ブレーキ弁ハンドルの修理・復元3

 今度はハンドルの柄を取り外さないで、柄のゆるみを修理したケースです。
 本品は入手したときから、柄の状態が良くなく、さらに柄を止めているネジがゆるんで、柄がぐらぐらと左右に動いてしまう状態でした。見ると後部の「栓」が無くなっているのか、埋まっているのか、形が崩れ、ドライバーが入りそうで入らない穴があいています。これを修理してみます。

ブレーキハンドル後部の画像です

 このようにハンドル後部は、形状が崩れています。ドライバーを差し込んでも、ネジは回りません。

ブレーキハンドル後部の画像です

 柄が左右に少し回ってしまう状態でしたので、やむを得ず穴を拡げるしかなさそうです。

ブレーキハンドル後部の画像です

 モーターツールに木工用ヤスリを取り付けて、穴を丸く拡げていきます。ネジの頭部分が見えてきました。

ブレーキハンドル後部の画像です

 穴を拡大し、ようやくネジにたどり着きましたが、ネジ頭がなめてしまっていて(頭がつぶれていて)、ドライバーがネジにかかりません。そこでモーターツールの先端工具を、筋堀が出来るものに交換しました。

ブレーキハンドル後部の画像です

 マイナスのネジ頭の溝を彫り込みます。ドライバーの幅だけ彫り込めばいいので、それほど延々と彫り込む必要はありません。また、画像のとおりネジ頭は、まだ木部に埋まった形ですが、これでネジが回るので問題ありません。柄を交換する前提ならば、ネジの回りに見える木部をさらに削り込み、完全にネジ頭を露出させる必要があります。
 このあとドライバーでネジをしっかり締め、本品の修理は完了しました。柄の後ろの栓が失われるなどしていて、ネジを締めたいだけならば、この方法が有効かと思います。また柄の交換をしたいけれど、後ろの栓が外れない場合などにも応用できると思います。


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