江ノ電タンコロまつり続き
江ノ電でかつて活躍していた106形108号保存車です。タンコロとは、この車輌の愛称で、「単行で走る」(1輌で走る)から、「タンコロ」と愛称がついたとのこと。最近まで活躍していて、現在休車中の304−354編成は、この車の同形車を大改造したものです。新潟鉄工所(現在の新潟トランシス)で作られ、1979年の1000形登場時に引退しました。が、今もこのようにかつての江ノ電の姿を後世に伝えるために、保存・整備されています。ドアは手動、Zパンタ搭載、リベット止めの車体など、昔の設計が見て取れます。
108号車は、車内も公開されています。古い様式の網棚、天井灯、運転室仕切など、本物のレトロな感じが漂っています。家族連れが珍しがっている様子が、他のイベントの展示車輌と、だいぶ異なるような気がします。
108号のドア上部には、ちょっとした意匠が施されています。昔はこのような木工加工が、様々な電車でも見られたのですが…。
108号の台車です。今では珍しくなった路面電車タイプの「ボールドウィン」形で、右側の軸箱わきに「新潟鉄工所 昭和六年」の銘板が残っています。現在も活躍する303−353編成などは、この種の台車を新性能化までは付けていました。