特異車サロ185−11号
185系のグリーン車は、サロ185形です。0番台と200番台がありますが、モハやクハと同じで、0番台は東海道線向けの暖地用、200番台は高崎・上越・信越・東北線方面用の寒地向けです。現在は一部200番台も、「踊り子」に使われていますが、0番台が本来「踊り子」用の車輌です。
「踊り子」の185系は、0番台10輌編成のA編成、200番台7輌編成のB編成(一部は現在ATC付きで、横浜線から中央線に乗り入れ可能)、0番台5輌編成のC編成の3種類があり、それらを組み合わせて5輌、7輌、10輌、12輌、15輌で運転されています。新幹線や寝台特急以外での、15輌編成運転は、JR特急現在最長の編成で、それだけ重責を担った列車と言えますが、全て田町電車区で管理しており、国鉄時代からずっと編成単位で管理され、編成をバラバラにして検査のために入れ換えたりはしない、という伝統があって、現在もそれは守られています。そのため、例えば「A4」編成、と言えば、常に車輌の番号は固定しており、東京方の先頭車はクハ185−107で、グリーン車はサロ185−7と8と決まっています。
もともと多数あるわけでもなく、配置区もほとんど変わらない、担当する工場もほとんど同じの185系ですから、特異的な車輌は少ないですが、2010年春にサロ185形に乗車したところ、特異な装備を持っているサロに当たりました。車輌番号はサロ185−11。A6編成の5号車で、編成全体は以下の通りです。
←東京
クハ185−109+モハ185−21+モハ184−21+モハ185−22+モハ184−22+サロ185−11+サロ185−12+モハ185−23+モハ184−23+クハ185−9
どのような様子か見てみましょう。サロ185−11の画像は、全て2010年4月5日、熱海−伊豆急下田間で撮影。
サロ185−11車内。特に変わった様子は見られませんが…。
これは参考までにサロ185−13の車内。向きが反対向きですが、見た目の感じは全く変わりません。
ところがよく見ると…。下田方3窓分には、ロールアップカーテンとその溝が窓枠にありますが、4窓目からありません。これは座席の番号で言うと、4番ABCD席から後ろは、固定窓になっているためです。当然窓は開きません。
後ろ側、9番ABCD席から後ろは再び開閉窓になります。そのため固定窓なのは、4番から8番までの5列です。右側が9番の席で開閉窓、左側の窓が固定窓の8番です。ガラスの色も、固定窓は透明に見えますが、開閉窓は少し青みがかった185系で一般的な色に見えます(ホーム面の色味が違って見えることに着目して下さい)。