2009年・産まれた卵の観察日記続き



 8月3日。餌場に来る鳩の数が多すぎるので、餌量を調整し、頭数削減を検討することにしました。天気の悪いときなど、かなりうちの餌場はあてにされているようで、それはそれでいいのですが、いくら何でも20羽とかになると、いろいろ問題です。
 北側の巣は、掃除したもののすぐに汚れてしまうようです。まあ仕方がないですか。生き物ですから。去年ピヨスケを見つけたのは、ちょうど今頃の大きさだったと思うので、それからするとピヨスケは発見時、15日から17日齢程度だったのでしょうか。大きいヒナは、翼の下が金茶色になってきましたが、小さい方はまだピンク色が透けて見えます。大きい方のヒナは、足にも白い毛があることがわかりました。
 親鳩さんは、1日5回程度?給餌に来ますが、北側の片方の親は「右青足輪くん」、もう一方の親が「メタリック足輪くん」であることが確認されました。ということは、この鳩さんということになります(画像の中央の鳩)。

親鳩の画像です

 中央の鳩、左足に金色メタリックの足輪をしているのがわかるでしょうか。この鳩と、「右青足輪くん」が交代で給餌に来ます。うちの「足輪ーズ」たちは、みんな餌に夢中になっているとき、そっと背中からつかまえて、素早く足輪をはめ、そのまま帰すという方法で、識別用の足輪を付けた鳩さんたちです(家の中に誤って入ってしまったり、スズメの餌箱に入ったまま出られなくなっているところを「救出」した鳩さんにもつけてあります)。あまりにみんな同じような模様なので、ある程度区別をつけておかないと、どの鳩さんが誰だかわからなくなります。
 南側、巣の中がフンだらけになり、ヒナはそのフンの無いところに小さくなって座っているような感じになってきたので、思い切って巣をまるっきり掃除してみることにしました。夕方17時過ぎから、まず次亜塩素酸水溶液(消毒液)を作り用意。とりあえずヒナを手ですくうようにして、そばの植木鉢皿に移して避難させました。次いで植木鉢にはまっている巣のザルを取り外し、中に敷いてある布を確認。当初は洗って再利用も考えましたが、どうにも汚いので廃棄。細かい巣材の枝やビニールタイを取り除き、ザルを洗いました。洗い方は、次亜塩素酸水溶液と持ち手付きタワシでごしごししてから、十分真水で洗い流します。そして可能な限り乾かすため、エアコンの室外機が出す風の当たるところに伏せて置きました。その間にザルに敷くものを作ります。喫茶店などの洗面所にあるような、手を洗ったあと濡れた手を拭くためのペーパータオルを、3枚重ねにしてから半分に折り、所々セロハンテープで止めます。それをもう1組用意して、互い違いに貼り付けると、倍の大きさになります。要するに6枚重ねと同じ状態にしたわけです。ザルが少し乾いて来つつある時に、作ったそれを敷き詰めて、もとのように植木鉢にはめました。少しザルは、まだ濡れていますが、ヒナが座り込んだりするところは、ペーパータオルで覆われますし、その部分は乾いていましたので、ヒナをもとのように戻しました。
 ヒナはしばらく落ち着かない様子で、ピーピー鳴きながら立ち上がったままザルの中をうろうろします。しかしまあ、10分ほどで落ち着きました。この種の作業をしていると、10羽位の鳩たちが、かわるがわるやって来ては飛び立つのを繰り返します。これは近所迷惑かもしれない(羽音がうるさい)ので、早朝のみ餌やりに変更しなければならない気がします。
 18時半頃、親鳩さんがやって来て、ごく普通に給餌されましたので、巣を丸洗いという掃除は、まあまあうまく行ったようです。ヒナも新しいフンを、さっそくしていましたが、特に問題ありません。ヒナは、巣に戻すとき、少しよく観察しましたが、背中の一部に、まだ羽毛が出そろっていないところがありました。

 8月4日。北側、風切り羽根のような羽根が伸びてきています。ゆっくりではありますが、巣立ちへの準備が進んでいるのでしょう。南側は、北側の1羽より遅くなりそうですが、きれいになった巣にも慣れた様子です。もっとも1日で結構汚れるのですが…。

南側ヒナの画像です

 8月4日の16時54分撮影。すみっこに貼り付くようにしています。
 北側の巣の汚れは、更にまたひどくなり、これまたなんとかしなくてはならない様子…。鳩全体への餌やりは、この日から早朝1回(原則的に)に変更しました。

