UR都市機構による強制退去の法的措置とその不当性について続き



<返還・相殺された敷金の謎>
 「故意または重大な過失による汚損」というのなら、賃貸借契約書第6条と、同2項の規定により、敷金はその復旧のために充当し、返還されないはずです。敷金とは、一種の保証金であるとともに、「退去時に、クリーニングなどでは回復できないキズや汚れを修復するのに必要なお金を、あらかじめ預託しておく」という認識で間違いないかと思われます。
 ということは、URの主張している、本件における野鳥への餌やりに起因する「故意または重大な過失による汚損」が、仮に本当にあったとすれば、当然敷金はそれの復元に充当し、不足があれば、さらに別途不足分を請求されるはずです。

敷金精算書の画像です

 これは、退去時に精算されたお金に関する書類です。
 平成23年(2011年)の3月までは、内容証明を受領した段階ではないので、いつも通り家賃と共益費は、銀行口座からの自動引き落としで処理されています。しかし4月からは、即決和解が終了し、退去が完了するまで、家賃の支払いは銀行口座からの自動引き落としが停止され、退去完了後に一括振り込みで精算という形になっています。一番下の段に、H23 04〜H23 06の文字が現れ、家賃という項目が立てられているのはそのためです。これは、退去が期限までに完了しない場合、1.5倍の「損害金」を支払うという和解内容になっているので(→即決和解申立書参照)、退去が完了しないと、退去日をもって、その月の日割り家賃を計算しなければならないことも含め、家賃が確定しないためです。
 さて、この「敷金及び家賃等精算書」なる書類を見ますと、確かに家賃の他に、「修理費負担額」というものが含まれ、それらが敷金から引かれる形になっています。
 では、「修理費負担額」というのには、「野鳥への餌やりに起因する故意または重大な過失による汚損」を回復させるための費用が含まれているのでしょうか。逆に含まれていないと、「故意または重大な過失による汚損を回復させる」必要は無かったことになり、したがって、当家を強制退去させるための前提が崩れることになります。住人の居住権を強制的に剥奪するほどの「汚損」を修復するための費額は、常識的に考えて敷金の範囲に収まるはずはありませんが、それを検証してみましょう。

空家修理費負担額請求書の画像

 これは、退去時(2011年6月14日)に、東京南管理センターの職員が、初めて当家の室内を見分し、損耗状態や紛失している備品が無いかチェックに来た際、作成した書類の表側です。
 ふすまの「新鳥子(片面)すりへり」というのは、北側の部屋を物置部屋にしていた関係で、入口のふすまと、ラックハンガーが一部こすれていた部分があり、それを修理するのにかかる費用ということです。当然、入口の話なので、鳩への餌やりとか、営巣などとは関係ありません。

空家修理費負担額請求書の画像

 裏面の画像です。ビニールクロスのキズ・ヤブレというのは、玄関室内壁についていたキズです。大形の荷物搬入時に、2004年頃私が付けてしまったもので、5センチほどのもの数カ所とはいえ、これは張り替えを要するでしょうが、当然のことながら、これもまた鳩への餌やりとか、営巣などとは関係ありません。
 「その他」の欄は、全て水回りの清掃にかかる費用で、当然これも、鳩などとは全く関係無く、退去時に通常決まって請求する金額なのでしょう。
 これではっきりするのは、
1.そもそも外しか見ずに「野鳥への餌やりに起因する故意または重大な過失による汚損」をなしたと認定したのに、外壁など外観を構成するものについての原状回復費用が全く算定されてない。
2.そもそも外壁に関する項目そのものがなさそうに見える書類でしか、算定を行っていない。
3.結局内装・外装を問わず、空家修理費負担額請求書には、全く「故意または重大な過失による汚損」を回復するための費額査定が行われていないし、もちろん請求もされてない。
…ということから、そもそも「故意または重大な過失による汚損」があったという証明がなされていない、ということです。
 またこの「空家修理費負担額請求書」を作成する際、職員は、鳩に餌をやっていたベランダや、巣が出来ていた北側窓外すら見ませんでした。
 これらの事実は、実は重大で、当家を強制退去させるに至った、UR側主張の前提が、全く崩れており、URが言うような「故意または重大な過失による汚損」など、ありはしなかったことを、雄弁に物語るものです。

