クモハ200−901号外観。車体構造そのものは、当時量産されていた103系と同様です。試作車は、運転台ドア直後に戸袋窓があるので、JRマークの位置は低い位置になっています。中野駅。
ATS−Pの使用開始により、試作車は全て量産車と混結で中間に組み込まれました。クモハ200−901(右)と顔を合わせるのは、クハ201−901号です。量産車との違いとして、窓位置や寸法の細かい差異の他、前面手すりの「丸棒の位置」が量産車と異なることが挙げられます。試作車は、画像のようにホーム側からですと、「帯板・丸棒・丸棒」になっていますが、量産車では「丸棒・丸棒・帯板」となっており、登場時の手かけをそのまま利用して、上に帯板を取り付けてマークかけに改造した様子がわかります。また、左側中央部に付いている通風口も、試作車は穴が二段、量産車では三段と微妙な差異があります。中野駅にて。
特急車なみに「切り抜き文字」とされた車号表記。左側戸袋下部分が、既に腐食によりでこぼこしていますが、これは試作車の車体構造が、「長寿命仕様」になっていないためです。量産車からは、「長寿命仕様」になりました。中野駅にて。1999年10月15日。
外ホロの取り付けで、こんな写真も撮りにくくなっていますが、クモハ200−901号の検査表記など。2段目、重量が45.0tになっています。これは電車としてかなり重いですね。私鉄の電気機関車並み…。クモハは重くなるのはやむを得ませんが、それにしてもしっかり重い。まあ、空転には強いかもしれませんが…。
(以下次号)