北側巣の様子です

 北側巣の汚損状況。8月4日17時42分。左の個体の方が、少し大きいです。

 8月5日。南側、早朝からピーピーと鳴いていますが、親鳩さんが来ません。違う鳩が巣をのぞき込んだり、そばまで行ってみたりしていますが、当然給餌はされません。こんなものなんでしょうかね?。北側には割とちょくちょく親鳩さんがやって来ている様子なので、成長度からすれば、もっと南側親鳩も来ていいはずだと思いますが…。そのうのある喉元は、もっと膨らんでいていいような気もしますが…。

南側ヒナの画像です

 こんなものですかね?。ふちに上がることを覚えたようです。8月5日11時9分。
 昼過ぎになって、巣のあるところの真上にあるアサガオに水をやり、そのついでにヒナをすくい上げて観察しましたが、本当に「ミニバト」の姿をなしているのにびっくり。思ったより喉元はぷっくりしているので、人間が気付かないときに餌は給餌されているようです。一安心。怖がってピーピーと鳴くので、頭を指でなでて、少し声をかけてあげますが、それでも怖いでしょうね(苦笑)。ダニは手についてきませんでした。
 北側も観察しました。北側は2羽ですので、多少「場所の取り合い」のようなこともしています。

北側ヒナの画像です

 巣は汚いです…。大きい方の個体が立ち上がったところ。モニタの画像を撮影。8月5日11時57分。

 8月6日。広島原爆の日。南側、巣がおしっこくさい(笑)ので、フンも再び多くなってきたことから、敷いてあるペーパータオルを交換することにしました。古いものはそのまま折り畳んでゴミ箱へ。新しいのを同じように敷きつめて、ヒナを戻します。ヒナはピーピー鳴いて嫌がり、近くの植木鉢下皿に載せている間は静かにしているものの、元に戻すとしばらく興奮して、また鳴いています。しかし数分で落ち着きました。ヒナを移動させても、手にダニがつくことは無くなりました。このことからすると、鳩にダニがたかっているのは、親鳩→巣材→ヒナというルートが確立してしまっているからと考えられます。常に巣をきれいに保っていられれば、ダニを大幅に減らせるであろうという仮説が立てられ、それの一つの証拠にはなろうかと思います。もっとも、レース鳩など飼っておられる方からすれば、常識かもしれませんが…。

南側ヒナの画像です

 まっさらになったペーパータオルにのっかるヒナ。8月6日17時27分。

 8月7日。北側は、そろそろ識別の足輪をつけてもいいのかもしれません。足がずいぶんしっかりしてきました。体の大きさからすれば、巣の近くを歩き回ってもおかしくないと思えますが、巣の中がそこそこ広いせいなのか、ほとんど巣から出てくることはありません。これは南側も同じ。
 昼過ぎ頃、両親が相次いで来ますが、給餌するでもなく巣の回りをうろうろします。パトロールでしょうか?。親鳩さんが来ると、小さい方のヒナが、盛んに餌くれとアピールします。しかし、少なくともモニタで見る限り、右青足輪くんは、ヒナからせがまれても、ちょんちょんと頭の後ろをつついてあげるだけで、給餌はせずに、フンでいっぱいの床面をつついて、何か食べて?います。ダニや虫を食べているのでしょうか?。

巣の床をつつく親鳩の画像です

 右側、親鳩さんです。左はヒナ。

巣の床をつつく親鳩の画像です

 何かつついて食べています。右端に、青い足輪が写っています。いずれも8月7日14時50分。
 午後少し、南側のベランダ全体を掃除し、一部植物の配置を変えました。ヒナは怖がってなのか、巣がはまっている植木鉢のふちに上がり、まんじゅうのように固まっていました。

 8月8日。南側のヒナは、巣のふちに上がっているのが、すっかりお気に入り?になってしまったのか、昨晩は奥よりのふちに上がったまま寝ていました。

巣のふちに載るヒナの画像です

 足がしっかりしてきたせいでしょうか?。巣の中敷きペーパーが気に入らないのかもしれませんが…。巣の外が汚れることになるので、人間としては少し困りものですが…。8月8日14時10分。
 北側は巣の汚損がますますひどく、なんらかの対策が必要になってきました。足輪をつけようかと思いましたが、片手でヒナを保持して、もう片手で足輪をはめるという作業は、かなり困難+ヒナの足が心配なので、母親に手伝ってもらう(もちろん私の、人間の母親)ことにして、今日はあきらめることにしました。


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