小田急2400系・1987年から全廃まで

 いよいよ急を告げる2400系の廃車。どんどん旧4000系の新性能化のためと、老朽化のため引退していく2400系。そんな終焉間近の姿を当時撮影しました。

クハ2459他10連による各停の画像

 9000系のところでも触れましたが、確か1987年の台風シーズンで、朝方読売ランド前−百合ヶ丘駅間で土砂崩れがあり、昼近くまで?不通になったことがありました。その時は、新宿−向ヶ丘遊園間折り返し運転で、全列車6輌の各停で運転されていましたが、復旧作業が終わり上りの開通一番列車がこれです。なんと行先表示は「向ヶ丘遊園」を出しており、極めて珍しい、「上り向ヶ丘遊園行き10連各停」です。後ろは8000系。向ヶ丘遊園到着後、行先表示を変更、当駅から急行・新宿行きになりました。上り列車で向ヶ丘遊園を表示するクハ2459?他の10連。左は折り返す2600系各停。

クハ2484号の画像です

 毎年ゴールデンウイークになると、「ガーデンシティ多摩」というイベントが、多摩センター駅付近で開催されていました。その期間は、多摩線の電車にヘッドマークが付いたものです。「祝 ガーデンシティ多摩87」のヘッドマークが付いたクハ2484他。珍しくヘッドマークは、貫通路に付けています。本来は向かって右のワイパー下に付くものなのですが、マークが大きく、運転士の視界を遮るせいか、貫通路に掲げ、したがって行先表示が半分見えないということになっているようです。1987年5月3日。新百合ヶ丘駅4番線。

経堂駅留置線のクハ2556号の画像

 経堂駅留置線には、まだ2400系は止まっていましたが、かつてターンテーブルがあったあたりには、自転車置き場が新設され、本線の電車との並びは写らなくなりました。クハ2556他の4連。1988年春頃。

藤沢を発車するクハ2476号の画像

 もうこの頃になると、多摩線にも大形車が入り、2400系は江ノ島線で細々と活躍するだけになっていたようです。町田−片瀬江ノ島間の折り返し運転運用につく、クハ2476他。1988年7月8日。秋には4000系の新性能化が完了し、ただ1編成のみが、89年2月まで予備車として残留しましたが、保存されることなく廃車され、2400系は歴史の彼方に消えたのでした。
 三岐鉄道の601系クハに、FS−30台車、ついでFS−330台車が譲渡され、装着されていましたが、その601系も、先頃廃車されました。神奈川県の辻堂海浜公園には、FS−30台車が1つ保存されているそうです。2400系からモーターをもらった4000系も、今は全廃されています。時の流れを感じざるをえませんね…。


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