なかなか主役の303−353号の画像になりませんが…。355号の主制御器。カルダン駆動化に伴い、交換されて、発電ブレーキも制御できるようになっています。注目するべきは制御器がつり下がっている台枠部分。ここは大正時代に作られた、京王帝都電鉄(現:京王電鉄)初代デハ2000形木造車のものを流用しています。そのため所々にリベットが見えるのと、細身の台枠に、少し広い車体を作ることになったので、三角形の継ぎ板が外側に向けて突き出ている(制御器上にも4カ所突き出ているのが見えます)のと、台枠分、やや車体が高めになっているのが特徴です。
引退する303−353号(右)と、今後も活躍が見込まれる305−355号の並び。右側303−353号は、旧江之島電気鐵道の103−104号を改造したもので、78年前に作られた車輌です。1990年代に入って、なんと冷房化、カルダン駆動化、内装のリニューアルが行われ、ドアの位置まで変えて、活躍を続けてきました。しかし今回、ついに引退し、台車など一部の部品は、新500形の502−552号に使われることになったのです。
撮影は随時自由で、時々前面サボの交換サービスも。
どうしても305号には影が落ちてしまいます。場所的に仕方がないかもしれませんね。午前中だと逆光になりますし…。引退記念サボを掲げた303号(右)。