 「ありもしない」ことを、あたかも「あったかのように言う」のは、人を欺く行為です。「こういうことがあった」と明確に言うためには、「その証拠はこれだ」と、証明することが求められるのは、世の道理です。ここに提示した書類を見るにつけ、また前の項目で検討した建物外観を見るにつけ、URが言う「故意または重大な過失による汚損」が、「あった」とする証明は、なんらなされていないと考えられます。すると、「ありもしない」ことを、あたかも「あったかのように」主張することは、当家を欺き、即決和解の決定を出させたことで、裁判所をも欺いたことになりはしないか。そのようにも思えます。この部分、URとしてはどのように答えるつもりでしょうか。このように、居住者や裁判所を欺くかのような行為は、罪にならないのでしょうか。
 URは、独立行政法人という、国の組織です。しかし、こういうことを、いざとなると平気でやってのける「国の組織」だということを、現在の居住者、将来の居住者、国民全て、みな知っておいたほうがいいでしょう。

<職員とのやりとりと抗弁出来なかったことについて>
 当家も「張り紙などせずに、直接言いに来るように」と言ったわけなので、職員はたびたび(と言っても合計3回ほど)やって来るわけですが、当然「言い合い」になるわけです。
 本来的にこの種の「紛争」を、話し合いで解決しようとする場合、玄関口で立って寒い中1時間以上も、時に声を荒げながらというのでは、およそ生産的な議論など出来はしません。苦情申立者があるのであれば、その人も含めて、集会所などを利用しながら、落ち着いた話し合いをするというのが普通のやり方ではないかと思います。
 ただ、このような「もしかすると、住民の居住権にかかわるかもしれない事案」の場合は、文書でやりとりするのが筋でしょう。当家はのちのち証拠になる可能性がありましたから、職員どもの言い分を録音・録画しましたが、本来はただの立ち話の場合、証拠が残りにくく、録音などの機器に明るい人間がいない家庭の場合、著しく賃借人が不等な立場になりかねません。その意味において、この種の紛争解決には、文書でのやりとりが必要だと思います。
 また、口頭では抗弁にならないのが、今回の場合特に問題でした。
 職員の言っていたことは、当時の録音によりますと、
1.「海洋紀行」のホームページの記述と、団地周辺の現況を照らし合わせると、当家が野鳥に餌やりしているのは間違いないから認めろ。
2.苦情が来ている。
3.野鳥の餌やりをするものだから、住宅管理協会としては、空き家にネットを張らなければならなくなった。
…というようなことに終始しています。あまり本質的な話ではないわけです。
 このことからわかるのは、
●17号棟をカメラで撮影していたように、当家も知らないうちに監視対象になっていた事実。
●苦情が来ているというだけで、具体的な内容は語らない。
●空き家にネットを張る必要と言うが、それが100パーセント(あるいは相当な割合として)当家の責任に帰すると、証明できるのか。空き家にネットを張るのは、そもそも本来的業務ではないのか。
…といったことですが、当然これらはその場で職員に反論しています。ところが職員どもは、全くそれらに耳を貸さないばかりか、例えば「海洋紀行」が私のコンテンツであるかどうかの認否は「裁判所でなければしない」と言うと、「都合が悪いからでしょ」などと言って、話にならないのです。
 休息しているところに、前もって電話もせずに突然押し掛けてきて、なかなか帰らないので警察を呼ぶと、警察官の前ではとたんに静かになり、屁理屈や揚げ足取りなどはしなくなるという特徴も持っていました(警察官は、民事不介入の割に、向こうの言い分を代弁してしまったりしますので、詳しい経緯は、警察官に説明しない方がいいようでした)。
 それと、気になるのは、こちらの言っていることに正しく答えない例が目立ちました。例えばそれはこんな事例です。
当家:「他に犬猫を飼っている人がいるではないですか。あれはいいのですか?」
職員:「個別に言っていただければ対処します」
 当家は、犬猫を飼っている人に対して、なんらかの対処を求めているのではありません。そんなシュタージのようなことをしようとも思いません(シュタージ=東独に存在した秘密警察・諜報機関の名前。密告者を市民に紛れ込ませ、反体制勢力の徹底的弾圧を行った。転じて、密告することや、密告者を差すことも)。当家にしているような「執拗な追い出し工作」を、犬猫飼っている人に対してはしないのに、当家にだけするのは「不公平ではないか」と言っているのです。いわば「公正さ」を質しているわけです。
 職員の一人は、横浜のセンターから東京南管理センターに「ご配転」のようでした(→名刺の記載による)。さぞや仕事がバリバリ出来て、頭も良くていらっしゃるのでしょう。頭が良すぎるあまり、私たちのような市井の人間の話す言葉は、正しく理解できないようでした。

