2006年3月9日号 ※都合により1日早い更新です。

風邪引き通販<1>

  風邪引き通販<1>
 

 冬も終わりに近づいた2月、なんとか保ってきた免疫力では、防ぎきれなかったらしく、風邪をひいてしまった。インフルエンザの予防接種は受けているので、インフルエンザではないようだ。
 まず咳に来て、それから喉へ回り、鼻水と深い咳というように、症状は進んだ。熱は出なかった。そのために、かかってから数日は、なんとか雑用をこなせたのだが、4〜5日たったら、体が重くて動くのはつらくなった。それからが延々と長い。今この原稿を書いている段階で、風邪にかかってからおおむね3週間近くが過ぎたが、まだ完治しない。咳と鼻水は、いぜん少し出ている。
 私が風邪にかかる前、岐阜の友人が風邪にかかって、なんとか完治するまでに、1ヶ月かかったと言っていたので、まさかそれは…と思っていたのだけれど、我が身に降りかかってみると、1ヶ月というのも、ままありうる話と、思い直さざるを得なかった。
 とにかく今年の風邪は、しつこい。喉の痛みが引くまでは、1週間近くを要したし。
 そういうわけで、風邪を引いたことに、ちょっと頭にきたので、いろいろ対策を考えることにした。
 もちろん、手洗い・うがいなどの基本は押さえているつもりだが、どうも風邪のウイルスというのは、ホコリに潜んでいるのではないかと思う。根拠があるわけではないのだが、過去何度かひどい風邪や、インフルエンザにやられたときは、決まってホコリの立つようなこと、例えば大掃除などをしたあとであったのだ。
 その「ホコリ原因説」を、勝手に?提唱して、ホコリっぽい作業をしたあとは、必ずうがいをしている私だが、今までの対策では、どうも不十分ということらしい。
 そこで空気そのものを、フィルターにかけてしまったらどうかと考えた。ネットで調べてみると、アレルギー物質とともに、ウイルスをやっつけてくれる空気清浄機が、いくつも見つかった。
 うちは寝床が普通のマットレスなので、地表面近くのウイルスや、菌を吸い込んでしまいがちなのではないかと思う。外から持ち込まれたウイルスは、地表面近くに漂っていると、テレビで解説していた。とすれば、ホコリ原因説も、まるっきり根拠のないこととも言えないかもしれない。
 それならば、強力にウイルスをやっつけてくれる空気清浄機は、効果が期待できる。喉に吸い込んでしまったウイルスは仕方ないとしても、外から持ち込まれ、そこらに漂っているウイルスは、分解・不活性化できるかもしれないからだ。
 早速ネット通販で、1台注文してみた。大手メーカー製で、15畳大の部屋の、花粉、シックハウス原因物質、ウイルスを分解という性能のものを、注文したのだ。
 商品は代引きですぐに届いた。早速自分の部屋において、スイッチを入れた。
 すると、ほとんど運転音はしないで、後ろ側でファンが回っている。特に劇的な変化は起こらないが、何となく冷たい空気が、エアコンの空気に混ざって吹いてくるような気がする。
 だが、しばらく部屋を離れて、戻ってきてみると、少し部屋全体のホコリっぽい空気感が、軽減されていた。喉も少し楽になったようだ。このあたり、プラシーボ効果もあるだろうが、何しろモノがあふれていて、ろくにちゃんとした掃除も出来ない私の部屋だから、少しでもホコリっぽくなくなるのなら、願ったりだ。
 運転させていると、エアコンの風量にあわせて、勝手にファンの速度が変わったりするので、なかなか面白い。においセンサーなどというものもついているらしいが、例えば餃子のゲップをしたら、吸い込み風量が強くなるのかなどは、実験してないからわからない。しかしまあ、居間のほうにも、1台入れてみようかという気にはなる商品だった。
 風邪は、ホコリを少なくすれば予防できるかと言えば、もちろんそうとも限らない。冬に風邪の類が流行るのは、やはり空気が全体に乾燥しているからだ。例えばインフルエンザウイルスも、湿度が50%を越えると、とたんに元気がなくなるのだそうだ。ということは、おおむね湿度50%を越える程度に、空気の環境を保持していれば、ウイルスは活性化しにくいことになる。
 湿度を知るためには、やはり湿度計が必要だ。だいぶ前に、秋葉原で2個ほど買ってきたような覚えもあるが、何しろうちは、いろいろなものがなくなり、忘れた頃に出てくるうちだから、既にどこに行ったかわからない。
 そこでまたまたネットのオークションをのぞいてみると、あるわあるわ…。数百品もの出品がある。その中でどれでも落札し放題なわけだが、今時湿度計で、札を争うということは、まあ考えにくい。なので、手近なもの3つほどに入札してみた。それらは入札金額そのままで落札された。1個500円〜精度の高い楽器用のもので1350円であった。以前買ってきた、秋葉原のものは、交通費別で1600円くらいだったから、ずっと安い。たとえ送料がかかっても…である。
 郵便などで届いたそれらを、まず寝床の枕元と、よく結露する窓際、それに自分の部屋の3カ所に置いてみた。

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