の鳩さんは、夕方羽づくろいなどしながら卵を温めている様子が、カメラを通してわかりました。一方で南側の鳩さんは、母鳩と思われる鳩が卵を抱く傍ら、父鳩と思われる鳩が、巣材を少し補充しています。
ちらりと見える母鳩らしき鳩。手前寄りに父鳩らしい鳩が、巣材を補充していました。巣材はやっぱりベランダの隅に落ちていた木の枝少し。
これが父鳩と思われる鳩。7月9日17時過ぎ。ほっぺたがふくらんでいます。比較的大きめの鳩。模様はごま塩模様ですね。
7月10日。日本の広い範囲で、強い南風が吹きました。一時は相当強い風で、南側ベランダのいろいろなものが、飛んでしまいます。またベランダ植物たちもかなり被害を受けそう…。
スズメたちの餌箱を被っている、雨よけの屋根がまず飛び、巣の近くまで転がってしまいました。次いでなんとスズメの餌箱本体である、水槽が「飛び」、金属の枠が変形して、ガラスにヒビが入ってしまいました。さらには鳥用水入れ(陶器製)が飛んで転がり、割れはしなかったものの、真下のバケツの取っ手にひっかかって止まるなど、ことごとくいろいろなものが飛んで、特に巣の近くに転がりました。さぞや卵を守る鳩さんは怖かっただろうと思います。
しかし、そうやって飛んでいくものを、じっと見ていたわけでは当然なく、巣を被っている古い風呂のフタが飛ばないように、重りを載せたり、ベランダ天井から下がっている、靴下干し器を動かないように止めたり、スズメの餌箱・雨よけ屋根が、もうそれ以上滑っていかないように重石で止めたり、いろいろ大変でした。
施した風対策例。室内から撮影しましたが…。カラーが植わっている植木鉢は、もともと段の上にありましたが、カラーが傷みそうなのと、それ自体で風の流速を下げるために、巣の前に下ろしました。代わりに古レールで、巣のあるコンテナをカバーする、古い風呂のフタ(青い板)の重石とし、巣の目隠しにしているすだれも、アルミの厚板材で押さえました。画像は14時過ぎ頃。
風が収まってから、それぞれもとの位置に戻す作業や、ダメになった一部の植物を切って捨てる作業などしましたが、よほど怖いのを我慢していたのか、何度も巣から鳩は「逃走」し、約1分程度で戻ってくる、というのを繰り返していました。夕方になって、少し餌を撒きましたら、他の鳩に混じって、巣から出てきた鳩も餌を少し食べ、また巣に戻っていきましたから、ほっと一安心というところでしょうか…。
北側の巣になっている箱も、風で少しズレが生じていましたので、そっともとの位置に戻しておきました。いやはや自然の力はすさまじい…。もっともこんな強風が、突如吹き荒れるのは、地球温暖化、つまりは人間の仕業かもしれませんが…。