 一事が万事この調子。こちらが抗弁しようとしても、話をそらし、はぐらかし、聞く耳を持たず、抗弁にならないのです。これは大変不満なことでした。この調子の「押し問答」を2回やったら、それを当家に「抗弁させた」という「既成事実」にすり替え、「結論ありき」の内容証明という結果です。まるで最近問題化している、どこかの原発の再稼働問題のよう…。こういうことが、今に至るURに対する不信感につながり、また「苦情申立者」は、住宅管理協会の関係者ではないかと疑わせる根拠の元にもなっているわけです。
 当家の「強制退去」は、2011年2月17日の時点で既定路線になっており、淡々とそのスケジュールにしたがって、手続を進めたに過ぎないのかもしれません。2011年2月17日時点で、当家も「今後本件については、文書でのやりとりとしたい」旨、申し入れをすべきだったかとも思います。だいたい2回の押し問答しか、当家が何か言う機会はありませんでしたから。また、密告を奨励するかのような住宅管理協会の態度についても、全く感心しない旨、指摘しておきたいと思います。

<御用弁護士の暴言から見た「嘘つきの弁護士」>
 弁護士という職業は、人が不当な扱いを受けないよう、法律の専門家として、自らも法律を遵守し、それに従い、奔走し、必要な書類を書き、裁判所に提出し、時には警察権力と対峙し、もって市民の生活の安全や、正義を守る職業だと、2011年5月19日14時03分までは思っていました。ところがその1分後から始まった電話によって、当家のその認識は、大きく裏切られることになるのでした。

 まず弁護士というのは、どういう地位で、どんな資質を求められるのか。まずは弁護士法を覗いてみましょう。



(弁護士の使命)
第1条 弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。
2 弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。
(弁護士の職責の根本基準)
第2条 弁護士は、常に、深い教養の保持と高い品性の陶やに努め、法令及び法律事務に精通しなければならない。


 本件において、弁護士が関与するのは、UR側弁護士と、こちらが訴訟などで対抗すれば、こちらの弁護士ということになりますが、実際に当家は、弁護士に「相談」はしたものの、訴訟を起こしたりはしていないので、当然「即決和解の申立人弁護士」であるUR側弁護士のみということになります。その弁護士(以下「御用弁護士」と呼ぶことにします)がとんでもない暴言を吐き、「嘘」をついたのでした。

●事件のあらまし
 まあ「事件」と言っていいのではないかと思いますが、当家は仕事の関係上、電話は録音できるようになっています。仕事の依頼など、聞き逃しがあると困るためですが、その電話機に、2011年5月19日14時04分から電話が記録されていました。それは、「即決和解の手続を東京簡易裁判所にて行うが、その期日はいつが良いですか」という、御用弁護士からの電話でした。
 即決和解に応じることは、もう既に決めており、もっぱらこの時期(2011年4月14日以降)は、転居先を見つけつつあり、引っ越しの準備を忙しく進めている最中でしたので、東京簡易裁判所にも確かめて即決和解の日時を引っ越し後に出来ないか、引っ越し先の簡易裁判所に移送できないか確認したところ、いずれも申立人(御用弁護士)と相談の上なら可能、という回答を得ていましたので、期限(2011年6月30日)までの退去を完了させるための作業を優先させるべきだと考え、御用弁護士に以下のように伝えました。
母親:即決和解に協力するため、引っ越しの準備をしていて大変忙しいのです。即決和解の日程を引っ越し後にしたり、管轄の簡易裁判所を、●●簡裁にしてもらえませんか。
 すると、その答えはとんでもないものでした。
御用弁護士:そのような事を言うのなら、今すぐこれから強制執行に行くぞ。そして荷物は全て外に放り出してしまうぞ!。
 この時は高齢の母が電話に出ていたのですが、スピーカーホンから会話が聞こえていましたので、私がすぐに電話を引き取りました。
私:もしもし、電話代わりました。荷物を外に放り出すって、どういうことですか?。
御用弁護士:すぐ強制執行はかけられる。
私:そんなに早く強制執行は出来ないはずでしょう。
御用弁護士:いやいや、裁判所に言えば、すぐにでも強制執行は出来るのですよ。
 さて、これには困りました。強制執行は、裁判所の執行官の立ち会いが必要なので、すぐには出来ないはずです。とはいえ、その当時は、週刊誌などでいわゆる「ゼロゼロ物件」における家賃滞納などの場合に、カギを変えられて荷物は放り出されたとかいう話はあるにはあった由に見聞きしていたので、法律の専門家が言うのだし、あながち無い話でもないかもしれないと思い、大変精神的に圧迫される事態でした。
 とりあえず、せっかく整理している荷物を放り出されても困る(もっとも、廊下は狭いので、当家のように荷物の多い家では、放り出し切れないと思いますが…)ので、仕方なく2011年6月7日という御用弁護士の提案日に即決和解の手続を東京簡裁で、と決めざるを得ませんでしたが、その即決和解の実際の流れは下に詳しく書きますから、そちらを参照していただくとして、ここではもう少し、この御用弁護士の発言について考察したいと思います。

