小田急8000系OER文字資料

 小田急の8000系は、その側面に英文字3文字による所属表記がされていました(車体修理とVVVF制御化後撤去された車輌と、そのままの車輌の両方存在します)。すなわち「OER」と、側面向かって右側のドア脇窓下に、切り抜き文字で貼られているのです。材質はそれまでの車輌のアルミではなく、ステンレスの切り抜き文字になったようで、9000系までの車輌(車体修理前)とは異なり、やや厚みが薄くなっています。
 しかし、その文字間隔に、少なくとも2通りあることが、調査の結果わかりました。これはメーカーの違いによるもののようです。しかしかつてはメーカーとの照合をせずに調査したので、模型化する際のちょっとした資料になるかもしれないと考え、ほぼ全ての車輌の調査結果を発表するものです。
 ただし、調査は1986年から始め、長い中断を経て、2008年に再開しましたので、ごく一部の車輌は調査が出来ずに終わったものと、調査後に車体修理が行われた関係で、マークが撤去された編成があります。
 
 
6輌編成編成番号(新宿方先頭車番号) OERマーク 4輌編成編成番号(新宿方先頭車番号) OERマーク
8251※1 普通 8051 普通※2
8252 普通 8052※3 普通
8253 普通 8053 普通
8254 普通 8054 狭い
8255※1 普通 8055 狭い
8256 普通 8056 普通
8257※3 普通 8057 普通※2
8258 狭い 8058 普通
8259 普通 8059 普通
8260 普通 8060 狭い
8261 普通 8061 狭い
8262 狭い 8062 狭い
8263 狭い 8063 狭い
8264 現在調査不能 8064※4 普通
8265 普通 8065※4 普通
8266※4 普通 8066※4 普通

★特異車について
※1=車体修理(更新)の際、VVVF化されず、界磁チョッパ制御、HSCブレーキのまま車体修理。
※2=車体修理に伴い、OERマークごと撤去。取り付けられていた当時のデータ。この編成の後に車体修理をした編成も同様。
※3=登場時から6年間ほど、特別塗装(黄色+オレンジ+茶色)の「ポケット号」として活躍。その後一般塗装に。
※4=登場時から暖色系内装色。座席は赤色モケット、床はグレー、壁は薄クリーム色で登場。

★その他
●6輌編成の8264編成は、調査時点で既に車体修理により、OERマークを撤去しており、調査できませんでした。さらには事故廃車になってしまいましたので、その部分を撮影された方がいらっしゃったら、ぜひ写真をお見せいただきたいと思います。

普通・狭いの画像は、以下を参考にして下さい。

★普通タイプ
OERマーク普通タイプの画像です  OERの文字、それぞれの間隔は、実測で約32ミリ(文字の端から端まで)。

★狭いタイプ
OERマーク狭いタイプの画像です  文字の間隔は、多少車輌により差がありそうだが、OとEの間が実測で約13ミリ、EとRの間が実測で約17ミリである(画像の車輌はクハ8060号の海側であるが、更に狭いようにも見える)。

 いずれも字体そのものは同じながら、貼り付け間隔が完全に異なっていることがわかるかと思います。川崎重工製の編成のみ「狭いタイプ」になっていたようですが、理由は定かではありません。他の系列には見られない特徴で、8000系にのみ存在します。編成内の車輌により異なる間隔になっているという編成は、確認した限りではありません。同じ編成内の各車は、全て同じ特徴を備えています。

8000系8263号の画像です

 未更新時代の8263編成。まだ運転台窓ガラスに補強板が取り付けられておらず、表示類にローマ字の追加もありません。原形の8000系ということになります。


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