旧形客車写真館

 かつて国鉄に大量に存在した客車たち…。その多くは「旧形客車」と呼ばれ、手動のドア、デッキ付きの車体、機関車にひかれてひた走る…、といった特徴を備えていたものです。つい1980年代まで、そうした客車は幹線筋の急行などにも、普通に使われていたのでした。

 国鉄は民営化で消え去り、イベント用などとしてJRに引き継がれた旧形客車たちも、もはや老朽化や保安対策のため、風前のともしびです。そのような日本の輸送を支え続けた客車たちの晩年の姿を、写真で振り返りたいと思います。


スハフ42のTR47形台車の画像です

 スハフ42 2174号(JR東日本大宮工場保存車)のTR47A形台車。スハフ42は、スハ43に車掌室を付けた構造の客車ですが、1951年からの製作で、戦後の車輌です。台車もそれなりに近代化されてます。よく見ると中央の枕バネ(かさね板バネ)の上に台車銘板と日立のマーク?らしきものが見えます。TR47台車は模型のそれよりも、ブレーキ回りが意外にきゃしゃに出来ているように見えます。軸箱守(車輪を支える部分)が、想像以上に大きいです。



スハフ32の画像です

 国鉄時代末期、郡山から高崎に転属して以来、JRに奇跡の引き継ぎが行われ、現在もイベント用に活躍するスハフ32 2357号。幅700ミリの窓が、1ボックスに2枚ずつ連続する独特のスタイルで、1932年から製造。尾久にて。2001年10月。


スハフ32の現役時代の画像です

 これは上の写真のスハフ32 2357が、郡山区に配属され、実際に磐越西線・東線で活躍していた頃の写真です。洗面所の窓ガラス(写真右方)が交換されるなど、多少の変化があるようです。会津若松にて。1980年夏。


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