●御用弁護士の発言は真実か?。
 御用弁護士の発言で、問題になるのは以下の2点です。
1.今すぐに強制執行に行く
2.荷物を外に放り出す
 強制執行には、おおよそ次のような手続や、書類の取得が必要です。場合により異なる部分もありますが、おおまかに書くと、まず裁判所に申立をし→引き渡し命令を裁判で裁判所から得→明け渡しの催告→執行官立ち会いにより執行、という流れになり、少なくとも即日はまるっきり無理。通常半年から1年くらいかかると言われています。また債務の代わりに荷物を「差し押さえる」ことは、例外に指定されている物(以下参照)以外出来ますが、「放り出す」というのは執行官が許可しないでしょうし、その土地なり通路なりの使用・通行を阻害するので、別な法律に違反すると予想され、保管の上競売にかけるというような性質ですから、放り出したりして破損すると、それだけ債権が減ることになり、意味がありません。第一、本件のように、退去させるのが主目的の即決和解の場合、家賃滞納ではないので、荷物を差し押さえる意味はほとんど無いのではないでしょうか。



強制執行による差し押さえが禁じられる物
 民事執行法は「債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、一月間の生活に必要な食料及び燃料などは差し押さえてはならない」と規定。テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機は現在は生活必需品で、差し押さえの対象外。ただしテレビが複数台ある場合は、通常は1台を残して差し押さえる。また、仕事に必要な道具、勲章や賞状なども差し押さえられない。
(2012年2月29日 毎日.jp記事より引用)


 よって御用弁護士の発言、1と2は、いずれも「嘘」です。特に悪質な脅しの類と言っていいと思います。つまりこの弁護士は、「虚偽の発言を持って、人を脅迫した」ということになります。
 このような嘘を弁護士がつくことについて、弁護士法第1条(上参照)に反する行為であり、第2条の「品位」を欠く行為だと言わざるを得ません。脅迫するばかりか、弁護士法にも違反する重大な違法行為と言えます。
 さて、この御用弁護士をどうするか検討しました。まずは脅迫罪に当たると思えるので、当時所轄の警視庁成城警察署に相談するということが考えられますが、「被害届」とか「告訴状」というような話にまでなるかどうかわかりませんし、引っ越しがそう遠くない身からすると、事情聴取などで時間を取られるのも困ると言えば困ります。引っ越した後ですと、引っ越し先から警察署に通わなくてはならないかもしれず、そこまでは無いと思いましたが、万一刑事裁判になったりすると、それこそ東京地裁まで通わなくてはなりません。それらは引っ越しの「疲労度」から見て、当家側に得策とは思えません。ただ、当家の人間二人が、この発言を聞いてから、激しいストレスと胃痛を感じ、4日も引っ越し準備作業が遅延する結果となりましたので、医師の診断書を提出し、傷害罪での相談も考えはしましたが、結局時間を取られることには違いないので、それらは断念しました。
 しかし、こういう嘘をつくことで人を脅すような弁護士は、弁護士の風上にも置けないとは思うので、引っ越し後少し落ち着いてから、御用弁護士が所属している「第一東京弁護士会」に対して、懲戒請求も視野に入れた抗議を行うことにしました。
 まずは「第一東京弁護士会」のホームページから、「当会所属弁護士への苦情」というページを開きます(http://www.ichiben.or.jp/consul/center/toukai.html)。そこを見ますと、「市民窓口」というところがあり、電話相談ということになっています。料金は無料とありますが、苦情を受ける窓口に、わざわざ無料と書く感覚は、ちょっと一般市民とかけ離れていると思います。しかしまあ「弁護士に相談」というのは、全て有料と勘違いしている人もいるかもしれないので、念のため書いてあるのでしょうか。
 このようなページが設けられているのは、大変結構なことだと、まずは思うのですが、電話相談というのが正直ネックです。それは本件のようなケースの場合、その話を考えただけで、胃痛と吐き気を催すようなストレスがかかる話なので、電話で一から説明するのは大変苦痛だからです。
 それでとりあえずは、「抗議書」を作成・郵送し、読んでもらうことにして、電話の代わりと出来ないのか、市民窓口というところに電話して尋ねることにしました。もっとも、ある程度はそこで説明しなくてはならないので、今から思えば同じようなものなのでしたが…。
 すると、電話口に出た人は「それで結構なので、抗議書をお送り下さい」という内容の回答でした。当方としては、文書でのやりとりのほうが、当然にして証拠が文字の形で残るので好ましいという事情もあったわけです。
 以下に送付した抗議書(2011年7月6日発送)を掲載します。テキストのままですので、個人名などが入るところは●印にしてあります。が、それ以外は手を加えていません。また●の数は、必ずしも人名漢字の数を表していません。


