どうも天候不順
去年の12月から、今年の2月にかけての冬は、かなり低温傾向で、それは北極のほうからの、寒気の吹き出しが原因であると言われてきた。それは最近どうなったのだろう?。
そう思っていたら、このところ夏になったというのに、5月の連休明けから、ほとんど晴れという日がない。これはいったいどうしたことか。新聞は、東京で平年の51パーセントしか、日照時間がないのだと伝えている。 そして、その原因もまた、北極からの寒気の吹き出しが偏っており、結果オホーツク海高気圧を強め、北日本では低温傾向が続き、関東以西には、梅雨前線が横たわって、天候を不順にし、梅雨の晴れ間がほとんどない、ということらしい。
つまり2月の頃から、北極付近の寒気の流れは、あまり変わっていないのだ。いったいいつまで「寒い冬」は続くのだろう?。
こう天気が悪いと、梅雨明けも遅れそうで、東京では8月に入ってからかもしれない。どうも私が、極端に言ってみる天候の予想は、かなり当たってしまうので困るのだ。夏のレジャー関係の仕事の人は、今年の関東の梅雨明けは、8月だと思ってもらったほうがいいかもしれない。
そんなことはともかく、数年前には、6月上旬には梅雨明けしていたのではないか、という年すらあった。今年の入梅は、5月10日頃と、私は考えている。その頃梅雨前線は、確かに存在し、日本列島にかかっていたのだから。
これだけ天候が不順だと、ベランダの植物たちにも、いろいろ異変が起きる。
まずはカンカン照りが大好きなタラノキは、春先はよかったものの、5月以降元気がない。…というより、はっきり枯れそうである。新芽がまったく出なくなり、既にある芽も、真ん中の芯のところが、茶色く変色して来る始末である。新しい芽が、これからも伸びてこないとすれば、このまま枯れてしまう。
タラノキは、よく自ら増殖するために、根の先から新しい株を出すことがある。山菜取りに行って、タラノキがまとまって数本はえていることが多いのは、実生がはえることもあるけれど、根の先が別の株として独立しやすいからだ。
うちのタラノキは、鉢植えであるけども、今年春、はじめて根の先から新しい株がはえた。ところがこのところの日照不足が、よほどこたえたのか、その株は早くも葉っぱが黄色くなり、枯れそうである。なんとかしてやりたいところだが、でかいライトで照らしてやるわけにも行かず、天気の回復を願うのみである。あとは、根の健康度を少しでも維持できるように、根への空気の供給のため、土に細い穴を開けて、直接空気が入るようにしたり、水を控えめにしたりすること程度である。
しかし、去年は大変よく花が咲いて、私たちを楽しませてくれ、かつ部屋を涼しく保つのにも役だってくれたリュウキュウアサガオは、今年もまあ元気である。尺取り虫みたいなのに、だいぶ食われたが、いちいち見つけるたびに、大きなピンセットで取ってやったら、ぐんぐん葉と芽、それらを含むつるを伸ばして、ベランダの半分近くを覆う勢いである。また花芽も出てきた。
オンシジュームと、いただきもののシンビジュームも元気で、やたら花芽を出していて、植え替えが出来ないほどである。一回り大きな鉢にしたり、古い株を切り取ってスリム化してやりたいとは思うのだが、花芽が動いているときは、さすがに根をいじれない。
これを書いているのは、6月26日であるが、昨日の昼間、既に花をつけているオオケタデに、カワラヒワが様子見にやってきた。今年ははじめてである。
カワラヒワは、オオケタデの実が大好きなのだ。毎年育てているが、今年は本当に「様子見」というように、くすんだウグイスもち色の、まだ細身の体を震わせながら、ベランダの手すりを横移動して、オオケタデの花をじっと見、そしてぱっと飛んでいってしまった。カワラヒワは、その鳴き声から、うちでは勝手に「キリキリ」と呼ばれているが、早速「今年はキリキリがもうやってきた」と、話題になった。
しかし、このカワラヒワが様子見にやってきたというのも、あるいは日照不足と関係があるかもしれない。
カワラヒワにとっては、この時期餌になるものの生育がよくなく、お腹が減り気味なのかも。それで、いつもオオケタデがあるうちのベランダにやってきて、「まだ実はなりませんか?」とでも言いたかったのかもしれない。
去年から、団地建物のエントランス付近に、植えているオオケタデは、もう1粒実っているのを発見したから、まもなくうちのベランダのも、実りはじめると思う。そうすれば、カワラヒワが、どんどんやってくるようになるのだろうか。
日照不足は、いろいろなところに影響を及ぼす。とりあえず野菜の値段が上がるかもしれないなどと言われているが、われわれ都会の消費者が、それで直ちにどう、ということはない。しかし、植物たちや、それをあてにしている鳥たちなどは、まさに死活問題。早く天候が回復してくれるとよいのだがと思う。 |