(ここより抗議書内容)

第一東京弁護士会 御中

第一東京弁護士会所属 ●●●●弁護士の暴言に対する抗議

 当方は、過日(平成23年6月7日)東京簡易裁判所にて、UR都市機構の強制退去処分につき、即決和解の手続をなし、既に退去をすませた者です。

 即決和解の申立人は、●●●●および●●●●両弁護士、相手者は、当方世帯主・●●●●、および同居人●●●●となっていました。

 内容証明郵便にて、URが指定した退去期限は、即日を意味しており、当方としては、即日の引越は、当然にして物理的に無理でしたので、私(●●●●)が、●●弁護士に電話にて、3ヶ月ほどの猶予と、その間の賃貸借契約の継続を願い出、URによって、それは6月30日まで認められるに至りました。

 即決和解の内容については、既に和解が成立しているので、特に争うところもなく、既に済んだ話ですし、UR都市機構と当方の問題であり、●●、●●両弁護士はその通知代理人という立場ですので、即決和解そのものについて問題はありません。

 しかし、●●●●弁護士は、平成23年5月19日14時04分から、当家電話機に記録された電話において、当家が「即決和解に協力するため、引っ越しの準備をしており、それが大変忙しいので、即決和解の日程を先にしたり、管轄簡易裁判所について配慮して欲しい」旨申し出た際、まず、82歳と高齢である世帯主・●●●●に対して、「そのような事を言うのなら、今すぐこれから強制執行に行くぞ。そして荷物は全て外に放り出してしまうぞ」と発言し、次いで電話を引き取った同居人・●●●●に対しても、「すぐ強制執行はかけられる」と発言しました。同居人・●●●●が「そんなに早く強制執行は出来ないはずでしょう」と申しますと、申立人●●弁護士は「いやいや、裁判所に言えば、すぐにでも強制執行は出来るのですよ」と発言しました。

 この発言について、当方も当然にしてそのようなことがありうるのか、調べましたが、そのような事実は認められませんでした。すなわち、●●の言う、

1.すぐに強制執行はかけられる

2.荷物を外に放り出す

 …などという行為は、最近問題になっている、いわゆる「ゼロゼロ物件」における家賃滞納などの場合には、違法行為として行われている事実はあるようであるものの、裁判所が即日強制執行を認めて、ましてや荷物を放り出すなどということはないと確認できます。

 つまり、弁護士●●は、ここで当方の提案を封じるための脅しとして、虚偽の発言をなしたと言わざるを得ません。

 また、このような発言は、特に世帯主・●●●●に対して、各種の証拠から判断して、「脅迫」にあたる可能性が高いと考えます。

 ●●弁護士のホームページによると、民事介入暴力対策や、刑事事件の裁判弁護についても尽力している旨記載されていることから判断して、●●弁護士自身このような発言が、脅迫に当たる事実を知らないはずもなく、またそもそも弁護士ともあろうものが、まるで「暴力団まがい」の物言いをすることには、驚きと恐怖を禁じ得ませんでした。特に、退去期限に余り余裕の無い中、即決和解に協力するため、日々引越のための準備をしている最中に、このような発言を受けることは、精神的にもとても恐怖を感じ、また診断書を取ろうかとすら思うほど、体調を崩す結果となりました。事実この発言によって、約4日ほど退去のための準備が遅延いたしました。

 当方は当時、和解に向けて急ぎ引っ越しの準備を進めており、即決和解に協力的に手続を進めようとしていたのでありましたが、申立人のような物言いは、一方的に人を服従させようとする乱暴な物言いであり、当時進めようとしていた「和解」を、申立人自らが破壊せしめんとするものであると感じました。

 特に、実際に勝手に鍵を交換されたり、荷物を放り出された人の話も、週刊誌等で目にはしておりましたので、そういうことが、弁護士●●の手により、執行される可能性が無くはないと感じ、とても怖い思いをいたしました。

 即決和解における、裁判所担当事務官からの事務連絡書への答弁書にも、この弁護士●●の、人を威圧し、服従させようとするような暴言の件について記載し、申立人が、「平成23年5月19日の電話において、行きすぎた表現があったことを認め、その表現について撤回・謝罪する」のであれば、当方は不問に付す旨記載してあり、それは申立人の目にも入っていたはずですが、当日●●は同席しなかったばかりか、同じ●●●●法律事務所に所属する●●も、5月19日14時04分からの電話の近くに居て、最初に電話に出、内容のあらましを知っていたにも関わらず、即決和解の席では、「私は電話の内容について詳しく知らない」とするなど、不誠実な態度に終始しています。

 即決和解が成立した今、既に転居もすませ、今度は部屋に積まれた荷物の片づけに追われる毎日でありますが、この弁護士●●の暴言に関する問題については、とうてい納得することは出来ず、本件について、●●と●●の所属する第一東京弁護士会に正式に抗議するとともに、このようなことが再発しないよう、調査頂きたく筆を取りました。

 本件は、特に高齢である世帯主・●●●●に対して酷なものであり、●●弁護士には、事実関係を認め、文書による謝罪を要求したく思います。

 なお、この件についてのやりとりは、全て文書にてお願いいたします。正直言いまして、本件のことを思い出すだけで、その恐怖感と不信感から、世帯主・同居人とも吐き気を催すような状況です。よろしくお願いいたします。

当家住所・氏名
(ここまで抗議書内容)


 さて、第一東京弁護士会は、当家からの簡単な説明に対し、「電話での苦情ではなく、抗議書を送付する」ことに同意したはずでしたが、その返答として送られてきたぺら一枚の手紙は、あきれたものでした。以下に画像を掲載します。

第一東京弁護士会からの手紙の画像

 原本そのままなので、やたら長い画像になって恐縮ですが、手紙による回答としては上の通り。
 これにはいくつか理由が考えられますが、とりあえず「書面で(電話の代わりとして)いい」と言ったはずなのに、その「約束」が守られていないということには疑問を感じます。反面、この暴言問題は看過できないので、所定の手続でないと対応しきれないから、書面ではなく直接話を聞きたい、という姿勢の現れかもしれません。あまり先入観を持って、あたるべきでは無いかもしれないとも思えます。
 ただ、この返答は、当家の要求に対して、何も答えていないことは確かなので、「電話の代わりに、文書でいいと言ったではないか」という旨、これまた電話で抗議をしましたが、まるで事務担当者は木で鼻をくくったような答え。やはり「電話の代わりに文書でいいと言ったのに、この対応は何だ」ということについての、明確な説明はされませんでした。弁護士やその集まりという集団は、法律には聡い(さとい)のかもしれませんが、何でこう自分(たち)の言ったことに、責任を持てないんですかね。「市民窓口」をうたう部署がこのような対応では、「市民感覚を司法の場に取り込む」なんて、永遠に無理とすら思えますが…。
 まあしかし、そんな愚痴を言っていても始まらないので、仕方なく所定の予約を取って、8月17日の午後3時から、第一東京弁護士会市民窓口に電話することにしました。ただ、事務担当者の話では、弁護士会の役員全員が、当家からの抗議書を読んだとのことでした。それは一つの成果かと思います。

 さて、以下は「市民窓口」での電話のやりとりです。電話の相手は、役員の弁護士さん。基本的に丁寧語と、無関係な言い回しなど不要な部分を削除したほかはそのままです。ただし( )内は、このページの文脈上、わかりやすくするためのここでの補足です。また当然匿名にしていますが、わかりにくいので、
1.相談に応じてくれた弁護士さん→●●さん
2.当家の人々→××
3.御用弁護士(暴言を吐いた弁護士)→□□
4.御用弁護士の下の弁護士→◆◆
…と表記します。



弁護士(市民窓口担当の弁護士さん。以下「弁」):弁護士の●●と申します。
当家(もちろん私。以下「当」):●●さん、××と申します。よろしくお願いします。
当:そちらに抗議書を送ったのだが、読んでもらえただろうか。
弁:読んだ。
当:記載のようなこと(御用弁護士の暴言・虚言)があり、私どもとしては信じられない思い。(上に書いたのと同じように、御用弁護士の発言内容を説明し)このようなことは実際にあるのだろうか。すぐに強制執行で、荷物を外に放り出すというのは可能なのかどうか。
弁:このケースで出来るかわからないけど、居座って出ていかないことが明らかであるようなケースで、建物の明け渡しの断行の仮処分というのを…。このケースと全然違うケースですよ?…。
当:このケースと全然違う話を聞いてもしょうがない。このケースで私どもは、即決和解に協力しようとしていたわけで…。
弁:それは…、このケースで出来るかどうかというのは、もっと事情を聞いて、お宅の言い分がどれほど強いのか、どこまで立証できるのかということと、相手方弁護士の言い分が「すぐに(物件を)返してくれないとこんなに困るんだ」とか、そういう事情を勘案して決めること。建物の明け渡しの「断行の仮処分」という手続は、手続として無いことはない。
当:だとしたら、5月19日の電話では、「今すぐこれから強制執行に行く」と言ったわけだが□□は。それ(今すぐの強制執行)は可能なのか。
弁:今すぐこれから、というのは…、まずすぐに起案して、裁判所にもの(書類など?)を出して、という手続を省略することは出来ない。
当:やはり、私が言うように、そんなに速く強制執行は出来ないのでしょう?。
弁:債務名義がないと出来ないから、それがない以上は出来ない。
当:そして、荷物を外に放り出すというのは、可能か?。
弁:放り出してしまうという文字通りの意味では、出来ない。そういう強制執行は無い。
当:だとすると、そういうことは「脅し」として言ったというふうに受け取ってよろしいか?。
弁:いや、そういうふうに、詰め寄られても困るんだけど…。
当:当方の提案を封じるために、(□□は)虚偽の発言をなさったと、そういうことでよろしいか?。
弁:よろしくない。
当:どうしてか。荷物を全て外に放り出すことが出来ないにもかかわらず、そうしてしまうぞと言って、母を脅したのだが?。
弁:あなたが今しゃべっているような調子で、こちらを追いつめるような形で、言質を取ろうとなさるのであれば、ちゃんとご相談に応じることは出来ない。
当:私どもは、あなたの言質を取ろうとか、そんなことを思っているのではない。
弁:それならば私の言うことも聞いてくれる?。
当:どうぞ。
弁:あなたの言っていることが、「それは出来ません」と言ったら、「●●という弁護士が出来ないと言った」という部分だけを誇張されて、そして…。
当:そんなこと思っていない。これは私どもはあくまで抗議として、事務担当者が抗議書で十分とおっしゃるので、それで抗議書を送ったところが、役員の方々がその抗議書をご覧になり、そしてその上でやはり電話してきて下さいという手紙をいただいたので、このように電話している。なので、どなたかの言質を取るだとか、そんなようなことを考えているのではなく、さらには裁判を起こすとか、そんなことも思っていない。ただ、このような事実に反することを、脅しのように言って、虚偽の発言をしたとしたか思えないことを□□は言う。(そうした)脅迫的恐怖を与えること自体、私は十分抗議に値すると思って電話している次第なのだ。
弁:途中になってしまったが、おっしゃることや、おっしゃりたいこと、抗議されたいことはわかった。それで私どもでいったい何が出来るかだが、当弁護士会の弁護士に、何らかの非行があった場合、綱紀委員会・懲戒委員会というのがあり、懲戒は、まず綱紀(委員会)にかかって、懲戒相当であると(判断されれば)、懲戒委員会に行く。そういう手続と、あと「紛議調停」という、例えば「謝罪せよ」とか、「着手金取られ過ぎだ」とか、そういうのも「紛議調停」(の対象)なのだが、そういう手続もある。紛議調停と、綱紀・懲戒(委員会)という2つの制度があり、それ以外にこの電話による市民相談窓口がある。市民相談窓口では、場合によっては(当該の)弁護士を呼んできて、事情を聞いたり、申立人(この場合当家)の事情を聞いたり、証拠を出してもらったりという手続に踏み込むこともあるが、今回の抗議文に関しては、××さんから抗議が来ている旨、□□弁護士に伝えることは出来そうだ。
当:そうですか。
弁:で、それで反省してもらうとか、次に同じようなことが発生しないか、少なくとも××さんが「こう思う」ということは、伝えられると思う。
当:私どもの認識としては、弁護士法に照らしてみても、□□の言う発言は、法と乖離している。私どもは仕事柄「言葉を大事に」している。そうすると、弁護士の使命は、弁護士法にある通りであって、日々テレビで見ている弁護士の姿からしても、少なくとも正義のためにいろいろな仕事をしていると思っていた。しかし□□の発言のような物言いをされると、信頼が揺らぐ。それは非常に残念だ。私たちの要求としては、□□に事実関係を認めた上で、謝罪していただきたい。(□□の発言は)行き過ぎた発言と思う。うちの母親には少なくとも謝罪していただきたい。文書で。口頭での謝罪ではしょうがない。
弁:そのような抗議があったという、客観的事実を伝えるところまでは、市民窓口で出来るが、謝罪せよとかは、紛議調停の手続ということで、そちらも弁護士を付けて…。
当:…うーん、そこまでやろうとは思わない。転居も既にすませ、この問題以外はすんだ話。即決和解に際して、このひどい発言に対し、裁判所書記官から「言いたいことがあれば書面を提出してもよい」という手紙をもらったので、この□□発言についても書いて提出したが、□□は即決和解当日欠席した。理由は不明。◆◆も電話のそばにいて、聞いていたにも関わらず、「私は関知していない。電話の入れ違いになっちゃって」と発言。その辺も嘘であり、□□・◆◆の二人は、嘘つきのクセがあるのかと、ちょっと思わせる。
弁:(嘘つきのあたりで苦笑)。
当:弁護士全体への信頼を喪失した。一部の人の発言で、こう思われるのは、弁護士みなさん不本意だと思われる方が多いと思うが、厳しい懲戒処分が云々まで望んでいないし、そこまでに当たる事柄だとは思わないが、相手が高齢者だと思ってバカにしたのかとすら思わせるような、あまりにも行き過ぎた言い方と思うので、弁護士会として□□に強く伝えて欲しい。
弁:伝えるのはもちろん、そうしようと思っているが、更に「こうしろ」というのは、紛議(調停)の話になってくるので、手続が異なると言わざるを得ないのだ。
当:そうですか。
弁:一方的な話だから、向こうに聞けば、違うことを言うだろう。弁護士会は、どっちか「認定」する場所ではない。
当:うーん…、会としてやれる限界は了解したが、非常に強く、私どもとしては謝罪は要求したい。
弁:はい。必ず伝える。
当:向こうに伝わったかどうかはわかるのだろうか?。
弁:数日いただければ。
当:わかりました。再度電話します。ありがとうございました。


 以上で電話を終えました。最初のほうで、今一つ話が噛み合わず、やや厳しい物言いになる場面も多少はありましたが、全体としては特に声を荒げるような場面など当然にして無く、普通の電話抗議というような形ですみました。それにしても話を聞いて下さった、弁護士●●さんは、大変お疲れ様な話だったのではないかと思いますし、よく話は聞いて下さったと思います。抗議書のやりとりを巡って、事務担当者とうまく連絡が行っていない部分はあったのかもしれませんが、言いたいことはしっかり言いましたので抗議そのものとしてはこれで終わりとしました。ただ、予想はしていましたが、その後の確認でも、話は伝えられたものの、□□と◆◆は、その後ダンマリを決め込んでいますけど。
 紛議調停や綱紀委員会にかけるとか、そういうことも可能は可能なのですが、こちらも別な弁護士に依頼しなくてはならないので、事態の蒸し返しになりかねませんから、やめにしておきました。
 総括としては、弁護士であっても、信用ならない輩が存在するということです。そんなの当たり前じゃないか、と言われれば、まあそうなのですが、それでいいやということにもなりません。自分の利益(まあURから報酬が入るのでしょうから、利益は利益ですね)のためなら、弁護士の本来的義務すら、平気で放棄する者がいるということには、今後も注視していきたいと思う出来事でした。
 ただ、さすがにもう□□も、あのような言い方は出来ないでしょうね。万一暴言と虚言によって、人を脅すかのような言い方を再度してしまい、その人が私たちと異なり、弁護士を付けて「紛議調停」に持ち込んだり、「懲戒請求」などした場合、当然前にもそのような事例があったことが明るみに出て、処分がなされることになるでしょう。その意味では、当家も一応ちゃんとした抗議をしたことについて、それなりの意味が見いだせるかと思います。

戻る 次のページへ